2024年08月27日 09時00分
インタビュー
2024年08月27日 09時00分
インタビュー
左から本村碧唯、石田千穂、中村舞(IDOLS)
ガールズグループのメンバーが実名で架空のアイドルを演じるプロジェクト「IDOLS」。今年は山口綺羅(Girls²)、石田千穂(STU48)、中村舞(STU48)、竹本くるみ(HKT48)をキャストに迎え、夏にTVCM連動のミニドラマ「IDOLS~美しきインフェルノ~」が公開されます。石田、中村、劇中での振付を担当した本村碧唯(コレオグラファー/元HKT48)の3人に、4月に行われたイベント前の初顔合わせ直後に話を伺いました!
――本村さんは昨年7月にHKT48を卒業して、コレオグラファーに転身して、生活はだいぶ変わりましたか?
本村碧唯 変わりましたね。SNSでいろいろな人のダンス動画を見るようになって、インスタに関連で出てくるものがダンスだらけになりました(笑)。
――どんなダンスを研究しているんですか?
本村 ゴリゴリのヒップホップもジャズも見ます。アイドルはいろいろなジャンルを踊るので、偏らないようにしています。
――自分が表舞台に立つことには、全然未練はなかったですか?
本村 はい、ないです。卒業を決めたときにはもう、こうなりたいと思って動いていました。コレオグラファーやインストラクターとして表に出るお仕事はうれしいですけど、今日は久しぶりにメイクやヘッドセットをしてもらって、ちょっと緊張しました(笑)。
――現役アイドルの2人と並んでも、全然違和感はありませんでした。
本村 12年アイドルをやっていたので、半年ちょっとでは抜けなくて。まだギリギリ健在です(笑)。
――今はイベントでナンバーを制作したり、ダンスのワークショップを開いたりしているそうですが、教えるための勉強もしているんですか?
本村 私の考えている動きを噛み砕いて、どういう言葉で伝えたら、みんなが踊りやすいか、考えるようになりました。自分が踊れることとは、また違うので。子どもたちに基礎を教えることが多くて、動きを文字で書いてみたりもします。自分が体のどこを意識して動かして、止めているのか。でも、「これは何て言えばいいんだろう?」と、言葉にならないことが多すぎて。
――箸の使い方を外国人に説明するような?
本村 本当にそういう感じです。一つ一つを丁寧に伝えるのは大変で、頑張っているところです。
本村碧唯(もとむら・あおい)
1997年5月31日生まれ、福岡県出身。
2011年にHKT48に加入、2023年に卒業
――石田さんと中村さんは、「IDOLS」には去年の舞台に続いての参加ですね。前回は手応えありましたか?
石田千穂 それまでの「IDOLS」は映像だけでしたけど、去年は舞台をやらせていただいて。ファンの方の目の前で演技をしたり、(80年代アイドルの曲で)ライブをしたり。「普段と全然違うパフォーマンスが見られてよかった」と言ってくださる方が多くて、手応えはすごく感じました。
中村舞 私は演技に向いてないと思っていたので、舞台をやることはないと思っていました。初挑戦で間(ま)などが難しくて、すべてを見られていることを意識すると、苦しい部分もありました。その分、達成感も大きかったです。
――演技をやってみたら面白かったと?
中村 そうですね。来てくださったファンの方が、いつもと違う私が見られたと喜んでくれたのが、うれしかったです。
――お2人自身も普段STU48で一緒に活動しつつ、役として接すると、また違う感覚がありました?
石田 自分の名前の役を演じて、舞ちゃんも普段のまま。そこまで違和感はなく、いつもどおりにできました。でも、舞台が終わったあと、日常会話の中でサラッと台詞っぽくしゃべっていて、気まずくなったりもしました(笑)。
中村 千穂ちゃんの別の舞台を見に行ったことがあるんですけど、役に入り切っていて、別の人がいるみたいでした。本当にすごいと思います。
――本村さんは去年の「IDOLS」の舞台を、映像とかで見たりは?
本村 去年はHKT48にいた運上弘菜も出ていたので、気に掛けて見ていました。違うグループのメンバーが集まって、色が違いましたよね。それぞれが代表して持ってきた色が、混ざっていく化学反応が面白いなと思っていました。
――本村さんのHKT48時代に、STU48の2人との接点はあったんですか?
本村 48グループ全体のコンサートで、挨拶ぐらいはしましたけど、しっかりお仕事をしたことはなかったです。
石田 でも、本村さんはダンスのイメージがありました。
中村 バキバキな。
本村 本当に? うれしい。
石田千穂(いしだ・ちほ)
2002年3月17日生まれ、広島県出身。
2017年にSTU48に加入
――「IDOLS」のイベントで歌う「Make A Wish」の振りも、本村さんが付けたんですよね?
本村 (取材時点で)まだレッスンはしていません。これからです(笑)。
石田 今日初めて、ちゃんとお会いしました。
本村 まだ話も全然してなくて、2人がどんな子なのか、はっきり知らなくて。
――そうなんですか。「Make A Wish」はどんな振りになりました?
本村 曲調的に80年代のアイドルっぽいイメージだったので、簡単な振りを繰り返しています。あまり悩まず、すぐ作れました。
石田 この曲のもともとのダンスがアイドルっぽくない感じで、めっちゃ難しかったんです。本村さんのダンスビデオを見たら、わかりやすくてキャッチーで、踊るのが楽しみでした。
中村 確かに覚えやすい印象があります。「この振りがきたら、こういきたくなる」みたいな流れがスムーズで。
本村 よかった。
――振り入れでは、本村さんが厳しく教えたりも?
本村 私は厳しくできないんです。怒ったほうがいいときも絶対ありますけど、めっちゃ苦手。頑張るには頑張っても、たぶん淡々といきます(笑)。
――先ほどの話題にも出たように、HKT48とSTU48ではダンスのスタイルが違いますよね。
本村 全然違います。HKTは盛り上がる曲が多くて、とりあえず跳んでますけど、STUが跳んでいるのはあまり見たことがなくて(笑)。
石田 そうですね(笑)。
本村 手振りが多くて、しっとり踊っているイメージがあります。
石田 ライブでは、HKT48さんの曲をカバーさせていただくことがあります。「12秒」とか「メロンジュース」とか。
本村 頭を振って、おかしくなる(笑)?
石田 毎回、首が筋肉痛になります(笑)。ジャンプもすごくして、STUにはそういう曲がないから、みんな張り切って学んでいます。HKTさんは毎回だから、大変そうだなと思いました。
本村 首が鍛えられて強くなるよ(笑)。
中村 コールを一緒にやる曲も多くて好きです。「最高かよ」はSTUでもよく歌わせていただいて、一番盛り上がりますね。
中村舞(なかむら・まい)
1999年4月4日生まれ、愛媛県出身。
2018年にSTU48に加入
――山口綺羅さんが所属するLDHのGirls²のダンスは、どう見ていますか?
本村 見せ方がアイドルとは全然違います。オシャレな感じの曲が多くて、個人的にはすごく好き。一緒に踊ってみたいなと思います。そういう機会があれば、私も勉強になるので。
――本村さんは今回、HKT48の竹本くるみさんが演じるアイドルの曲の振付もされています。
本村 グループに合わせるというより、曲のイメージが崩れないようにしました。くるみがどれだけ踊れるかも何となくわかるので、そんなにゴリゴリではないですけど「ここまではできる」というところで作りました。
――この「IDOLS」は大きな仕事になりましたね。
本村 コレオグラファーとしての第一歩です。これをきっかけにいろいろなアイドルの振付や、アイドルになりたい子たちのサポートをどんどんできたら。HKT48の振付もいつかしてみたいです。
石田 STU48もお願いします。
本村 ぜひぜひ! 手振りをたくさん考えます。
中村 頭を振るのがいいです(笑)。
石田 STU48に跳ぶ振りをください!
本村 そうなの? じゃあ、STUを跳ばせます(笑)。
――今回のミニドラマでの役柄は演じやすかったですか?
石田 根本的に自分を演じるのは変わりませんけど、今回はそれぞれ嘘をついていて。自分が本当にこの嘘をついていたら、どういうことになるのか。考えるのが難しかったです。
――石田さんは「賢く計算高い策士」という役ですが、自分にある部分ですか?
石田 お話し会とかは計算高くやっています(笑)。
本村 すごい(笑)。
石田 釣る感じではなくて、楽しんでもらえるように計算しています。
中村 「計算高い」って、いい意味ですか(笑)? 千穂ちゃんはいろいろ考えていると思いますけど、「こうしてやろう」みたいな計算はそんなにしていない感じがします。
――中村さんの役は「アイドルは純真ピュアで女性らしく、かわいらしくあるべき」と考えていて。
中村 私も言葉には気をつけています。どう受け取られるか。いろいろな考え方があるので、誰も傷つけないように、やさしい言葉を掛けたいと思っていて。
石田 舞ちゃんが感情的になっているところは、見たことがありません。一緒にいて本当に言葉がきれいで、見習いたいなと思っています。
――2人は不仲という設定なんですよね?
中村 険悪です(笑)。
石田 常に軽くバチバチ、みたいな。
中村 嫌味っぽいことを言ったり。ちょっとつかみ合いもしました。
石田 舞ちゃんにドーンとしました(笑)。
――そういうシーンを撮る前は、どんな感じなんですか?
石田 直前まで普通に過ごしていました。
中村 撮り終わった後も、すぐアハハハって感じで(笑)。
――他に今回のミニドラマの撮影で、印象に残っていることはありますか?
石田 私たちと綺羅ちゃんで撮っていて、1人1人の嘘を暴かないと外に出られない設定で、緊迫した場面が多かったです。普段3人でいると緊迫した空気にならないから、切り替えが難しくて。
中村 どの場面でも1人1人がシリアスになるので。でも、現場は和気あいあいとしていました。
――NGをたくさん出したようなシーンはなく?
石田 意外となかったです。
中村 私は結構あった気がします(笑)。長いせりふが多くて苦戦しました。
石田 それは私も苦戦しました。ひたすら台本を読んでいた感じです。
――インスタに上げている動画もストーリーに絡むそうですが、渋谷や横浜中華街で撮っていて楽しげですね。
石田 めっちゃ楽しかったです! 普通に女子旅の感じで、いろいろなところに行きました。
中村 食べ歩きをしたり。
石田 普段は東京に遠征で来ても、行けないような場所にいっぱい行けて。中華街で撮ったのが2月か3月で、早めの桜が咲いているところがありました。めっちゃきれいな海にも行けました。
中村 中華街では寒い中で、温かい焼き小籠包も食べられて、幸せでした(笑)。
――本村さんも竹本くるみさんとシャンパンで乾杯していました。
本村 「ようこそ」とお祝いしていただきました。くるみは20歳になったばかりで、乾杯したのは初めて。不思議な気持ちでした。私はお酒が好きで、いつもはハイボールを飲んでいます(笑)。
――この夏は他にも、楽しみなことはありますか?
石田 私はアイドルになるまで、夏は暑くて嫌いだったんです。でも、フェスにいっぱい出るようになってから、好きになりました。今年もいろいろな野外フェスに出られたらいいなと思います。めっちゃ暑いけど、その中で大盛り上がりするあの空間が大好きです。
――プライベートでは?
石田 グランピングをしたいです。オシャレなドームテントに泊まってみたいなと。
――キャンプまではしないんですか?
石田 ちゃんとベッドがあるところで、星空を見たいです(笑)。
中村 私は泳ぐのが好きなので、プールに行きたいです。
石田 去年、「行こう」ってなったよね? 日程も考えていて。
中村 「ここに行きたい」と約束までしたのに、結局スケジュールが合わなくて。今年はビキニを着て、ウェーイってしたいです(笑)。
――映えるナイトプールとかに行くんですか?
石田 いえ、昼間の「(広島にある)ちゅーピープール」とか(笑)。
中村 滑り台があるプールに行きたいです。
――写真はSNSに上げてくれますか?
中村 どうでしょう? 個人的に楽しみたいです(笑)。
――夏にかき氷を食べたりとかは?
中村 私は温かい食べ物のほうが好きなので、夏でもラーメンとかを食べたいです。
本村 私は去年が卒業の夏で、コンサートが終わって8月は、ただただ家でゆっくりしていました。アイドル時代は夏が一番忙しかったんですけど、今年はもうフェスにも出ないし、何をしたらいいのか(笑)。花火やお祭りは好きなので、いっぱいハシゴしたいと思います。福岡の大きい花火大会は北九州でも筑後でも博多湾でもあるので、全部行きたい!
――アイドル時代にはできなかったことですね。
本村 今まではイベントで行けなくて、遠くから音が鳴っているのを聞いているだけだったので、今年はちゃんと見たいですね。
文:斉藤貴志
撮影:河野英喜
※インタビューは「R-IDOL」にて6月22日に公開された記事の転載となります。
第1話 2024年7月27日(土)24:35~Youtubeにて公開
出演
山口綺羅(Girls²) / 石田千穂(STU48)/ 中村舞(STU48)/ 竹本くるみ(HKT48)
スタッフ
監督:千原徹也
脚本:川滿佐和子
振付:本村碧唯
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