2024年12月25日 18時30分
レポート
2024年12月25日 18時30分
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映画「【推しの子】-The Final Act-」公開記念舞台挨拶に登場した二宮和也、櫻井海音
映画「【推しの子】 -The Final Act-」公開記念舞台挨拶が本日12月25日、東京・丸の内TOEIにて開催され、アクア役の櫻井海音とアクアの宿敵・カミキヒカル役の二宮和也が登壇しました。「メリー・クリスマス!ですね」との櫻井のあいさつに大歓声の客席。実際に劇場へ映画を観に行ったという櫻井は「たくさんの反響をいただいていて、ものすごくうれしく思っています」とニッコリ。
「本当にちょっとしか出ていないのに、舞台挨拶に立って。がめついタレントで申し訳ありません(笑)」と、笑いを誘った二宮は「ちゃんと狙ったところに届いている実感があります」と充実感をにじませ、「うれしい日々を送っている最中です!」と感謝の言葉を伝えていました。
「ファンの方やSNSを通じて『ものすごくよかった!』という評価をいただいています。『【推しの子】』という作品自体が、芸能界を描いているので業界内でも反応があって」と反響を明かした櫻井。アクア役の櫻井とカミキヒカル役の二宮が“似ている!”という声について、「恐れ多いです」と答えた二宮は「二人が似ている似ていないは度外視し、もうちょっと深いところで繋がっていると見えるように考えていたので、ビジュアルについてもそう言っていただけるのは“ラッキー!”って思いました」と照れながらガッツポーズ。カミキヒカルを誰が演じるのかは、原作ファンはもちろん、ドラマの視聴者や映画を楽しみにしている人たちにとっても注目ポイントだったことに対し、「(ドラマの)配信の時から怖かった。ハードルが高くなりすぎて、恐怖でした」と振り返った二宮は、受け入れられているという声も多く届いていることについて「本当によかった……」とささやくような声で喜びを噛み締め、「ギリ、息をしています」とプレッシャーがあったことを素直に明かす場面も。二宮がカミキヒカルを演じることは、スタッフ・出演者の一部にしか知らされていなかったそうで、通常なら撮影初日には現場で「カミキヒカル役の二宮和也さんです!」のような紹介があるものだが、それすらもなし。二宮がすっと現場に入って、さっと撮影するという徹底した“情報漏洩”対策が練られていたことを明かしました。
櫻井が二宮の出演を知ったのも、アクアとカミキヒカルが対峙するシーンの撮影時だったそう。撮影が残り一カ月くらいの段階でプロデューサーから「誰だと思う?」と質問されたという櫻井。実は以前から二宮の芝居が大好きで、作品をたくさん観てきたという櫻井は、二宮が演じることを知り、「これ以上の幸せはないなって思いました」とうれしそうに報告。櫻井が二宮の大ファンであることが判明すると、二宮がすかさず「ここ、使って下さい!」と取材陣に呼びかけ、笑いを誘っていました。
二宮が演じるカミキヒカルについて櫻井は「ものすごい役。ただのサイコパスでは片付けられないバックボーンがあるから、(演じられるのは)二宮さんしかいない!」と力を込め、対峙シーンの撮影は「幸せな時間でした」と笑顔。役としては(アクアにとって)憎い相手ではあるものの、「いち役者としてものすごく貴重な経験をさせていただいたと思います」と憧れの役者との撮影シーンを振り返っていました。二宮は「カミキヒカルを二宮がやってよかったね、と言われるようにみんな頑張ってくれたので、感謝しています」と話したが、「出演シーンが一瞬だけだったので、もうちょっと一緒にやりたかったなという気持ちもありました」と正直な気持ちを口にする場面もありました。
髪の色を変えた際にも、カミキヒカル役を演じることがバレてはいけないという気持ちでいっぱいだったそうだが、「バレようがなかった」とニヤリの二宮。その理由は同時期に髪の毛を金髪にしていた神木隆之介の存在があったようで、「神木くんが(誰が演じるかの予想レースで)ぐんぐん(自分を)追い抜いてくれて(笑)。“そのうわさで行け!”って思っていました」と話すと、会場は大爆笑。注目度の高い役ではあったが、演じ方については原作でもそこまで描かれていなかった時期での撮影ということもあり、原作者からも「自由に」という言葉をもらったそうで、表現そのものには自由度があったとも話していました。
本作には劇中劇「15年の嘘」でアクアがカミキを演じるシーンも登場。本来であれば二宮が演じているカミキを見て、そこに寄せる芝居をしたいという思いが櫻井にはあったようだが、「15年の嘘」のシーンは、二宮がインする前に撮影されたそう。櫻井は二宮の芝居を事前に見ることはできなかったが「今まで見てきた二宮さんのお芝居を想像しながら。二宮さんならこう演じるだろうというのを引き出して……」とアプローチを解説。二宮のファンであることが功を奏したと笑顔を見せる櫻井に、二宮もうれしそうに微笑み返し、会場をほっこりとしたムードに包み込んでいました。
モノローグのシーンはクランクアップから半年ほど経った後の収録だったとのことですが、台本を読んですぐにアクアとしての感情が蘇ったという櫻井。「アクアとして過ごした期間が長かったので、抱えてきた感情が全部あのシーンに乗ればいいなと思っていました」と話し、結果、すべて乗せることができたとも伝えると二宮が「(作品の)核となる人たちが本当に頑張ったなって思います」と称賛。若いキャストが芝居に向き合う姿や、この日の櫻井のコメントなどを聞いても「感動します」と話した二宮は、「自分の若い頃もそうだったかもしれないけれど、どこかで蓋をして(そのことを)思い出していない自分がいる。そう考えると、(自分も)貴重な経験をしていたんだなというのを感じました」と自身の若い頃を重ねしみじみする場面もありました。
12月9日に行われた舞台挨拶で最近ついた嘘を問われ、櫻井が「23歳と言っているけど、実は29歳」と発言し沸かせたことについて、二宮は「偉いよ、本当に。泣けました(笑)」と櫻井の頑張りを労ったが、自身が最近ついた嘘を問われると「僕、本当にびっくりするぐらい嘘つくのよ!」と切り出し、「ラジオでも本当のことしゃべったことない」とキッパリ。会場が笑い声に包まれる中、「最近ついた嘘を言語化できる人たちは信じていいと思いました!」と述べて、さらなる笑いを誘っていました。
最後のあいさつで「自分だからこそできるお芝居があるんじゃないのかと常に信じながら、撮影の日々を過ごしていたので、(観客に)届いていることをうれしく感じています」と感謝し、「何度も観ていただければと思います」とリピート鑑賞をよびかけた櫻井。二宮は「撮影には後半からの参加だったけれど、だからこそ見える部分がありました」と語り、「現場のスタッフの人たちも出ている人たちも、チームのみんなが作品のことが好きという気持ちで撮影している姿が印象的でした。若い子たちが一生懸命頑張って、ぶつかっていく姿が映画として(形となって)残っています」とし、映画から作り手や出演者たちの“青春”のようなものを感じられるとも補足。さらに二宮は「友情いいな、愛情いいなというのを感じていただければと思います。原作ファンも必ず納得していただけると思っています!」と力強く語り、笑いも交えながらの大盛り上がりのイベントを締めくくりました。
取材・文:タナカシノブ
撮影:古賀良郎
2024年12月20日(金)公開
出演
櫻井海音 / 齋藤飛鳥 / 齊藤なぎさ / 原菜乃華 / 茅島みずき / あの 他
企画・プロデュース:井元隆佑
脚本:北川亜矢子
音楽:fox capture plan
監督:スミス、松本花奈
配給:東映
©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・東映 ©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・2024 映画【推しの子】製作委員会
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