2024年11月08日 08時00分
インタビュー
2024年11月08日 08時00分
インタビュー
金曜ドラマ「ライオンの隠れ家」で天音悠真役を演じる尾崎匠海さん
金曜ドラマ「ライオンの隠れ家」(TBS系)が毎週金曜22時から放送中。自閉スペクトラム症の弟と二人暮らしをしている青年の前に“ライオン”と名乗る小さな男の子が現われたことから平穏な日々が一変するヒューマンサスペンス。弟のために生きる兄・小森洸人を柳楽優弥さんが、弟・美路人を坂東龍汰さんが演じています。今回は、ある事件をきっかけに兄弟に近づくことになった週刊誌記者・天音悠真役を演じるINIの尾崎匠海さんに、ドラマ現場で気付いたことや役作りについて、自身の“推し”についても語っていただきました!
――天音は桜井ユキさん演じる工藤楓の部下としてある事件を追っている記者ですが、演じるうえで意識していることを教えてください。
最初に監督から、後輩らしく真っすぐ演じてほしいと言われたので、常に“後輩らしさ”は意識しています。とはいえ“後輩らしさ”って何だろうという感じですが、何をしても愛されることが大事かなと。天音は少し空気が読めないけれど許される雰囲気を持っているんですよ。何でも言ってしまうのは彼のいいところでもあり悪いところですが、それを大事に演じています。
――尾崎さんもINIでは愛されキャラのイメージがありますが……。
いじられキャラではありますがどうだろう? INIの愛されキャラといえば、やはり最年少の(松田)迅がいますから。迅は無邪気で先輩にもガツガツいけるんですよ。いつの間にかタメ口で話していたりとか。そういうところは先輩から好かれると思うので、愛されキャラは迅に任せています(笑)。ただ、天音は意外と僕に似ているところもあって……。だからあえて作り込まず、着飾らず、ありのままの姿で臨んでいる部分はあります。
©TBS
――ご自身が後輩として心がけていることはありますか?
後輩としてはやっぱり失礼のないようにすることです。迅のように先輩にタメ口で話すことができればいいんですが、僕は苦手で。作品を一緒に作ったりすると一気に距離が縮まって仲良くなれるのですが、それがないとなかなか難しく。舞台でご一緒したNON STYLEの石田(明)さんとも親しくさせてもらっていますが、今でも敬語ですから。今回ご一緒した柳楽さんや桜井さんとも少しずつ距離を縮めていけたらと思います。
――記者役ということで何か事前準備はしましたか?
できるだけ人の話を聞いています。例えばINIの楽屋にいるときに、ほかのメンバーとスタッフさんの話を盗み聞いたりして(笑)。これが結構楽しいんですよ。あと、自分の家を張り込みしている人がいないか気になってしまい、カメラを持って家の周りを一周しました。天音や楓のような人たちはいなかったです(笑)。
――今回は、先輩記者を演じる桜井さんと洸人演じる柳楽さんとのシーンも多いですね。NGも多く出していると聞きましたが……。
舞台挨拶で柳楽さんと桜井さんがNGが多いという話をされていて、「言っちまったか~」と思いましたね(笑)。でもそんなNGを出したときも、お二人は「大丈夫」と優しく言葉をかけてくださるので本当にありがたいです。柳楽さんは、2回目の撮影のときに「イェーイ」とボディタッチ込みの挨拶をしてくれたのが忘れられないです。「ちょっと心を開いてくださったのかな?」と嬉しくなって……。あまりささいなことなのでご本人は覚えていないと思うのですが、僕にとってはいい思い出です。
――柳楽さんと桜井さんとは、撮影の合間にどのような話をされているのですか?
「演技がうまいとは?」みたいなことを教えてもらっています。柳楽さんは、「その場で求められていることを100%できるのは当たり前で、それを超えるものができるようになったら“演技がうまい”となると思う」みたいに真剣に答えてくださって。本当にその通りだなって思いました。なので今回の現場では、監督さんが何を求めているかを理解して芝居をすることを意識しています。あと桜井さんからもすてきなお話は聞きましたが、それ以外に美容についても教えてもらっていて。桜井さんのおかげで、肌が少しキレイになった気がします。
――今年は4月に「アンメット ある脳外科医の日記」に出演されていましたが、その経験は今回生かされていますか?
僕自身、前回の現場に入るまでは、とにかく台本を読んでしっかりと頭に入れていくことが一番だと思っていたのですが、主演の杉咲花さんや若葉竜也さんから、役としてしっかりと生きることが大事と教わって。演じる際、台本を超えた先にある、この役だからこの発言が出るところまで役を持っていくことが大事で。これは今回も演じるうえで大切にしていることです。ただちょっと難しいのですが……。でもこれができるようになったら俳優としての可能性が広がるような気がしていて。今回も柳楽さんや桜井さんを見ていると、カメラが回ったらすぐに洸人と楓になるんですよ。そういう姿を見て、改めてすごいって感じています。
――お二人の姿を見て刺激を受けているんですね。物語としては、これから天音は洸人たちと絡んでいくと思いますが、今後の見どころを教えてください。
最初はポンコツだった天音ですが、彼自身も成長して変わっていきます。そんな天音の物語も片隅に置きながら本作を楽しんでいただけたら。このドラマは、当たり前だった日常が変わっていく物語ですが、どんなことでもチャレンジしないと何も起きないし変われないと思います。この作品と出会って、自分もいろんなことに挑戦したいと考えるようになりました。
、
――ミュージシャンでありながら俳優としても活動することについては、INIのほかのメンバーから声をかけられることはありますか?
最初のころは珍しがっていたのですが、最近は僕が芝居の仕事をするのは当たり前になりつつあります。ただ、西洸人と藤牧京介はいまだにイジってきて(笑)。特に京介は、予告での僕のシーンをマネしたりしているので、どれだけ僕のことが好きなんだって思っちゃいました。だって予告までチェックしているわけですから。でもみんな歌やダンス以外の仕事をしていることに対してリスペクトしてくれているので素直にうれしいです。やっていてよかったと思います。
――今後、演じてみたい役はありますか?
自分に近しいキャラを演じることが多いので、全く違う感じの役を演じたいです。そのためには、いつもとは違う役だけど任せてみようと思ってもらえるようになるまで頑張らないといけないのですが。1つの役に縛られない、いろんなことを求められる俳優になっていきたいです。そして、もっとマルチに芝居を楽しんでいきたいです。
――憧れている俳優さんはいますか?
「アンメット ある脳外科医の日記」で共演した若葉さんです。元から好きだったので、まさか共演できるなんて思ってもみなかったです。それも“ドラマで”ですから。やっぱり若葉さんは映画の人というイメージがあったので、信じられなかったです。でも好きと思っていると出会えることがあるので、運命ってあるんだなって思いました。
――最後に今の“推し”を教えてください!
アーティストのTOMOOさん。「ベーコンエピ」という曲があるのですがめちゃくちゃ聴いています。YouTubeから流れてくるのを偶然見かけたのが最初なんですが、「ベーコンエピ」をピアノ演奏しながら歌っている姿がめちゃくちゃかっこよくて心掴まれちゃいました。そこからアルバムをダウンロードしたり、親友とのドライブで聴いたりと、今はTOMOOさんのことを調べたりして掘っている状態です。今度、ライブがあることがわかっているのですが、ちょっと忙しくて行けるかどうか……。でもライブがかっこいいので、ぜひ生で見たいです。
――ほかのミュージシャンのライブによく行かれるのですか?
最近は時間を作るのが難しいですが昔はよく行っていました。サム・スミスさんやBLACKPINKさん、ゆずさんなど本当にジャンル問わず行っていて。勉強のために行ったこともあるのですが、僕はやっぱり楽しみたいので一人でも盛り上がっちゃいます。ライブは楽しみたいし楽しんでほしい。それは自分がライブするときも同じです。
取材・文:玉置晴子
撮影:大川晋児
スタイリスト:山田莉樹
ヘアメイク:津谷成花 (MASTER LIGHTS)
衣装協力:ANEI(アーネイ) / RIVORA(リヴォラ) / FIDELITY(フィデリティ)
2024年10月11日(金)スタート 毎週(金)22:00~22:54
市役所に勤務している小森洸人(柳楽優弥)は、自閉スペクトラム症の弟・美路人(坂東龍汰)と2人で凪のような平穏な日々を過ごしていた。そんなある日、突如“ライオン”と名乗る小さな男の子(佐藤大空)が現れる。慣れないながらも3人で暮らしていくうち、ライオンが預けられた背景には“ある事件”が関わっていることがわかり、平穏な日々が一変していく。どんな境遇でも大切なものを守るために必死で生きる人たちの家族愛や兄弟愛を描くヒューマンサスペンス。
出演
柳楽優弥 / 坂東龍汰 / 齋藤飛鳥 / 佐藤大空 / 柿澤勇人 / 入山法子 / 岡崎体育 / 尾崎匠海(INI) / 平井まさあき(男性ブランコ) / 桜井ユキ / 岡山天音 / でんでん / 向井理 / 尾野真千子
スタッフ
脚本:徳尾浩司 / 一戸慶乃
音楽:青木沙也果
主題歌:「風神」Vaundy
編成プロデュース:松本友香
プロデュース:佐藤敦司
演出:坪井敏雄 / 青山貴洋 / 泉正英
編成:吉藤芽衣 / 中野翔貴
製作:TBSスパークル / TBS
©TBS
1999年6月14日生まれ。大阪府出身。
2021年にサバイバルオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」でグローバルボーイズグループ・INIのメンバーとしてデビュー。俳優としては、2022年の「コンビニ★ヒーローズ〜あなたのSOS、いただきました!!〜」でドラマ初出演。以降、「月読くんの禁断お夜食」(’23年)や「アンメット ある脳外科医の日記」(’24年)などに出演している。
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