2024年12月20日 22時30分
インタビュー
2024年12月20日 22時30分
インタビュー
2024年の充実ぶりを語ってくれた寺西拓人さん
映像配信サービス・Leminoにて独占配信中のオリジナルドラマ「情事と事情」。7名の男女の抱える事情が複雑に絡まりあった恋愛群像劇です。本作にて、親子ほど年の違う恋人・流奈の営むバーでピアノを弾きながら気の向くままに暮らす青年・玲門を演じる寺西拓人さんに、作品の魅力や今年の挑戦についてお話を伺いました。
――今回演じられた玲門というキャラクターを、寺西さん自身はどんな人間だと感じましたか?
「そんな生き方してたら大変だよ?」っていうキャラクターですよね(笑)。すごく端的にいうと“ヒモ”、いわゆるダメ男みたいな、ちゃんとしてない人。家もなくて、いろんなところに転がり込んでいるんでしょうね……。でも、こびたりもしないんですよ。 「餌くれるから行くけど、別にそこに住むわけじゃない」っていう、まさに野良猫みたいなところがあるのかなと思いました。
――では、寺西さんが飼っている猫ちゃんは参考にはならなかった(笑)?
ならなかったですね~、飼い猫だから(笑)。玲門は“物語の中だからこそ”の存在ではあるんですけど、みんなこんなふうに生きてみたいのかもしれないなという印象もあります。そして、恋人である流奈さんは、そういう人の“面倒を見たくなる人”なんだろうなと思いました。
――真飛聖さん演じる流奈と玲門は年が離れていることもありますが、普通の恋人関係とは少し違う雰囲気が出ていました。流奈とのシーンで何か意識したことなどありましたか?
僕は流奈さんとのシーンがほとんどだったので、二人の関係性が大事だなと思っていたんですけど、そこは真飛さんがフランクに接してくれて、すごくやりやすくしてくれました。最初から「玲門って呼ぶから」って言ってくれたので、「じゃあ僕は流奈って呼びます」って感じで、途中から敬語もなくなっていきましたね。
――お二人のシーン、とてもすてきでした。映像もすごくきれいで。
僕らのシーンだけでなく、全体を通して「きれいな作品にしたい」という思いが監督にあったんですよね。やってることはめちゃくちゃドロドロなんですけど(笑)。それを最初から聞いていたので、ディレクションを忠実に再現できるようにしていました。特にキスシーンは、細かく指示が決まっていましたね。
――撮影にあたって、原作は読まれましたか?
読みました。原作だともっと無茶苦茶なんですよ。玲門は急に地方に行っちゃったりするし(笑)。ドラマの中では描ききれていない部分もあるので、生かせる部分は生かすようにして、とにかく自由で、何にも縛られないところが大事だと思いながら演じました。
――作品全体としては、どんなところに惹かれましたか?
いろんな要素、いろんな面がある作品だなと思います。でも、実はいろんな人間関係が絡んでいて、最後は全てがつながっていく。その展開が好きでしたね。そして、登場するキャラクターも「実際にはそういう人って結構いるのかも」って思わせるような、誰しも持っている面がある気がして、それぞれがすごく魅力的でした。
――寺西さんと同じ面を持っているなと感じたキャラクターもいましたか?
流奈さんは比較的普通の人っぽい気がします。家庭の事情や境遇は別にして、本当はそうじゃないのに、大人ぶってしまうことってあると思うから。逆に、主人公の愛里紗さんは一番わからないかも。「美しいものに囲まれていれば、あとはなんでもいい」なんて、そんな都合よく生きられる人間っているのかなって。でも、この作品を見ていると 「そういう人もいるのかもしれない」と不思議と思わされるんですよね。
――玲門はピアノの演奏シーンがありました。あれは相当練習されました?
「ピアノを弾いているシーンも撮りたい」と言われていたので、すごく頑張りました! 僕が練習したのは2曲で、ピアノの先生のレッスンを受けながら、仕事の合間を縫って練習していたんです。以前、舞台でもピアノを演奏したことがあるんですけど、簡単バージョンにアレンジしてもらっていたので、今回の曲は僕にとってかなりハイレベルな曲でした。でも、事務所のスタッフさんは「振り付けみたいに覚えられるでしょ?」「そういう先輩見てきたよ」って言うんですよ(笑)!
――振り入れと一緒で、すぐに覚えられるだろうと(笑)。
それには限界ありますよって感じですよね!? その期待に応えられるように練習はしましたけど……(笑)。ただ、原作では玲門の描写で「悪魔的に美しい手」とか、手がきれいなことがすごく書かれていたので、そのプレッシャーは大きかったです。ピアノを弾くシーンで手が映ることはわかっていたので、練習を頑張るのと同時に、絶対にけがをしないようにしなきゃいけないと意識していました。あと爪も。普段は超ガサツなんで、爪なんてバシバシ切りますけど、やすりを使ったりして不自然にならない程度に手入れをしてました。
――そのかいあって、すごくすてきな演奏シーンになっていたと思います。
それっぽく演奏するのは、今までの経験が生きましたね(笑)。
――そして印象的な金髪も今回の作品のために?
そうですね。製作陣から「白っぽいくらい色素の薄い感じでいきたい」と相談があったので。ただ、この作品の撮影期間中に暗い髪色の役の舞台作品が決まっていたから、どうしようかって話になっていたんですよ。そこで「いや僕は全然やります。やらせてください」と言って、こうなりました。金髪にして、舞台のために暗くして、また金髪にして……ってことを初めてやったんですけど、美容師さんは「ええ、大丈夫?」ってびっくりしてましたね(笑)。そして、すごく頭皮をケアした1年になりました!
1994年12月31日生まれ。神奈川県出身。STARTO ENTERTAINMENT所属。2008年に入所し、2021年にジュニアを卒業後、俳優として活動。主な出演作は舞台「Endless SHOCK」(’17~’24年)、「マイ・フェア・レディ」(’21~’22年)、ドラマ「『離婚弁護士スパイダー』~偽りと裏切り編~」(’24年)、「ラーメンD 松平國光」(’24年)ほか。2024年2月には公式Instagramアカウントを開設。現在timeleszの新メンバーオーディション「timelesz project -AUDITION-」に参加中。2025年2月~3月上演のミュージカル「HERO」への出演を控えている。
2024 年12月5日(木)配信スタート 毎週(木)0:00配信
全8話
※1、2話は広告付き無料配信
裕福な家庭の娘として生まれ、会社役員である結城修(金子ノブアキ)と結婚し、都内の一等地に住む結城愛里紗(倉科カナ)。全てを手に入れている愛里紗だが、昔から大学の同期で友人のフリーライター・中条彩江子(さとうほなみ)の好きな相手が気になる。さらに、愛里紗の夫の愛人・玉木まりも(森香澄)、彩江子が次第に惹かれていく年下のカメラマン・世良晴人(佐藤寛太)、彩江子に恋愛指南するバーの経営者・水無月流奈(真飛聖)、その恋人である若いピアニスト・佐藤玲門(寺西拓人)らの事情が次々絡み合い、意外なつながりを見せていく。そんな大人たちの“情事と事情”を描いた恋愛群像劇。
出演
倉科カナ / さとうほなみ / 佐藤寛太 / 森香澄 / 寺西拓人 / 金子ノブアキ / 真飛聖
原作
小手鞠るい「情事と事情」(幻冬舎文庫)
スタッフ
監督:井樫彩 / 雨宮由依
脚本:的場友⾒
音楽:橘麻美 / 菅野みづき
エグゼクティブプロデューサー:田中智則 / 佐藤久道
チーフプロデューサー:上田徳浩
プロデューサー:高橋亮 / 浅野澄美(FCC) / 溝口道勇(FCC)
制作:FCC
製作著作:NTTドコモ
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