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ステージへのプライドを見せつけた、ENHYPEN日本ドームツアー初日を詳細レポ!

2024年11月11日 21時13分

レポート

「ENHYPEN WORLD TOUR ‘WALK THE LINE’ IN JAPAN」の様子

「ENHYPEN WORLD TOUR ‘WALK THE LINE’ IN JAPAN」の様子

7人組グローバルグループ・ENHYPENによる、3回目のワールドツアーの日本公演「ENHYPEN WORLD TOUR ‘WALK THE LINE’ IN JAPAN」がスタート。ライブパフォーマンスの実力の高さはもちろん、ステージへのプライドと余裕を感じるパフォーマンスの数々で、満員の観客を熱狂させた埼玉・ベルーナドーム初日、11月9日の公演をレポートします。
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今や、世界を熱狂させるENHYPENですが、実はコロナ禍の真っ最中2020年11月30日にデビューしたため、長い間オフラインライブをすることができませんでした。しかし、初ワールドツアー「ENHYPEN WORLD TOUR ‘MANIFESTO’」を2022年9月から2023年2月まで開催すると、5カ月後の2023年7月からは2回目のワールドツアー「ENHYPEN WORLD TOUR 'FATE'」と、アンコール公演「ENHYPEN WORLD TOUR ‘FATE PLUS’」を今年9月まで合計1年以上に渡り開催。その後わずか1カ月後に始動したのが、今回のワールドツアー「ENHYPEN WORLD TOUR ‘WALK THE LINE’」なのです。

日本公演初日となったベルーナドームの広い空間に設置されたのは、ENHYPENの象徴=ヴァンパイアの棺を模したLEDを左右に配した巨大ステージ。赤いレーザーライトに合わせドラマチックな重低音が響くとブラックスーツをまとった7人が登場しました。会場から大歓声があがりスタートしたのは、エレクトロニックダンスシーンで人気を博しているAva Maxとタッグを組んだディスコファンクポップの「Brought The Heat Back」。嫉妬に目が眩んだヴァンパイア・ボーイフレンドをキーワードに様々な感情を表現したエネルギッシュなボーカルとパフォーマンスにメンバーの気合いが込められていて、会場が飲み込まれていくような感覚になります。
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2021年4月に発表した楽曲で久々の披露となった「FEVER」の後のあいさつコーナーでは、リーダーのJUNGWONが今回のツアータイトル’WALK THE LINE’について説明。「本格的に第一歩を踏み出したENHYPENの過去、ENGENE(ENHYPENのファンネーム)によって“ENHYPEN”の存在意義に気付かされた現在、そしてENGENEと一緒に歩む未来を描いていくツアーで、過去・現在・未来のENHYPENの成長ストーリーを盛り込んでいます」と語り、今回のツアーがENHYPENの歩みを辿るセットリストとなった理由が明かされました。

また、今回のツアーではMCから曲への移行にも工夫が凝らされていて、日本語も堪能なJAY自作のツアーを楽しんでもらうための宣言文(しかも毎回異なるそう)を、自ら先導して会場全体が大きな声で復唱する場面も。「1、ステージを楽しむENGENE最高! 2、楽しければ顔色伺わずジャンプ! みんなジャンプ! 3、今日しっかり楽しむENGENEは……」と叫ぶと、「ParadoXXX Invasion」のイントロが流れステージが始まります。

サイレンが鳴り響き大量のマイクが備え付けられた演説台が登場すると、シカゴドリルジャンルにのせた楽曲「Future Perfect (Pass the MIC) [Japanese Ver.]」のステージへ。自分の足で立ち主体的に人生を生きると宣言する歌詞とラップを体現する、ENHYPENのパワフルなパフォーマンスに応えるかのように、ENGENEもサビで「Oh oh oh」と大合唱。強調された手拍子のリズムとステージに上がる炎が躍動感を際立たせ、会場の熱気が上がるのを感じます。

VCRを挟んだあとはENHYPENのデビュー曲「Given-Taken [Japanese Ver.]」のステージへ。ストリングスとエレキギターのアレンジでドラマチックにステージが始まり、デビュー前から数えきれないほど練習し、数えきれないほどステージで披露しながら成長と進化を重ねてきたパフォーマンスで圧倒します。

続いては今回のワールドツアーが初披露となった、2024年5月にリリースした「DARK MOON SPECIAL ALBUM『MEMORABILIA』」収録曲のユニットステージコーナーへ。DARK MOONは、ヴァンパイアであるメンバー7人を主人公にしたオリジナルストーリーに基づいたウェブトゥーンのタイトルで、JAY・JAKE・SUNGHOONによる「Lucifer」は堕天使をモチーフに3人の歌声の違いを堪能できるミディアムテンポのムーディーな楽曲。JUNGWON・HEESEUNG・SUNOO・NI-KIの「Teeth」では、ヴァンパイアの人生を謳歌しつつも刹那的な歌詞と、NI-KI、SUNOOと続くクールなラップ、曲の後半でのテンポの緩急の変化など音楽的な面白さに加え、4人の獲物を射るような表情にあちこちから悲鳴に近い歓声があがります。

巨大LEDに、プログラミングコードなど混沌を表現した様な映像がたたみ掛けるVCRに続き、DARK MOONのストーリー内で登場する企業・Vesselsoftのロゴが大きく映し出され始まったのは 「Blessed-Cursed [Japanese Ver.]」。ロックバージョンにアレンジされたこの楽曲のステージは、なんとJAYのエレキギターからスタート。火花に囲まれ1人リフターの上でギターを奏でる姿は、ロッカーそのもの。今年日本のレジェンドバンド・GLAYとのコラボ曲に参加し、GLAYの東京ドーム公演でも披露したJAYのギターの実力にも驚かされた方は多いのではないでしょうか。

ストーリー性のある振り付けと、HEESEUNG、JAKEのしなやかで伸びのある高音が印象的な「Fatal Trouble」、ドラマチックなメロディー展開と、NI-KIが振り付けに参加したサビのパフォーマンスがブレイクしENHYPENの人気をさらに押し上げた「Bite Me [Japanese Ver.]」の2曲続けてのステージは、ステンドグラス、光など神聖さも感じさせる演出も相まって、ENHYPENならではの世界観にどっぷりハマるための時間。ENHYPENのステージを見たことがない方には、ぜひ1度は体験してほしいと思うほどの完成度です。

メイキング映像を挟んで、カジュアルな衣装に着替えたメンバーが登場して披露されたのは、ENHYPEN初のファンソング「Highway 1009」。HEESEUNGがプロデュースし、ENGENEの結成日・10月9日の数字を入れ、ENGENEとENHYPENの未来を高速道路にモチーフに、メンバー全員が作詞に参加した楽曲。ファンの歌声を聞こうと耳を澄ませながら、この日1番の優しい笑みを浮かべているメンバーの幸せそうな表情が印象的でした。

久々に披露した初期の名曲「Not For Sale」のアコースティックバージョンのあとはMCタイムへ。SUNGHOONが「『Teeth』のNI-KIのキーリングパートがかっこよかったから、もう1度見せて!」とリクエストすると、HEESEUNGのアカペラに合わせNI-KIがクール&完璧にパフォーマンス。続いてSUNOOもパフォーマンスすると、「上手だね」とJAKEがSUNOOの頭を撫でる場面も。

後半戦はトロッコに乗り広い会場を回りながら披露した、イージーリスニング・ナンバーの「Your Eyes Only」からスタート。アリーナ後方のステージに移動すると前向きなメッセージが込められた「Orange Flower (You Complete Me)」と続き、会場は多幸感に包まれます。
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メンバーのロックな歌声を堪能できる「Scream」をスタンドマイクも用いながら披露したあとは、メインステージに戻り、青春の躍動感あふれる「Tamed-Dashed [Japanese Ver.]」をエネルギッシュにパフォーマンス。人差し指を唇に当てるようにしながら首を左右に動かす特徴的なサビ振り付けが、SNSのダンスチャレンジでも大きな話題となった「Sweet Venom」、さらにイントロから大歓声があがったENHYPENのライブに欠かせない楽曲の1つで、ラストのたたみかけるようなダンスがとにかくかっこいい「Go Big or Go Home」へと続き、会場のボルテージは最高潮まで上がり続けます。

VCRを挟んで雰囲気が少し落ち着いたところに流れてきたのは、メンバーが演技にチャレンジしたオリジナルコンテンツ「EN-DRAMA」のテーマ曲でもあり、愛の痛みを歌ったレトロで儚げなメロディーの「Hundred Broken Hearts」。さらにヴァンパイアの切ない心情を歌った「Still Monster」、今回が日本初披露となった楽曲でファンからも「見たかった!!」という声が相次いだという「Moonstruck」まで、しっとりと聴かせる曲でありながら、儚さと力強さが絶妙なバランスでミックスされたパフォーマンスが素晴らしいステージが続きました。ここでは、本編ラストのMCでメンバーがENGENEに語りかけたコメントの一部をお届けします。

NI-KI「今日はどうでしたか? 久しぶりにドームの大きい会場で沢山のENGENEの皆さんを見ることができてグッときました。FATE PLUSの最後のときに、びっくりするくらい早く帰ってくるって言ったじゃないですか。びっくりしましたか? 次の日に告知があって。多分僕たちの方がびっくりしました。ENGENEの皆さんとやり遂げられてうれしいです」
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HEESEUNG「ようやく始まりましたね。今日どうでしたか皆さん。新しいステージに対する悩みがあった気がします。前回のツアーが終わってすぐだったので、新鮮なものをお見せしたい気持ちがありました。ですので会場の端まで行ったり、トロッコに乗ったり皆さんに楽しんでいただこうと考えました。最後まで楽しみましょう!」
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JAKE「どうでしたか?今日初めてENHYPENを見た方いらっしゃいますか? どうですか僕たち? ツアーをベルーナドームで始められて光栄です。こんなに寒い中来てくださってありがとうございます。皆さんからパワーをいただいて残りのツアーも頑張ります。すごく楽しかったです。残りのステージももっと楽しんでください。(日本語で)本当に愛してます」
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SUNGHOON「(日本語で)僕もちょっと寒いけど、ENGENEの愛が熱いから暑いです。ドームツアーをすると聞いたとき、皆さんが来てくださるか不安だったのですが、たくさんの方が来て下さって不思議な気分です。今日も期待して来たのですが、期待以上にENGENEのエネルギーがとても良くて、その勢いに乗ってノリノリで出来ました。今日は本当にノリノリでした。一緒に遊んでくださったENGENEありがとう」
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 JUNGWON「僕も寒かったんですが、ステージをしながら暑くなりました。ENGENEがどれだけ熱い情熱を送ってくれたのかを感じられました。(日本語で)今日の公演がこの髪色でパフォーマンスする初めてでした。どうですか? (韓国語で)僕たち明後日カムバックをします。楽しみですか? ENGENEのことだけを考えながら一生懸命準備しました。期待してください。 (日本語で)愛してる!」
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SUNOO「ついに僕の番ですね。待っていたら少し寒くなってしまいました。多くの方にお越しいただき、その熱気のおかげでどんどん暑くなった気がします。今日のステージ本当に楽しめた気がします。(日本語で)今日はノリノリ楽しかったですか? 僕もノリノリ楽しかったです!」
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JAY「(全て日本語で)皆さん今日幸せでしたか? ENGENEは恥ずかしがり屋な人が多かったと思うんですけど、最近情熱的な人が増えた気がして心が温かくなります。僕たちENHYPENはENGENEを幸せにするために存在しています。幸せにはいろいろな形がありますが、いつも皆さんに幸せをお届けするために毎日頑張って準備しています。これから出るコンテンツも楽しみにしてください。今日という日を幸せな思い出にしてください。これからも頑張るENHYPENになります」
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それぞれが心からの感謝の気持ちを伝えたあとは、再びパフォーマンスへ。HEESEUNGのピアノから始まった、ロマンチックなヴァンパイア・ボーイフレンドの歌詞とJVKEが参加した耳馴染みの良いメロディーでヒットした「XO (Only If You Say Yes)」。これまでのダークなイメージとは異なる、柔らかさを全面に出したENHYPENの新境地を広いた楽曲で、パフォーマンスも軽やかで心地よさを感じます。
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本編ラストは、愛の力を歌った、ドラムサウンドがパワフルで魅力的な「Paranormal」。広いステージを端から端まで歩きながら、紙吹雪を浴びて充実した表情を見せていたのが印象的でした。アンコールの2曲を含め全25曲3時間弱の公演を全力で走り抜けたENHYPEN。

MC中にも熱気で湯気が出ているように見えたHEESEUNGに、JAYが「すげー!初めて見た!」とはしゃぐと、HEESEUNG が「実は僕はルフィーなんだ」と答え、JUNGWONが「ENGENEのために変身までしてくれたんだ!」とおどけたり、JAKEが韓国語で単語を尋ねるとSUNGHOONとJAYがすかさず日本語に翻訳したり、ムードメーカーのJAYが話す前、他のメンバーが「おおおお!」と騒ぎ立てたりと、チームワークの良さがうかがえる場面も多く見られました。

デビューから1年11カ月間の会えなかった時間を埋めるかのように、ENGENEと一緒に楽しめるライブに貪欲なENHYPEN。ツアーだけでなく音楽活動やバラエティー、コンテンツ制作など休むことなく走り続けながらも、ステージを重ねるごとに、ボーカル、ダンスなどのパフォーマンス力はもちろん、広い会場でのライブに必要な、観客と意思疎通し心を1つに導いていく先導力、さらにはチームワークまで高まっていることに驚かされます。

ライブパフォーマンスアーティストとしての実力が強く示され、「2nd Studio Repackage Album『ROMANCE : UNTOLD –daydream-』」でのカムバック活動、そしてこの先のツアーにも期待が高まる公演でした。

取材・文:平松道子(MIDUMU)
(P)&(C) BELIFT LAB Inc.

ENHYPEN

ENHYPEN WORLD TOUR ‘WALK THE LINE’ IN JAPAN

2024年11月9日(土)
会場 埼玉県 ベルーナドーム
開演 17:00

 

2024年11月10日(日)
会場 埼玉県 ベルーナドーム
開演 15:00

 

2024年12月28日(土)
会場 福岡県 みずほPayPayドーム福岡
開演 17:00

 

2024年12月29日(日)
会場 福岡県 みずほPayPayドーム福岡
開演 15:00

 

2025年1月25日(土)
会場 大阪府 京セラドーム大阪
開演 17:00

 

2025年1月26日(日)
会場 大阪府 京セラドーム大阪
開演 15:00

 

 

ENHYPEN WORLD TOUR ‘WALK THE LINE’ IN JAPAN | 特設サイト

(P)&(C) BELIFT LAB Inc.

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