2024年10月11日 13時00分
インタビュー
2024年10月11日 13時00分
インタビュー
「離婚弁護士スパイダー」に出演する高橋メアリージュンさん(写真左)、金子ノブアキさん(写真右)
ドラマ「『離婚弁護士 スパイダー』~慰謝料争奪編~」(日本テレビほか)が毎週金曜に放送中。高橋メアリージュンさん演じる弁護士・美雲飛鳥が世の中の“クソ夫”を成敗する痛快リーガル・エンターテインメントで、金子ノブアキさんが美雲の元夫で弁護士の一ノ瀬達也役として共演しています。これまで同じ作品に出演したことはあるものの、現場で一緒に芝居をするのは初めてだという二人に役への思いや撮影秘話、自身の“推し”について語っていただきました!
――最初に脚本を読んだときの感想を教えてください。
高橋メアリージュン オープニングからインパクトが強くて引き込まれました。前半は毎話完結するので、最初にモヤッとして最後にスッキリするという流れが読んでいて楽しい。エンターテインメントとしてはもちろん、ヒューマンドラマとしても温かい気持ちになれる作品だと思います。
金子ノブアキ いわゆる弁護士ものなんですけど、法廷というよりは人間関係にフォーカスしていて。男女や夫婦関係のほか、家族の問題では子どもも出てくるので、胸がギュッとなる描写も多いんです。でも、最後はバッチリ解決させてくれます。全体の構成がしっかり練られている脚本だなという印象です。
――弁護士を演じる上で、どんなところを意識していますか?
高橋 知り合いの弁護士にいろいろ質問をして、教えていただいたことを参考にしながら役と向き合っています。仕事をしているときの美雲はかっこよくて頼れる女性。キャリアウーマンは強いと思われがちですが、プライベートでは普通の女性だという部分も描かれていてうれしいです。弁護士の美雲のときは頑張って役作りをして、私生活の美雲では自分自身を投影させながら演じています。
金子 達也に関してもオンとオフを大事にしています。弁護士という職業は、ある種の性善説みたいなところが通用しないこともあって。そういう意味で、仕事をしているときの達也はプロフェッショナルでありたいなと。人間的な部分はこれから撮影が始まる「~偽りと裏切り編~」以降でいろいろ出てくるのかなと思います。心掛けているのは、「この人がいなくなったら寂しいな」と思ってもらえるようなキャラクター作り。愛着を持ってもらえるような人物にしたいなと考えています。
――監督とのやりとりで印象に残っていることはありますか?
金子 今回の現場は気付いたことをパッと言ったら、それをくみ取ってすぐに動いてくれるんです。伏線がいっぱい張られている中で自分が出したアイデアも採用してくれるので、常にライブ感がある状態でやらせてもらっています。
高橋 オリジナルだからこそできるという部分がありますね。
金子 だからこそ気を付けないといけないところもあるんですけど、「あのシーンを変えるなら、こういうつなぎ方にしましょうか」って、普段、俳優部は立ち入ることがない編集作業のレベルでアイデアを出してくれたりします。
高橋 みんなで一緒に作っていっているという感覚があります。弁護士モードのかっこよくて強い美雲を撮った後に街中でのシーンを撮ったんですけど、ラフにサバサバ親しみやすい感じが出ていたんです。こんな感じでやってみようと決めていたわけではなく、なんとなくこれも美雲っぽいかなと思って演じていたら、監督が「ああいう感じの抜け感を出していきましょう」って気に入ってくれて。美雲というキャラクターに軽やかさも欲しいなと思っていたからすごくうれしかったです。
――お互いの印象はいかがですか?
金子 同じ作品に出たことはあったんですけど、一緒にお芝居をするのは今回が初めて。想像通りの強さを持っている人で、想像していたよりもはるかにおおらか。気遣いができてとても優しいんです。
高橋 ありがとうございます(笑)。
金子 倒れた僕を支えてくれるシーンのときに、テスト(リハーサル)から本番までちょっと時間が空いたんですけど、僕を支えたままの状態で「楽にしてくださいね」って言ってくれて。まるで、美容院でヘッドスパをされているような感覚(笑)。とても頼れる座長ですね。
高橋 金子さんは、お会いする前からセンスの塊だなと思っていて。
金子 今の言葉、ちゃんと書いておいてくださいね。できれば、太字で(笑)。
高橋 でも、センスの塊ってどっちに転ぶかわからないじゃないですか。もしかしたら癖があるかもしれないですし(笑)。でも、お会いしたらこんな感じでとても気さく。温かくて話しやすいですし、もちろんセンスもいい。
金子 いや、多少癖はあるでしょ(笑)。ないわけじゃないと思うよ。
高橋 ご一緒していてめちゃくちゃ心強いんですよ。私がちょっとフワッとしているときもリーダーシップを取ってくださって、みんなの思いを代弁してくれたり。いつも頼りにしています。実は、お会いする前から相性がいいんじゃないかなと思っていました。
金子 このコンビでいろんなジャンルの作品ができそうですよね。
高橋 このコンビだったら絶対に面白いドラマじゃないとダメだなって思っていたから、今回の作品でご一緒できてよかったです。そう思いません?
金子 その通り(笑)!
――劇中に登場する夫婦が抱えている問題は、世間のリアルな実態を表しているように感じます。結婚生活に悩む方に何かアドバイスをするとしたら?
金子 結婚生活に限らず、家族と一緒に生活をしていても一人暮らしだったとしても、内側に抱えているものはそれほど大差ないような気がします。生きていると当然ながらお金がかかるし、リアルな現実と向き合っていかないといけない。そういうときに悩みを話せる人がいるといいのかもしれません。若いころは肩ひじ張って生きていたけど、大人になってくると話しやすくなることもあると思うんですよ。この間、パラリーガル役の樋口(幸平)くんから「金子さんって、1日でどれくらいセリフを覚えられますか?」って聞かれたんです。本当にやれと言われたらどこまでできるのかはわからないけど、やっぱりちょっと脱力しないときついよねっていう話をして。日々の生活でも、そういう部分が重要なのかなって思ったりもします。
高橋 脱力は重要だと思います。
金子 若いころはガッといきやすい性格だったけど、結局なるようにしかならないということもあるので。「なんで自分だけが」って思わないほうがいいような気がします。
高橋 私は結婚をしていないので夫婦生活についてはわからないですけど、相手の問題は相手の問題として自分がなんとかできると思わないほうがいいのかなと。それは期待も含めて。期待をすると傷つくし、ないものを求めてしまう。それよりも、今あるものを見て感謝する気持ちが大事。そうすれば、不安や恐れのようなものはなくなるんじゃないかなと思います。今回のドラマは結婚も離婚も肯定的でポジティブなところが好きで。逃げることは悪ではないし、逃げているようで、実は一歩前に進んでいたりもする。まずは自分を大切にして、困ったら誰かに相談してほしいですね。
――貴重なアドバイスをいただきありがとうございます! 最後に、お二人の今の“推し”を教えてください。
金子 僕はバスケが超好きで、アメリカのNBAは30年くらい前からずっと見ています。僕の生活はNBAを中心に回っていて、テレビ中継の解説をやったり、チームの監督さんたちと飲みに行ったりすることもあります。その時間が本当に楽しいんですよ。話が止まらないからずっと飲んでいたい(笑)。この縁を大事にしたいなと思っています。
高橋 すごいですね。
金子 ミュージシャンとしても、いろんな曲を聴いて自分でも作ったり。それが仕事につながっているというのはすごくラッキーだなと思っています。
高橋 私はヨガですね。もともと体が硬くて、半年前からヨガの講座を受講しています。自分も許せないし、他人も許せないような性格だったんですけど、ヨガをやっていくうちに自分だけではなく周りの人たちのこともどんどん許せるようになってきて。力を抜いてやればいいんだよって思いながらヨガをやっていたら、硬かった体も柔らかくなってきました。あとは4人のおいっ子。とにかくみんなかわいい!
金子 全員集まったら大変そうだね。
高橋 大変ですけど、この子たちのためなら何でもできると思える大切な存在。一応、私のことは認識してくれているみたいです。だから、おもちゃとかは私が全部買ってあげたい(笑)。おいっ子たちに何が起きても支えてあげたいと思うので、これからも頑張ります!
取材・文:小池貴之
撮影:大川晋児
10月4日(金)スタート 毎週(金)24:30〜24:59放送予定
※編成都合により時間変更の場合あり
※セカンドシーズン「『離婚弁護士 スパイダー』 〜偽りと裏切り編〜」は、「〜慰謝料争奪編〜」最終話放送後からHuluで先行独占配信スタート。2025年に地上波放送予定。
「着手金はゼロ」「慰謝料は人生を再スタートさせるためのパスポート」がモットーの弁護士・美雲飛鳥(高橋メアリージュン)が、型破りな調査で“クソ夫”たちを徹底的にたたきのめす、痛快リーガルエンターテインメント。ライフスタイルの変化や価値観の多様化が、結婚観にも影響を与える昨今。不倫、モラハラ、経済的DVなど、さまざまな事情を抱えて苦しむ女性たちが「美雲法律事務所」を訪れる。そんな依頼人たちに対し、自らも離婚経験を持つ美雲が、気持ちに寄り添いながら徹底的に戦う。
出演
高橋メアリージュン / 樋口幸平 / 渋谷凪咲 / 金子ノブアキ
スタッフ
脚本:国井桂 / 本山久美子 / 木滝りま
演出:及川拓郎 / 宮脇亮 / 太田勇
主題歌:「教えてウロボロス feat.宮崎朝子(SHISHAMO)」 東京スカパラダイスオーケストラ(cutting edge / JUSTA RECORD)
音楽:中村佳紀
制作:吉田絵
プロデュース:中村圭吾
スーパーバイザー:川邊昭宏
プロデューサー:濱谷晃一 / 玉井大路 / 難波裕介 / 松本基弘 / 石尾純 / 武末大作 / 西原宗実
協力プロデューサー:神崎良
制作協力:PROTX
製作著作:日本テレビ
©️NTV
1987年11月8日生まれ。滋賀県出身。
モデルとして人気を博し、「KANSAI COLLECTION」「TOKYO GIRLS COLLECTION」などに出演。俳優としては、2012年にNHK連続テレビ小説「純と愛」でマリヤ役を好演。以降、ドラマでは2016年に「闇金ウシジマくん Season3」、2018年に「あなたには帰る家がある」、2020年に「私の家政夫ナギサさん」、2024年に「新空港占拠」など、数多くの作品に出演。映画出演作は、「老後の資金がありません!」(’21年)、「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」(’23年)などがある。
1981年6月5日生まれ。東京都出身。
1997年にロックバンド・RIZEを結成しドラマーとして活躍。主な出演作は、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」('14年)、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」('20年)、NETFLIX「今際の国のアリス」シーズン1・2(’20年 / ’22年)、DMMTV「EVOL しょぼ能力で、正義を滅ぼせ。」(’23年)、映画「マッチング」('24年)など。「劇場版ACMA:GAME 最後の鍵」が10月25日に公開予定。実写版「推しの子」がPrime Videoにて11月28日より配信開始、劇場版は12月20日に公開が控えている。
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