2025年02月04日 13時45分
レポート
2025年02月04日 13時45分
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「35年目のラブレター」で共演し、似ていると話題?の笑福亭鶴瓶と重岡大毅(WEST.)
映画「35年目のラブレター」のお披露目試写会が昨日2月3日に東京・日経ホールにて開催されました。
「35年目のラブレター」は、戦時中に生まれ、十分な教育を受けることができずに読み書きができないまま大人になった主人公・西畑保が、定年退職を機に最愛の妻・皎子へのラブレターを書くため奮闘する姿を描いた感動作。実在する西畑夫妻による実話をもとにした物語で、西畑夫妻のエピソードに感銘を受けた塚本連平がメガホンを取り、このたび実写映画となりました。
この日の試写会には、西畑保役の笑福亭鶴瓶、妻・皎子役の原田知世、若かりし頃の保役を務める重岡大毅(WEST.)、同じく若かりし頃の皎子役の上白石萌音のほか、保を支える夜間学級教師・谷山恵役の安田顕、西畑夫妻を見守るお隣さん・光江役のくわばたりえ、そして塚本監督が登壇しました。
最初のあいさつから、鶴瓶も原田も「自分で言うのもアレなんですけど、すっごくいい映画なので」「本当は席で皆さんと一緒に見たいくらい」と太鼓判を押します。重岡も「僕も、出させてもらって本当によかったなと思う映画です」と喜びを口にすると、隣に立っていた鶴瓶がメガネを外しニコニコに。そんな鶴瓶を見て重岡は「ちょっと僕の顔に似せてます?」とツッコむという、和やかなムードでイベントは幕開けとなりました。
塚本監督は5年前に妻がワイドショーで見たという西畑さんの話を聞き、自身で調べた瞬間に「これは絶対に映画にしたい」と思ったという映画化までの道のりを明かし、「“この人にこの役をやっていただきたい”と思った最高のキャストで完成しました。今日皆さんに見ていただける。それだけで胸いっぱいです」とお披露目を噛み締めていました。
「台本を読ませていただいて、僕なりに受け取ったのが『何かをやることに遅いことはない』というメッセージ。そのメッセージがすごく自分に刺さって、この映画を通してそれを伝えたいなと思いました」と本作への思いを語った重岡。久しぶりの共演となった上白石について「皎子さんが上白石さんで本当によかったなと思いました。すごく安心しました」と言うと、上白石が「いやいや、こちらこそ」と返し、向かい合って共に頭を下げ合います。重ねて上白石が「本当に尊敬している俳優さんなのでご一緒できるのはうれしかったですし、私たちが将来、鶴瓶さんと原田さんになるという未来へのワクワクも抱きながら撮影を進めまして」と共演を振り返っていると、鶴瓶が再びメガネを外して重岡の顔真似をしてみせ、笑いを誘いました。
そして上白石が「完成したものを見て、こんなに温かい映画があることがうれしいなって、いち観客として思いました。早く皆さんに温まってほしいです」と言葉を結ぼうとすると、重岡が何かを言いかけます。その姿に気づいたMCに声をかけられると、「外も寒いしあったかくなればいいなと思ったんですけど……言わんでもいいかと思いました」と照れながらも、本作の魅力を付け加えました。
劇中で過去と現在、どちらの西畑夫婦の姿も見守っている“永遠のお隣さん”を演じたくわばたは西畑夫妻を演じた4人について「本当に同一人物が年を重ねたのかなって感じる。すごいなと思いました。最初は、重岡くんから師匠でいい加減にしてくれって思ったんですよ、若いときはお目めぱっちりなのにって(笑)。でも皆さん! これがあら不思議! 映画で見ると何の違和感もないんですよ! 重岡くんは本当に芝居が上手で。若い頃の苦悩みたいなものを感じたあとだからこそ、鶴瓶師匠になってからの頑張りをさらに感じて」と西畑夫妻の熱演ぶりを大絶賛。その声を受けて、重岡の顔をまじまじと見た鶴瓶が「俺、こんな顔ちゃうわ!」と笑うと、重岡は「映画見た人から、『似てる』ってめっちゃ言われます。うれしさと複雑さ、半々です(笑)」と鶴瓶の若かりし頃を演じた手応えを感じている様子でした。
主人公の保がラブレターを書くという大きな挑戦をする本作にちなんで、一人ずつ「今年チャレンジしたいこと」を答えていくことに。くわばたは「キスシーン。誰になんと言われようとキスシーンをどうにか今年中に!」と笑いを誘いつつ、「今までやったことがないことに挑戦させていただけたら」と意欲を見せます。何事も長続きしないという安田は「英語を勉強したい」と回答。というのも、本作で夜間学級教師役を演じた安田は、演じるにあたりさまざまな年齢の人が学ぶことのできる会を見学したとのことで、その中で80代の女性が英検1級に挑戦しようとする姿に触発され、自身も背中を押されたことを明かしました。
上白石も同じく本作に触発され、すでに漢字検定受験のために勉強中だそう。「いつでも大切な人に迷わずラブレターが書けるように鍛えておきたいなと」と添えます。重岡も「朝からシャキッとしたくて。あと免疫力を上げるため」に、今年から毎朝冷たいシャワーを浴びていると話し、「たまに嫌すぎて裸で脱衣所に立ち尽くしているときもあるんですけど、この冬を乗り越えたいなと思っています」と決意を固めていました。
原田は50代になってから始めたゴルフと答えます。「うまくならないと思っていても、一年前の自分のスイングとかを見ると微妙に変化していて。自分の伸び代みたいなものを見つけた気がしたんですね。西畑さんの姿を見ても思いましたけど、大切なのはずっと続けていくこと。今年も頑張っていきたいなと思います」と、彼女もやはり保の姿が背中を押してくれたことを明かしました。鶴瓶は自身の生業である“落語”を挙げ「73歳だから、ネタを覚えるのにものすごく時間がかかるんですよ。でも毎回がチャレンジなので。いい仕事に就いたなと思います」と胸を張りました。
その後行われたマスコミ向けのフォトセッション中も、鶴瓶と重岡を中心に会話をしながら楽しげな様子の7人。改めて原田が「皎子さんを演じるにあたって、ただ皎子さんが保さんを見つめたように、鶴瓶さんのそばでそっと見て感じること、なんかそれだけでいいのかなと思ってそばにいました」と撮影を振り返り、鶴瓶もそんな原田について「ちょっとした親戚が近くにできたみたい」と語ります。さらに鶴瓶が劇中で描かれている夫婦愛を熱弁するあまり、思わずネタバレしそうになり「あっ」と言葉を止めると、重岡が「まだ誰も何も言っていないです!」とすかさずフォロー。最後まで2人の“保”で支え合い、キャスト、監督揃っての自信作を送り出しました。
取材・文:小林千絵
撮影:古賀良郎
2025年3月7日(金)公開
出演
笑福亭鶴瓶 / 原田知世 / 重岡大毅 / 上白石萌音 / 徳永えり / ぎぃ子 / 辻本祐樹 / 本多力 / 江口のりこ / くわばたりえ / 笹野高史 / 安田顕
スタッフ
監督・脚本:塚本連平
配給:東映
©2025「35年目のラブレター」製作委員会
映画「35年目のラブレター」の追加キャストが決定!
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