青山剛昌原作！ 4月5日放送開始の注目アニメ「真•侍伝 YAIBA」の魅力

刃の成長を見守り促す伝説の剣豪・宮本武蔵（みやもと・むさし）

宮本武蔵は伝説的な二刀流の剣豪で、魔剣・雷神剣を抜くことができる「伝説のサムライ」が現れることを待ち続けていました。しかし、雷神剣を引き抜いた刃がまだまだ未熟であることを見抜くと、魔剣の持ち手としてふさわしいサムライへと導くために刃たちと同行することになります。

ときには暴走した刃を一撃で気絶させるなど、刃よりも強いのではないか？ と思わせる場面も度々ありましたが、雷神剣に認められた剣士を成長させるためにあえて戦いの先頭には出ていかないのかもしれません。彼の指導も直接欠点や効果を説明するのではなく、本人が自らその意味に気付くように促すものです。ただ、肝心の刃自身が考えるよりも行動するタイプの上に飽きっぽいために、気付いてもらえないことも……。

お調子者の刃を𠮟りつける年長の師匠のように振る舞っていますが、本人にもお調子者でスケベじじいな一面もあるため、ときにくだらないことで刃と意気投合しては、さやかたちをあきれさせたり怒らせたりしてしまいます。

ジャングルの仲間から憎めない敵まで！ 個性的な動物キャラたち

刃たちと冒険を共にするのは人間だけではありません。

カゲトラはジャングルでの修行中に刃と剣十郎が出会ったトラです。敵の襲撃を受けた際には武蔵からも戦力としてあてにされるほどの力を持っていますが、戦いの際にはさやかを守ったり背中に乗せて走ったりと、サポート役としての活躍も目立つ頼もしい相棒です。

庄之助は、刃たちを追いかけて、ジャングルからはるばる日本まで飛んできたハゲタカ。刃たちを乗せたまま空を飛ぶほどの飛行力を持ち、高い所から落ちた刃を受け止めたり、刃を乗せたまま抜群のコンビネーションで空中戦を繰り広げたりと、移動に戦闘にとマルチな活躍で刃たちをサポートします。

刃の味方だけでなく、敵も印象的なのが「YAIBA」の特徴です。

刃と敵対する“八鬼”の中でも、ファンに愛されているのが“カエル男”ことゲロ田ゲロ左衛門。水中でも長時間戦えるうえに長く伸びる舌を自由自在に操る非常にやっかいな敵……ではあるのですが、「～だゲロ」という語尾や愛嬌あふれる憎めない性格が魅力です。 

また、「名探偵コナン」の犯人を連想させる黒鬼たちもファンには必見と言えるでしょう！

同じ原作者の「名探偵コナン」と共通する（？）世界にも注目！

この「YAIBA」の世界は、同じ青山先生の人気作品「名探偵コナン」の世界とつながりがあるようで、「YAIBA」と名前や外見が同じ人物が何人か「名探偵コナン」にも登場しています。特に鬼丸は2024年の春に公開された劇場版「名探偵コナン 100万ドルの五稜星（みちしるべ）」にも登場しているので、これまで「YAIBA」を知らなかった人は今回のアニメ化でぜひ注目してみてはいかがでしょうか。

連載時期の関係から、原作の「YAIBA」に「名探偵コナン」の人物が登場することはありませんでしたが、今回の「真･侍伝 YAIBA」はアニメ「名探偵コナン」と連続した「青山剛昌アワー」であることや“原作者のシナリオ完全監修”であること、そして原作を尊重しながらもブラッシュアップが施されています。AnimeJapan2025ではコラボステージを実施。そしてコラボ番宣も公開されているので、今後も「YAIBA」と「名探偵コナン」のコラボを期待できるかも!?

原作を未見の人が新たな青山ワールドを楽しめるだけでなく、当時からのファンにとっては待望の完全アニメ化となる「真･侍伝 YAIBA」。皆さん、ぜひお見逃しなく！

文：福嶋哲平（t-press）