2024年12月11日 07時00分
インタビュー
2024年12月11日 07時00分
インタビュー
「秘密」W主演、板垣李光人さん&中島裕翔さん
死者の生前の記憶を映像で再現できる特殊なMRI技術を用いて、解決不可能とされていた事件の真相を解き明かしていくドラマ「秘密~THE TOP SECRET~」が2025年1月20日からスタートします。板垣李光人さんと中島裕翔さんがW主演を務める本作は、科学警察研究所の法医第九研究室、通称“第九”が舞台。板垣は室長の薪剛(まき つよし)役、中島は新米捜査員の青木一行(あおき いっこう)と、かつての第九メンバーで薪の親友以上の存在だった鈴木克洋の二役を演じます。撮影開始を前に2人の取材会が行われました。
――それぞれ役柄について惹かれる点と、自分との共通点を教えてください。
板垣李光人 薪は頭脳明晰でクールで、人に対して当たりがちょっと強かったりします。それは彼が壮絶な人生を歩んできたからこそ、自分と周りの人たちを守るために形成された人格で、根は繊細で弱さもある。そこに惹かれます。自分との共通点は、誕生日が同じ1月28日です(笑)。
中島裕翔 その日はたぶんドラマの撮影中だ。誕生日プレゼントはどうしようか(笑)。僕の二役の鈴木のほうは、薪と同級生で昔から仲が良くて、2人で警察を志していました。仕事に勤しんでいる中で、薪の脆さ、危うさをよく理解しているなと思います。常に薪のことを考えていて、支えようとする心優しい人間です。青木は容姿が鈴木と似ていて、言動もオーバーラップするところがあるから、鈴木を知っている人はハッとさせられたりもします。新人で第九でシゴかれて、厳しい薪についていくのがやっと。脳のMRI捜査に関しても、たぶん視聴者の方と同じ目線にいます。叱られたり、ちょっとイジられたり、愛されキャラなのが魅力的。でも、観察力が鋭いというギャップもあって。僕も(Hey! Say! JUMPの)メンバーの中ではわりとイジられるほうなので、そこは似ているかもしれません。
――原作の漫画に寄せているところはありますか?
板垣 脚本の(佐藤)嗣麻子さんが原作愛を持って書いてくださっているので、僕たちも一緒に愛を持って作っていきたいです。薪のビジュアルに関しては、髪色が難しいです。原作だと結構明るめですけど、リアルに考えたら警察の人間でそれはどうなのか。薪のキャラクター的にも、頻繁に美容院に行って髪を染めているとは想像できなくて(笑)。地毛っぽくもあり、原作の薪の雰囲気も踏襲しました。ドラマ化するうえでのリアルな部分と、原作へのリスペクトのバランスはいろいろと考えています。
中島 原作へのリスペクトを込めたいのはもちろんですけど、やっぱりビジュアル面では塩梅が難しいところがあります。制作スタッフと演者で相談しながら探っていて、「こうしたいけどそぐわないね」というところはどうしても出てきて。現実にいてもおかしくないように、どこで折り合いをつけるか。僕は漫画の実写化をあまり経験したことがなくて、大変さを感じているところです。青木は加害者や被害者の心情に寄り添えるタイプで、第九の中で右往左往、一喜一憂していて。良くも悪くも流されながら、自分が大事にしているものが浮かびあがるところは、原作を読んでいても愛せるなと思いました。そういうところはトレースしていきたいです。
――お2人はこれまで接点はありましたか?
中島 まったくありませんでした。衣装合わせのとき、僕の前が板垣さんで「どうも」みたいな。
板垣 今日やっとちゃんとお話しできました。でも、中島さんの作品は拝見していました。
中島 僕ももちろん存じ上げていました。これからどんどん敬語でなくなっていくのか、どうなのか(笑)。
板垣 すごく優しい方なんだろうなと、勝手に思っていました。作品でもバラエティーでも、時間がスローに流れているようなオーラが感じられて。薪は鈴木の大きな包容力を拠りどころにしていた部分がありますけど、中島さんとお話しさせていただくと、そういうものを持ってらっしゃいました。薪として鈴木、青木と接していくところで、中島さんのお人柄に助けていただくだろうなと思います。
中島 板垣さんは芯の通った強さ、根幹にドシッと構えたものがある方という印象です。たくさん笑ってユーモアもありながら、仕事への向かい合い方としてキリッと切り替える。薪は第九の人間に強く当たりつつ、みんなを引っ張っていく役どころで、板垣さんにもみんなが頼ってしまいそうだと感じました。
――「秘密」の物語としての面白さは、どんなところに感じますか?
板垣 脳のMRI捜査というのは現代の技術ではまだなくて、SF要素はありながら、事件を解決するミステリーといろいろな人間ドラマがあって。リアリティーはなくても没入して感情移入もできますし、心を動かされる。そこがこの作品のすてきなところだと思います。現実離れしたMRI捜査という大きな要素があるからこそ、芝居でもビジュアルを作るうえでも、地に足が付いてないと視聴者の方がフワフワしてしまうと思うんです。原作の持つ読者を引き付ける力を、生身の役者として作っていきたいです。
中島 実際にこんな捜査方法があったら、すごいのひと言ですよね。第九はギリギリ認められてそうで認められていないような捜査機関で、本人たちもそれはわかっていて。人は誰しも見られたくないものがありますよね。隠したい過去とか秘めている想いとか。二面性は誰でも持っている。特に日本の方は本音と建前みたいなものがあって、本音の部分を追求していくと、恥ずかしいところかもしれないけど、より人間の魅力がわかってくる。そこがこの作品の面白さだと思います。科学的なお話の中で「こういう現象は自分の中にもある」というものも、もしかしたらあるかもしれません。人間の脳は意外と曖昧で、ご都合主義だったりもするのは、純粋に興味深いポイントでした。死んだ人の脳をのぞいて事件を解決するという、そもそものアイデアがすごいなと思いますし、板垣さんが言った通りヒューマンドラマとしても両立していて。その境界線は大事にしたいところです。
――薪と鈴木、青木の関係性はどう思われますか?
板垣 薪の境遇は本当に複雑で、幼い頃に両親を亡くして、育ての親だった人もいろいろあって亡くなります。鈴木に「そんな笑顔を見せてくれるなら、深夜料金をいくらでも払うよ」と言われるシーンがあって、原作で読んですごく泣きました。いろいろな愛情や人とのコミュニケーションは、きっと薪に欠落していた部分だと思うんです。そうやって生きてきた中で鈴木と出会って、一番求めていた言葉や人物像が鈴木にはあって。薪にとっては、家族でも恋人でも友人でもない、きっと何かを超越した存在なんです。そんな存在を失ってしまった悲しみは想像を絶するものだと思いました。現在に至るまで、薪の中で層になっている部分は細かくて厚い。そこが薪の大事なところで、演じていくうえでもやり甲斐が大きい場所です。
中島 青木としては、薪の過去に何があったのか、鈴木とはどういう人物だったのか、無謀にも知ろうとしていきます。そこを経て、薪はこういう人なんだと青木なりに慮って、傍にいて支えたいと後輩としての思いやりが生まれてくるようです。一人二役は難しいですけど、一貫して薪に対する思いはある。演じるうえで大切にしたい部分なので、普段から板垣さんを観察しようと思います(笑)。「今日は大丈夫かな。疲れてないかな」って。
板垣 それは恥ずかしいです(笑)。
取材・文:斉藤貴志
2025年1月20日(月)スタート 毎週(月)22:00~22:54
出演
板垣李光人 / 中島裕翔 / 門脇麦
スタッフ
原作:清水玲子「秘密-トップ・シークレット-」「秘密 season0」(白泉社「メロディ」連載)
脚本:佐藤嗣麻子
演出:松本佳奈 / 宝来忠昭 / 根本和政 / 稲留武
プロデュース:豊福陽子 / 近藤匡 / 近藤多聞
制作協力:C&Iエンタテインメント
制作:カンテレ
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