岩田剛典がドラマ「フォレスト」で挑む“謎の多い人物”　模索し続ける彼の決意

同棲して1年の恋人同士が実は互いに“嘘”をついていた……。1月12日スタートのドラマ「フォレスト」で、岩田剛典さんが比嘉愛未さんと共にW主演します。昨年はソロアーティストとして2ndアルバムのリリース、三代目J SOUL BROTHERSでのドームツアーなどの一方、連続テレビ小説「虎に翼」でも話題を呼んだりと、変わらず多方面で活躍を繰り広げてきました。今年もこのラブサスペンスから楽しませてくれそうです。

緻密な脚本なので、かなり作戦を練りながら芝居をしなくては

――Instagramにボロボロになった「フォレスト」の台本の写真が上がっていました。だいぶ読み込まれているんですか？

裸でカバンに入れているから、ボロボロになっちゃうんですよね（笑）。いつものことですけど、久しぶりの主演でシーンが多いので、台本を読んでいる時間は近年の連ドラより長いかもしれません。

――同棲している恋人と互いに嘘をついている一ノ瀬純役について、考えることも多いですか？

ストーリーの中で一番謎が多い人物なんです。回を追うごとに見えなかったことが少しずつ見えてくるので、先々まで知ってないと演じられません。1話の台本だけ読んでも1話の芝居はできない。もっと先まで見据えて感情を整理して、自分の中で納得したうえで臨んでいます。一つ言えるのは、恋人である楓に対する想いは、ずっと変わりません。一途で真面目なところは全話通して、演じていこうと決めています。

――キャストさんはもう結末まで知っているんですか？

ざっくりとは把握しています。オリジナル作品なので、先が見えないまま芝居をしていくのは難しくて、何となく道筋は聞いたうえで取り組んでいます。ただ、リアルタイムで脚本チームと一緒に作っていて、変わっていくところもあると思います。緻密な脚本になっているので、こちらもかなり作戦を練りながら芝居をしないといけない。監督といろいろ微調整しながら、撮影している感じです。

――難易度が高そうな役ですね。

繊細な作業です。こういったサスペンスは、1周回ってフラットにやるのが一番怪しく見えたりもするので、そのあたりのバランスもありますから。前後の流れも含めてシーンを作っていく感覚は、すごく大事にしています。

自分の役がどうなるか以上に、作品がよくなってほしい

――岩田さんはいつも、ロジカルに役作りをされているようですね。

そうかもしれません。自分の役がどうなるか以上に、作品がよくなってほしくて。他の役との関係も含め、組み立て方が一番気になるタイプで、そういうことばかり考えてしまいます。今回の純は自分と大きく性格が違うわけでなく、話し方や表情のベースを作り込んではいません。その分、作品全体をより見ているという意味でも、台本を読み込む時間が長くなっている気もします。

――サスペンスは好きなジャンルですか？

好きですね。日本の作品に限らず、「フォレスト」に通じるラブサスペンスもあるなと思って、参考にいろいろ見たりもしました。作品名を挙げると先入観を与えてしまうので、伏せておきますけど。

――ドラマ「アンチヒーロー」（'24年）でも裏がわかって視聴者を驚かせるキャラクターでしたが、そういう役を演じる面白みもありますか？

オイシイですよね（笑）。純について言うと、生活と別に目的があって嘘をつきながら、どうしても日常会話の中で目的に触れそうになる瞬間があって。そこのお芝居を特に序盤は意識しました。ただ、今回はそんなに遊びがある役でもないから、真面目にやっています。“遊び”とは役に味を付ける、立ち居振る舞いからクセを出すといった意味ですけど、こういう作品で一番避けないといけないのは、ちぐはぐになること。物語の軸で遊ぶと、とっちらかってしまうと思うんです。

――そんな中で、PR映像には手を洗っている楓を純が後ろから抱き締めて、ほほ笑み合うシーンがありました。

あれはマジで「どうすんの？」と思っていました（笑）。台本に「『ゴースト』のような」と書かれていて、珍しいなと。普通に「背中から腕を回して」で成立するのに、具体的だったから「何これ？」となって、BGMに「ゴースト」の曲を差し込むのかなとか、いろいろ勘ぐりました。ああいうのはドラマならではのシーンですね（笑）。