2024年10月03日 19時36分
特集
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BTSの“黄金マンネ”が「GOLDEN」活動期に見せた横顔とは……
世界的人気を誇るK-POPグループ・BTSの最年少メンバー、JUNG KOOK(ジョングク)。彼の初のソロシングル準備期間から約8カ月間に密着したドキュメンタリー映画「JUNG KOOK: I AM STILL」が、10月4日に全国の劇場で公開されます。
JONG KOOKがいかに努力と挑戦を重ね、数々の記録を塗り替えて“世界的ポップスター”の仲間入りを果たすに至ったのか、その舞台裏にじっくりと迫った本作の見どころをお伝えします。
「来る12月、私は新しい旅を始めます。軍服務のために、しばらく皆さんのそばを離れることになりました」
2023年11月22日、Weverseに投稿されたJUNG KOOKのこの言葉を見て、「いよいよか……」と心がざわついた方も多いのではないでしょうか。
いつかどこかでJUNG KOOKが兵役に就く番がやってくる。そうわかってはいたものの、やはり応援するアーティストが実際に軍服務に行ってしまうと、心の一部が常に満たされないような、一抹の寂しさを感じてしまうものです。今はJUNG KOOKが兵役前に準備してくれていたさまざまなコンテンツを繰り返し見たり、聴いたりしながら、来年6月といわれる除隊の日を待ち侘びている方も多いかもしれません。
そんな中、JUNG KOOKのソロ活動に焦点を当てた映画「JUNG KOOK: I AM STILL」が公開。2023年7月14日に初のソロシングル「Seven (feat. Latto)」を配信リリースしたJUNG KOOKは、11月20日のソロコンサート「JUNG KOOK『GOLDEN』Live On Stage」の開催まで、ニューヨークやロンドン、ソウルなど世界の各地を駆け抜けるように活動してきました。
今作では、その濃密な8カ月間の様子が、JUNG KOOKに密着取材する形で映像に収められています。
振り返れば、およそ1年前に展開されたJUNG KOOKのソロ活動は、世界の音楽シーンを彼の色に染め上げた期間だったように思います。
初のソロシングル「Seven (feat. Latto)」は、世界的に知名度のあるアメリカの音楽チャート Billboardにおいて「HOT 100」「Global 200」「Global Excl. US」の3つのチャートで1位を獲得。アジアのソロアーティストとしては初の三冠を達成しました。また、同楽曲はSpotify史上最速で10億ストリーミングに達しています。
さらに、2023年9月にリリースされた「3D (feat. Jack Harlow)」、同年11月リリースのソロ1stアルバム「GOLDEN」に収録された「Standing Next to You」も「Billboard HOT 100」で10位以内にチャートイン。同チャートで3曲が同時に10位以内にランクインするという、K-POPソロアーティストがこれまで誰も到達していなかった記録を打ち立て、大きな話題を集めました。
そして、「GOLDEN」は、「Billboard 200」で24週連続チャートインも達成。K-POPジャンルのソロアルバムの中で最長期間のランクインを叶えたアーティストという記録も樹立しています。
今回の映画は、そうした圧倒的な成功の裏側にあるJUNG KOOKの思考の過程や葛藤の様子、努力の跡を、レコーディングシーンやライブ映像、JUNG KOOKへのインタビューカットなどを基に映像化。JUNG KOOKという一人のアーティストを、さまざまな角度からより深く立体的に知ることができる作品に仕上がっています。
特に印象的だったのは、アメリカや韓国で行われたレコーディングの様子です。映画の中でもかなり時間を割いている部分で、JUNG KOOKが全編英語詞の「Seven (feat. Latto)」や「3D (feat. Jack Harlow)」、「Standing Next to You」をどのように完成させていったのか、詳しく知ることができる内容となっています。
言葉の壁を乗り越えながら、プロデューサーをうならせるほどの歌唱表現を作り上げていったJUNG KOOK。「GOLDEN」では多彩なジャンルの楽曲を彼らしい表現へと昇華させている姿に驚かされましたが、そうした1枚のアルバムが出来上がるまでには、やはりいくつかの困難や葛藤があったようです。今作ではそのあたりについてもしっかりと描かれているため、映画を見た後でアルバムを聴いてみると、各楽曲をさらに深く味わえるかもしれません。
11月20日にソウルで開催されたコンサート「JUNG KOOK『GOLDEN』Live On Stage」の一部を切り取った映像も、今作の見どころの一つです。
ハイレベルな歌とダンスを両立させるJUNG KOOKの姿は、大スクリーンに映し出されると本当に魅力的。踊りながら歌っても音程がブレることのない伸びやかな歌声に、鍛え上げた筋肉に裏打ちされた細部までキレのあるパワフルで華やかなダンス。時に流し目でクールに、時に正面から愛嬌たっぷりに大勢の観客を見据える姿。
11月のコンサートを現地や配信で見た方も、最近JUNG KOOKのファンになったばかりでまだ見られていない方も、JUNG KOOKのパフォーマンスにたっぷりと浸れる映像が作中に多数散りばめられていますので、ぜひ楽しみに映画を体感していただければと思います。
ただ、今回の映画は、そうしたJUNG KOOKのパフォーマンスに一歩踏み込んだアプローチをしているのも特筆すべきポイントです。今作ではソロコンサート以外にも、アメリカなどで出演した各種イベントの模様も収められており、ステージに向かう直前のJUNG KOOKの姿や準備期間の心境についても知ることができます。
BTSという世界的なグループの名前を背負い、大きなプレッシャーのかかる中、一人で舞台に上がっていったJUNG KOOK。体調不良や天候悪化などさまざまなアクシデントが彼を襲いますが、たとえ直前まで不安そうな顔をしていたとしても、ステージではスターとして圧倒的な輝きを放ちながら、完成度の高いパフォーマンスを披露する姿は、本当に胸を打つものがありました。
約90分の映像を通じて、JUNG KOOKがなぜグローバルアーティストの仲間入りを果たせたのか、その理由が少しわかったような気がします。
映画から浮かび上がってきたのは、自分の活動に自信を持ちながらも、おごらず謙虚で、圧倒的な努力を重ねているJUNG KOOKの姿でした。BTSが世界で支持を集めるグループになったからこそ、ソロ活動を行う上で感じる重圧は、非常に大きかったと思います。しかし、そうしたプレッシャーに負けることなく、グループの成功にすがることもなく、JUNG KOOKは常に最高のパフォーマンスを目指して自分を磨き続けていました。
そういう彼だからこそ、どのような楽曲を渡されても自分らしい表現へと昇華させ、世界中の人の心をつかむことができたのだと思います。20世紀のキング・オブ・ポップといえばマイケル・ジャクソンですが、その称号はもしかするとこれから、JUNG KOOKの手によって引き継がれていくのかもしれません。
最後にもう一つ付け加えておきたいのが、今回の映画ではJUNG KOOKの「ファンへの愛情の深さ」もしっかりと感じられたということです。
作中で語られた言葉の端々からは、ファンダム・ARMYの存在が、JUNG KOOKにとって大きな力の源泉となっていることをより強固に感じさせました。今回の映画は、JUNG KOOKとARMYとの間にある大きな愛を改めて確かめる時間となるかもしれません。彼がどのようなことを語ったのかはぜひ映画館でチェックしてみてください!
ところで、JUNG KOOKといえば、BTSのマンネ(末っ子)らしい愛嬌たっぷりな姿も推しポイントの一つ。今回の映画の中でも、素に近い、JUNG KOOKらしい姿がいくつか収められていました。
JUNG KOOKの魅力がたっぷりと詰め込まれた映画「JUNG KOOK: I AM STILL」。今秋はこの作品とともに、約1年前に展開されたソロ活動を振り返りながら、JUNG KOOKの除隊とBTSのカムバックまでの日々をカウントダウンしてみてはいかがでしょうか。
文:市岡光子
© BIGHIT MUSIC & HYBE. All Rights Reserved.
2024年10月4日(金)公開
たぐいまれなる才能を持ちながらも、たゆまぬ努力を続け、自分だけの道を突き進むアーティスト・JUNG KOOK。初ソロシングル「Seven (feat. Latto)」から最新アルバム「GOLDEN」活動期までを追った本作では、彼の率直な思いが伝わる未公開インタビューや制作の舞台裏、ショーケースライブ「JUNG KOOK『GOLDEN』Live On Stage」 でのパフォーマンスなど、約8カ月間の“黄金の瞬間”が記録されている。常にあらゆることに挑戦し続ける姿を見せてくれる、JUNG KOOKのストーリー。
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1997年生まれ。2013年6月、K-POPグループ・BTSの最年少メンバーとしてデビュー。世界の音楽チャートでさまざまな記録を打ち立て、「アメリカン・ミュージック・アワード」「ビルボード・ミュージック・アワード」「グラミー賞」のアメリカ三大音楽賞すべての舞台に立つなど、世界的人気を誇るグループとして名を馳せる。2022年6月に、BTSの活動休止を発表。2023年7月にソロデビュー、11月に1stソロアルバム「GOLDEN」をリリース。同年12月より軍服務に入る。
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