趣里主演「モンスター」会見でジェシーがボケ倒し！ 現場は「お正月に家族で会うみたいな雰囲気」

朝ドラ「ブギウギ」でヒロインを務めた趣里が主演するドラマ「モンスター」（カンテレ・フジテレビ系）の制作発表会見が行われました。

「モンスター」は常識にとらわれず感情を排除する得体の知れない弁護士・神波亮子が、ゲームのように法廷闘争に立ち向かうリーガル・エンターテインメント。脚本を「救命病棟24時」や「僕の生きる道」シリーズ3部作などで知られる橋部敦子が手掛けています。

セリフが長くて台本をめくるのが怖い（笑）

会見には趣里のほか、亮子に振り回される若手弁護士・杉浦義弘役のジェシー（SixTONES）に宇野祥平、音月桂、中川翼、YOUが出席。「東大法学部卒、素直で真面目な努力家。容姿も整っていることからプライドも高い」と杉浦の役柄を紹介されたジェシーは、スーツにネクタイでキメたいでたちで「ジェシー役をやらせていただきました杉浦です」と、さっそくボケをかまします。

朝ドラ後の初主演となる趣里は「意識するとプレッシャーを感じやすいので、それを考えず真摯に作品に向き合っていく気持ちです」と話しました。現場は「皆さんすてきな人たちで、お正月に家族で会うみたいな雰囲気。内容がハードな分、ありがたいです」とのこと。ジェシーも「弁護士の話って堅いんですけど、柔らかい現場にしたいので、僕がちょくちょくボケています」と応えましたが、法律事務所の所長・大草圭子役のYOUが「ジェシーさんはセリフが大変で全然ボケないです」と暴露！

するとジェシーは「ボケないときもあります。YOUさんと同じシーンではたいていセリフをしゃべっているので、なかなか……」と弁解していました。実際、セリフは今までのドラマで一番長いそうで、「台本のページをめくるのが怖い(笑)」とも。趣里は杉浦を振り回す亮子について、「実はクライアントや世の中のことを考えていて、それを表現しないだけ。冷静だけど熱い人」との見方を示しました。

ツッコまれるのが気持ちよくて年上の人が好き

撮影でのエピソードを聞かれると、ジェシーは「YOUさんが役の名前を覚えられなくて、“神波（かんなみ）先生”を“かんなむ先生”と言って、『江南（かんなむ）スタイル』をやり出したり(笑)」と逆暴露。「でも、YOUさんがいることで和むんですよね」と話すと、他の共演者たちも頷きます。

法律事務所のパラリーガル・村尾洋輔役の宇野祥平からは、初共演のジェシーについて「『昨日何時に起きたんですか？』『今日何時に家を出ました？』とか、話の流れでなく、いきなり聞かれました（笑）」との逸話が。ジェシーが「お昼休憩に2人で近くのイタリアンに行ってデートしました」と明かすと、宇野は「前から知っていたかなと思うくらい人懐っこいけど、『今、何を考えていますか？』みたいなことまで聞かれて」と苦笑い。

YOUも「何か質問がおかしいんです」と同調し、「LINEのスタンプも変。昭和みがあって今ドキの感じではない。見てくれはマネキンみたいなのに(笑)」と指摘します。ジェシーは「年上の方とごはんに行ったり、飲むことが多くて。ボケてツッコまれるのが気持ちいいので、年上の人が好きです。話しやすくて」とひょうひょうと答えました。

亮子が通うコンビニの店員でハッキングが得意な城野尊役の中川翼は銀髪。「初めてブリーチして美容室に9時間お邪魔しました」とのこと。金髪のイメージもあるジェシーに髪のケアについて尋ねると、ジェシーは「僕は地毛が茶色なので色が入りやすいんです。今度美容室を紹介します」と答え、楽屋トークのような会話になっていました。

ボケモンスター、推し活モンスター、どんぶりモンスター

自分は〇〇モンスター？との質問には、趣里が「回転寿司モンスターです」と即答！ 「車で離れたロケ場所に行くときも、看板があるとつい入ってしまって。10何皿食べました」とか。

ジェシーは「僕はまみむめモンスター」とまたひとボケかました後、「ボケモンスターですね。ボケモン。僕をゲットしてください」と笑いを誘います。「自分がふざけて1人でも笑ってくれる人が増えたらいいなと思って、常にボケることを考えています」と、ただのおちゃらけでないと感じさせる話も。そのうえで「ツッコんでいただいたり、無視だったりは自由に。それでは地下に行ってまいります」とボケ倒していました。

村尾洋輔の妻で同じパラリーガルの村尾由紀子役の音月桂は、「推し活モンスターかもしれません」と推し楽としては聞き逃せない発言を。「K-POPのBTSが好きで、聖地巡礼をしたり、韓国語も習っています。宝塚にいたときは、推してくださる方たちの気持ちを、そんなに読み取れなかった部分があって。自分が推し活を始めてから、ファンの方はあのとき、こんな気持ちだったんだなと。スターの方を見て涙を流されたりするのも、すごくわかる！ みたいな感じです」と推し活について語りました。そして中川は「どんぶりモンスター」で、「白いご飯の上になんでも乗せます。炒飯をすくって白米も食べます」と話すと、全員に驚かれていました。

呼吸するようにダジャレが出てくるジェシー

劇中で亮子に振り回される杉浦が「えっ？」とたびたび口にすることにちなみ、最近「えっ？」と思ったことを聞く質問も飛び出し、趣里が挙げたのが初共演の中川とのエピソード。「現場でお話して、すごく楽しく盛り上がって、『じゃあ、またね』と車に乗ってから、『えっ？ 翼くんって19歳だよな』と。トークが面白くて、しっかりされていて、私は34歳なんですけど、お芝居からもらうものもたくさんあります」と話します。中川も同じ日のことを挙げ、「趣里さんが聞き上手で、ずっとニコニコ話してくれていたんですけど、撮影になって合図が掛かった瞬間、シリアスに豹変する姿に『えっ？』となりました」と語りました。

ジェシーは「えっ？ もう10月。あっという間ですね、人生というのは」と話し、YOUが「年寄りみたいなことを言うでしょう？」と、すかさずツッコミ。「今年も終わりますよ。健康でいることが喜び」と続けるジェシーに、YOUは「シニアはみんなそう考えてる（笑）」と、バラエティー班の2人の掛け合いがまた笑いを呼びます。音月はそんなジェシーに触れ、「こんなハンサムで、呼吸するようにダジャレが出てきて。バラエティーでは作りものではなかったんだと、『えっ？』という感じでした」と回答。ジェシーは照れ笑いを浮かべていました。

現代の日本が抱えている問題をタイムリーに扱うドラマ

最後にキャストたちが行ったのが「異議ありゲーム」。同じシーンの2枚の写真に5箇所ある間違い探しで、制限時間は30秒。ジェシーが「あーっ」「うわっ」「あと1個」と声を上げながら考えて、ヒントを聞くと「わかった！ 心臓、肝臓、肺（はい）！」とボケながら手を上げ、見事に5箇所とも正解しました。なおこのゲームのWebバージョンが毎週ドラマの公式サイトに4択問題としてアップされ、正解した視聴者から抽選で、Quoカード1万円分やオリジナルグッズが当たる企画が実施されます。

和気あいあいとした会見の締めに、趣里がコメント。「このドラマのメッセージ性は受け取る方一人一人で違うと思いますけど、現代の日本が抱えてるものをタイムリーに扱っています。一緒に考えていけたらと思いますし、純粋にリーガル・エンターテインメントとして、とても面白いので。ぜひ最後まで楽しんでいただけたら」とアピールしました。

取材・文：斉藤貴志
撮影：松下茜