2025年02月04日 17時00分
インタビュー
2025年02月04日 17時00分
インタビュー
”言葉”が持つ力について語ってくれた中条あやみさん
ファッションモデル・女優として存在感を放ち、ポジティブなキャラクターでも愛される中条あやみさんが、28歳の誕生日となる本日2月4日にフォトエッセイ「明日へのことば」を発売。“言葉”にフォーカスを当てたという同書の制作背景から、今だから語れる自身の変化、今の価値観や生き方についてなど、じっくり語っていただきました。
——発売に際してのコメントで、「お話をいただいたときは自信のない気持ちだった」と明かしていましたが、今回“言葉”をコンセプトとしたフォトエッセイを作るに至るまでにどのような心の動きがあったのでしょうか?
私は今まで写真集も出していなかったですし、SNSも得意なほうではないなと感じていたんです。「自分はこういう人です!」って発信するのがあまり得意ではないとずっと思っていたので、フォトエッセイのお話をいただいたときには「なんで自分なんだろう?」と思いました。でも、自分がインタビューで答えている言葉やSNSにあげている言葉を見て、「力があるし、すごく興味深かった」ということで声をかけていただきました。自分の“言葉”をパワーとして受け取ってくださる方がいるんだと気付いたら、今まで私自身も悩んだり、壁にぶち当たったりしたときは言葉に助けてもらったことがあったなと思って。そこから、“自分の言葉を発信するフォトエッセイ”という形だったら、しっくりくるし作ってみたいという気持ちになったんです。
そう思った瞬間に、どんな内容にしたいか、どんな写真を撮りたいか、全部頭の中にバーっと構成ができちゃって! 言葉というのはスッと自分の中に入ってくるものなので、だったら写真もスッて入ってくるような、水がきれいで清らかな場所で撮影したいなと思ったんです。それで思い浮かんだのが熊本でした。お仕事で行ったことはあるけど、ちゃんと訪れたことがなかったので「熊本に行きたい!」と思って決まりました(笑)。スタッフさんも「このメンバーで行きたいな」と思っていた方に全員参加いただくことができて、やりたいこと、作りたいものがギュッと詰まった一冊になりました。
——熊本=水がきれいというイメージはどこからきましたか?
CMでも「この場所、すごくきれいだな~」と思ったら、その場所が熊本だということがよくあったんですよね。私の中でとにかくきれいなところって印象だったんです。
——なるほど! 確かにCMとかありますもんね。
そうです! 実際に調べてみると、水源だけじゃなくてカルデラもきれいだったし、水がきれいな所は絶対にお豆腐もおいしいんですよ。個人的に行きたかったお豆腐屋さんでロケをして、ソフトクリームを食べました(笑)。そうやって自分の行きたい場所や「こういう所だったら面白い画が撮れるかな?」というアイデアをたくさんかなえられましたね。
——全体の構成は、何かインスピレーションになった本があったんですか?
それはありませんでした。いろんな方のフォトエッセイなどを見たのですが、「今回は自分のありのままを出さない限り、言葉も伝わらないんじゃないかな?」と思って。等身大の自分を見てもらいたかったし、今まで恥ずかしくて「自分はこうですよ!」って自信がなくて言えなかったけど、今なら「今の私はこうです! 見てください!」と言えるようになれたから、この本でなら素直に自分を伝えることができそうだと思ったんです。
——どうして「私はこうです!」と言えるようになったんでしょうか?
私はすごく得意なことがあるわけでもないし、自分の好きなものを見てほしいってアピールするタイプでもない。こだわりのある人ではなかったんです。「自分って何が好きなんだろう?」と考えていて、そういうところもコンプレックスでした。でも、大人になるにつれて趣味ができていったんです。茶道を始めてお茶碗や食器に興味を持ったし……。そうやって世界が広がったことによって、自分自身の中にもこだわりができました。だからこそ「今、私はこういうのが好きだよ!」と伝えられるようになったんだと思います。
あとは、コロナ禍で自分の大事なものを見つめ直す時間があったことも大きいですね。10代でこの仕事を始めてがむしゃらに進んできたけど、今まで経験してきたこと、いただいた言葉、大切にしてる物や時間、こんなにもいろんな人から影響を受けていたんだなと気付くことができました。
——自分のことを考える時間は大事ですよね。
そうですね。ついつい自分のことを後回しにしがちだから、難しいですけど。自分の今の状態を知ることって、きっかけがないとなかなかできないんです。でも「自分ってどんな人だろう?」と振り返って自分を大切にしてあげることで、周りの人も大切にできるなって、大人になってから気付きました。なので、この本には「みんなも自分自身のことを好きになってもらいたい」という思いを込めています。
——執筆はどうやって進めましたか?
まず最初は自分がどういう人なのか、皆さんに知ってもらいたいなと思いました。その後の言葉の伝わり方も、自分を知ってもらえているのかどうかで全然違うと思ったので、まずはあらためて自己紹介の文章をメモに書きました。
あと、フォトエッセイを出すと決まってから、思いついた言葉をメモに残したり、もともと書いていた日記を見返して必要な部分を書き出したりしていたんです。それをもとにスタッフの方とやりとりをして、さらに内容を広げていきました。
——長い年月で感じたことが書かれているんですね。文章と写真はどう組み合わせていったのですか?
そこはデザイナーさんに考えていただきました。だから「この写真にこの文章を合わせるんだ!」って新しい発見がたくさんありましたね。こだわってはいるけど、全部を頑固に決めちゃうと自分が思った通りにしかならないじゃないですか? 写真も文章も、「これいいんじゃない?」と誰かがピックアップしてくださることで、どんなものが皆さんの心に留まるのか知ることができました。
——誰かと何かを作ることを楽しむ感覚は、モデル、女優としていろんな作品に携わってきたからこそなんでしょうね。
そうかもしれません。映画の撮影も、自分の中でいいと思ったテイクがあったけど、実際に使われているのは全然違うものだった事もあります。でも、そのカットを見て「確かにこっちでよかったな」となったり。必ずしも自分の中の正解が正解じゃない仕事だから、難しいし面白い。そう感じる人生を生きてきたのかな(笑)。
1997年2月4日生まれ。大阪府出身。2011年に雑誌「Seventeen」専属モデルとして活動を始め、翌年にドラマ「黒の女教師」で女優デビュー。ドキュメンタリー番組「アナザースカイ」で2期にわたってMCを務めるなど、映画・ドラマ・雑誌・CMと幅広く活躍。主な出演作はドラマ「白衣の戦士!」(’19年)、「君と世界が終わる日に」、「TOKYO MER~走る緊急救命室~」(共に’21年)、映画「あまろっく」(’24年)など。4月25日には出演映画「#真相をお話しします」が公開予定。
2025年2月4日(火)発売
幻冬舎刊
「表現することは、自分を知ってもらうこと。人を知ることは、自分を知ること」——ファッションモデルとして数々の雑誌のカバーを飾り、女優としてもテレビドラマや映画で活躍する中条あやみが、自身で選んだ撮影場所、九州・阿蘇の壮大な自然の中で撮り下ろした写真とともに、素の表情、素の心でつづった言葉を散りばめる初のフォトエッセイ。明日=未来への一歩を、元気に楽しく踏み出せるように――。読者にもハッピーな気持ちをもたらし、いつも傍らに置いておきたくなるようなパワーチャージが叶う一冊。
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