映画「銭天堂」いよいよ開店！天海祐希は大橋和也に特殊メイクの心得を伝授

世界累計発行部数1100万部を突破した廣嶋玲子・作、jyajya・絵による児童小説を実写映画化した「ふしぎ駄菓子屋銭天堂」。今作の初日舞台挨拶がTOHOシネマズ日比谷で行われ、主人公の紅子を演じた天海祐希をはじめ、上白石萌音、大橋和也（なにわ男子）、伊原六花、中田秀夫監督が登壇しました。

幸運な人だけがたどり着ける不思議な駄菓子屋“銭天堂”を舞台に、願いが叶う「ふしぎ駄菓子」を買った人々の顛末を描く本作。2013年の小説刊行直後から、子どもたちの間で瞬く間に人気を博し、現在も継続して刊行されています。アニメ化やゲームソフト化といったさまざまなメディアミックスの展開、アジア諸国を皮切りとした翻訳出版などにより、いまや全世界中から愛される名作と成長しました。

不思議な駄菓子を売る“銭天堂”の店主・紅子を演じる天海は、最初のあいさつで「いよいよ開店します！」ととてもうれしそう！紅子をライバル視している少女・よどみ役を演じた上白石は「無事にこの日を迎えることができて幸せに思っております」と満面の笑みを見せます。生徒思いだけど内向的な性格で、自信が持てずにいる新米教師・等々力小太郎を演じた大橋は、元気よく「プリン食べすぎてお尻プリンプリン！」とおなじみの自己紹介で盛り上げるも、緊張で最後に噛んでしまい顔が真っ赤に。「緊張しているんですけど……行けます！」と宣言し会場を沸かせました。ファッション誌の編集者ながらおしゃれに疎いことを思い悩み銭天堂に迷い込む、小太郎の大学の後輩・相田陽子を演じた伊原は「この作品を皆さんと共有できるのが楽しみです！」と、中田監督は「ゆかいなキャストの皆さんといろいろ話していけたらと思います」とそれぞれコメントしました。

今回は銭天堂の開店（初日）を祝して、ステージ上でテープカットを開催。実はテープカットの経験があるのは5人中天海だけということが判明し、天海が「（芸歴が）長いですからね」とおちゃめに返す場面も……！

トークセッションではまずキャストたちが公開初日を迎えた今の心境を語りました。天海は「とてもワクワクしつつも、ドキドキしていました。皆様、楽しかったですか!?」と見終えたばかりの観客に問いかけて大きな拍手を受け、「早く全国の皆さんに、そしてよい子のちびっこたちにも見ていただきたいと思っていたんです」と喜びをあらわにします。

上白石は「日本のみならず、世界中にファンがいらっしゃいますし、私が演じたよどみにもたくさんファンがいるので、皆さんの期待を裏切らないかなとソワソワしていました。でも、無事にこの日を迎えるだけでも100点だと思いますし、皆さんの今の顔を拝見して、ホッとしていいのかなと思います」と誠実に伝えました。大橋は「撮影が今年の1月だったんですが、公開されるまでずっと楽しみにしていました。先生役を初めてやったので、見てくれた方が“こんな先生がいてくれたらいいな”って思ってくれたらいいなと思いながら演じさせてもらいました。初めてだからこそいろんな方に教わったり、演技だけでなくプライベートでも教えてもらったことがたくさんあったので、本当に公開されてうれしいですし、公開されるまで1年間、ずっとうれしかったです！」と万感の思いを表します。伊原は「すごくかわいくて柔らかい雰囲気の中に、ハッとさせられるような気づきや言葉があるので、皆さんからもらえる感想が楽しみです。いろんな方に届きますように」と願い、中田監督は「子どもたちともリハーサルを何十時間もしつこく、丁寧にやらせてもらったので感慨深く思います」と振り返りました。

さまざまなキャラクターが登場する本作にあわせ、自分が演じた役以外なら何を演じたいかという質問に大橋が「えっと……」と話し始めると、すぐに天海が自ら演じた「紅子！」とかぶせます。それに気づいた大橋が「べ、紅子さんをやってみたいですね！」と大声で宣言。MCに「軌道修正しました!?」とツッコまれるも大きく首を振り、「僕は特殊メイクをしたことがないんです。実際に1個1個のメイクがすごくて、マンガの世界から出てきたんちゃうかと思うくらいの質感があったので、いずれこういうお仕事もしてみたいなと思いました」と話すと、天海は「特殊メイク、オススメですよ！一度は体験したほうがいい！でも、やってもらっている間は精神統一ですよ。そうしないとフラッと遠い世界に連れていかれることがあるので、顔は真っすぐのままでした」と特殊メイクの心得を伝授。しかも、その特殊メイクがきっかけで痩せてしまったというエピソードも。「継ぎ目などがわからないように作ってくれるんですが、できるだけそのメイクが崩れないようにいたいので、あまり口を動かさないようにしていたら、ご飯が食べづらくてどんどん痩せてしまって……！でも、ほっぺに特殊メイクのお肉をつけているので、みんなに痩せたことがバレることはありませんでした（笑）」と裏側の苦労を明かしました。さらにできるだけメイクを崩したくないのに、大橋が笑わせて来たことを暴露すると、大橋は「笑かしちゃだめよって言われると笑かしたくなるやないですか!? 笑かしてくれって言っているのかなって思って、毎回笑かしました！」と無邪気すぎる理由を。その答えに天海が頭を抱える場面もありました（笑）。

上白石は「“不幸虫”を演じたかったです。“やめてやめて食べないで～！”などいろいろ言えそうじゃないですか」とニコニコ。今回初の悪役を演じたことに対して「私が溜め込んできたよどんだ感情を出せました！」と話し、MCに「上黒石ですね！」とツッコまれると「上黒石でした！」と返します。すると伊原も「私も“不幸虫”をやりたかったんです！」と重ね、まさかの不幸虫が人気キャラクターだということにみんなが爆笑！

最近の“ふしぎ”だった出来事を聞かれ、伊原が“買い物に行ったら値段が「777円」だっただけでも驚きなのに、同じ日に母親もスーパーで777円の買い物をしていた”という偶然を話す一方で、大橋はポップコーンを食べるときに箸を使う癖があり、“映画館でも箸を持参してポップコーンを食べていたら周りが誰もしていなかった”という不思議すぎる（!?）体験を報告。これにはほかのキャストも驚き、会場に共感を求めるもほとんど賛同者がいない状態に。「普段から映画を見ながらポップコーンを箸で食べるから、多分、箸遣いはうまいです！日本で一番速いと思います！」と自信たっぷりに話してくれました。

上白石は“マスクが神隠し”と題し、“外食した際にポケットにマスクを入れ、帰り際にポケットを探しても見つからず新しいマスクで帰ったところ、家に帰ってもう一度ポケットを見てみたらマスクがあった”という不思議体験を話すと、天海も「本当に神隠しだわ……！」と驚き。すると大橋も「僕もそれ、よくあります！リップを1カ月に5本くらいなくすことがあって、そのうちの3つくらいをマネージャーさんが持っていてくれたことがあります！」とエピソードを披露して笑いを誘います。

天海の「あんなに練習したはずなのにセリフをどうして忘れるんだろう！」という不思議体験には、上白石が「天海さんでもあるんですね!?」と安心した様子に。「直前に反芻するとよくないんですよ」と言う天海の言葉に、伊原が大きくうなずいていました。

撮影の裏話を尋ねられると、伊原が出演“猫”について「スタートというまでじっとしていて、本番になるとちゃんと案内してくれたんです！一番天才でした！」と天才ぶりを明かします。上白石は天海との共演をずっと願っていたことを伝え、「まさかこんなににらみ合えるとは思っていなくて……！天海さんに最大限の敵意を持って見てもらえたときに、すごく喜ぶ自分がいて（笑）。あの目を宝物にして頑張っていこうと思いました。現場でも学ぶことがたくさんありましたし、たくさん助けていただいたんです。紅子さんのように導いたり、見守ってくださって、とてもすてきな時間でした」と感激した様子で語りました。