魅惑の低音ボイスで演技に歌に大活躍！ 声優・梅原裕一郎の代表作を振り返り

その月に誕生日を迎えた声優さんをクローズアップする本企画。今月は3月8日に誕生日を迎える梅原裕一郎さんをご紹介します。2013年に声優デビューを果たすと、2016年に声優アワードの新人男優賞、2017年にはニュータイプアニメアワードの男性声優賞を受賞。以来、多数の作品で活躍する梅原さんの魅力に迫ります！

「美男高校地球防衛部」シリーズの演じ分けで声優ファンの注目を集める！

2014年に「オレん家のフロ事情」でテレビアニメ初レギュラーを果たした梅原さん。声優ファンに名前が知られるきっかけとなったのは2015年に放送された「美男高校地球防衛部LOVE！」です。梅原さん演じる煙ちゃん（由布院煙）は、何をするにも面倒くさがるも実は熱いハートを持っている高校生で、攻撃してくる敵から地球を守るために「地球防衛部」となって戦うキャラクターです。

男子高校生の何気ない日常会話＆温泉でのまったりトークと、防衛部としてのバトルシーンのギャップがファンを引きつける本作ですが、梅原さんは見事にやる気のない高校生の日常会話と臨場感のある戦闘シーンを演じ分けています。最初は淡泊で無気力なキャラクターだった煙ちゃんですが、徐々に声を張り上げるシーンも増え、初回放送の気だるげな雰囲気とのコントラストを楽しむことができます。

防衛部メンバーとの掛け合い時の、ぼそっと何気なく発する一言が防衛部のコミカルさを増長させていて、特に西山宏太朗さん演じる鬼怒川熱史との“3年生同級生コンビ”の掛け合いシーンのテンポは抜群です。

アニメからもテンポのよさが十分伝わりますが、防衛部キャスト5人で放送を盛り上げるためにニコニコ生放送の番組「美男高校地球防衛部LOVE！ニコ生！～バトルナマァーズ～」を定期的に配信していました。普段寡黙な由布院煙と異なり、ワードセンスが光るキレ味抜群のコメントを放ち、爆笑を巻き起こす梅原さんのギャップに引かれた方も多いのではないでしょうか。

現在公開中の劇場版「美男高校地球防衛部ETERNAL LOVE！」では由布院の10年後を見事に演じているので注目です！

音楽的センスを活かし、アイドル系キャラクターの楽曲でも才能を発揮！

梅原さんの魅力を語るうえで歌声は外せません。これまでに数々の作品でキャラクターソングを担当されています。前章でご紹介した“防衛部”では「俺は究極怠慢主義者!!」を歌っており、煙ちゃんの面倒くさがりな性格を歌でも表現。曲中のため息や相づちからも無気力さが伝わってきます。

2016年には「マジきゅんっ！ルネッサンス」で主演の一条寺帝歌を演じました。梅原さんの役どころは、芸術家（アルティスタ）たちの養成校である私立星ノ森魔法芸術高校で声楽を学んでいる学園の“キング”。第1話では全編英語の楽曲「Walk in the lonely night」でのびやかな歌声を響かせます。

第8話でもソロ曲「キミという光」を歌唱しており、一条寺家に生まれた帝歌の誰にも打ち明けることのできない葛藤を静かに、それでいて力強く歌い上げています。

2015年は梅原さんがさまざまなアイドル役を演じており、10年たった今でも愛され続けるアイドルの声を数々当てられました。ゲーム「あんさんぶるスターズ！」でユニット「紅月」のリーダー・蓮巳敬人を演じると、硬派な生徒会副会長という役どころで人気を集めます。和風でアップテンポな曲が多く、曲中の合いの手などもあり、つい何度も聴きたくなります。同年7月に「アイドルマスター SideM」の「Beit」というユニットで発売されたCDでは、甘い歌声を披露。聴いている人がヒロインになれる、まさに王道キラキラアイドルソングを完璧に歌い上げました。特に「スマイル・エンゲージ」は「THE IDOLM@STER SideM 1st STAGE 〜ST@RTING!〜」で披露されたBeitの“プロデューサー”（Beitファンの呼び名）にとっても思い出深い楽曲です。この曲を聴いていると自然と元気が湧いてきます！

2015年3月には「ツキノ芸能プロダクション（ツキプロ）」に所属するユニット「SolidS」の村瀬大として、「『SolidS』vol.1」を発売しました。SolidSでは非常に難易度の高い曲を難なく歌い上げており、高音の歌声を持つ花江夏樹さん、斉藤壮馬さんと低音の江口拓也さんとともに奏でるハーモニーは圧巻です。

さらに梅原さんはバンド・Sir Vanityでアーティスト活動も行っており、魅力的な低い歌声でボーカルを務めるほか、ピアノやギターなどの楽器演奏、作詞も担当。音楽活動にも精力的に取り組んでいます。