2025年02月07日 11時00分
インタビュー
2025年02月07日 11時00分
インタビュー
手紙への思いや音楽の力についても語ってくれた神尾楓珠さん、桜田ひよりさん
40年前に発表された爆風スランプの名曲にインスパイアされた映画「大きな玉ねぎの下で」が2月7日に公開されます。昼はカフェ、夜はバーになる店で別々に働き、業務連絡用のノートだけで心を通わせた2人が、日本武道館のコンサートで初めて会う約束をする。実は2人は顔見知りで最悪の関係だった……というストーリーです。就職活動が滞る大学生役の神尾楓珠さん、夢を追う看護学生役の桜田ひよりさんがW主演。さまざまな作品で輝きを放つ2人に、手書きのぬくもりに包まれた今作について、語ってもらいました。
――お二人は初共演ということで、お互いにどんな印象がありました?
神尾楓珠 ひよりちゃんはしっかりされている方ですね。芸歴も長いですし、失礼なことがあってはいけないと、緊張していました。
桜田ひより 絶対ウソです(笑)。緊張はしてないですよね?
神尾 してた、してた。仲がいい萩原利久がひよりちゃんと共演したことがあって。
桜田 私が高校生の頃ですかね。
神尾 「桜田ひよりはすごいオーラがある」みたいな話を聞いていたので、どうしようと不安はありました。
桜田 まったく伝わってきませんでした(笑)。初日から気さくにしゃべりかけてくださって、すてきなお兄さんだなと思いました。
神尾 思ったより接しやすくて、結構ボケたりされるので、空気が和やかで安心しました。
桜田 よかったです。私は神尾さんはいい意味で“陽”ではないなと、お会いする前から思っていました。私もめちゃくちゃ陽なわけでなくて、“陰”の中の多少明るいほうなんです。だからこそ、安心して撮影に臨めました。現場で一緒にいる時間やお芝居をするうえで、陽と陰のバランスはすごく大事なので。実際にお会いしても、陽ではなかったです(笑)。
神尾 (苦笑)。
桜田 陰の中に陽の部分を若干持ってらっしゃって、現場はおっしゃったように和やかで、穏やかな時間が流れていました。
――演技をしてみて、刺激を受けたことも?
神尾 目力が本当に強い。逸らしたくなってしまうくらいの真っすぐさ。目を合わせたままでいたら吸い込まれてしまいそうなほど、引き込む力を感じました。丈流としてはそれがありがたくて、演じるうえでは助かりましたけど、スイッチが入ったときの桜田ひよりはすごかったです。
――どんなシーンで、特にそう感じました?
神尾 丈流と美優の修羅場というか、ギクシャクするシーンがあって、そこが一番印象に残っています。
桜田 あれは顔を見たくない相手と会わなければいけないシーンで、早く帰ってほしいけど、美優の気持ちも煮え切らないままなので、すごく睨みました(笑)。私も神尾さんの目はとても印象的です。丈流は目が合っても逸らして、美優は真っすぐ見るタイプですけど、やっと2人の目が合った瞬間、ドキッとしました。神尾さんに目力を発動されると、自分の内側まで見られているようで、ハッとさせられたんです。
――会ったことのない相手とノートで心を通わせていくストーリーは、どう思いました?
神尾 経験はありませんけど、メールのやり取りより、手書きのほうが気持ちは伝わるなと思いました。メールは便利でも無機質で、受け取り方によって意味が変わってしまう。手書きだと人柄も字に表れますから。
桜田 私自身、仕事でお世話になった方や友達の誕生日に、プレゼントと一緒にお手紙を入れたりしています。電子的な文字を打つだけでなく、どういう便箋にしようか、どんなことを書こうかと考える時間が、個人的に好きです。顔を知らない相手に出したことはまだありませんけど、想像しながら想いを乗せて書く時間は、すごく大切だと思います。
――この映画で、携帯電話すら普及してなかった平成パートを見て、驚いたことはありました?
神尾 速達を出すシーンはビックリしました。あの中ではたまたま朝から郵便局に人が並んでいる日でしたけど、速達って速く届くにしても、どれくらい掛かるものですか? 伝えたいことを、今すぐには伝えられないんですよね。
桜田 ペンフレンドを雑誌で募集するとき、顔写真と住所を載せるって、今だったらとんでもないことになりそう。でも、自分の知らない世界を知っている人と文通したいという、当時の純粋な気持ちはいいなと思いました。
神尾 昔は芸能人や野球選手の住所がバレたりもしていましたよね?
桜田 それは絶対イヤです。スマホなしでの待ち合わせも、相手を見つけられなくて無理だと思います。でも、時間に余裕があるとき、携帯を持っていかずに会えるか、1回やってみたいです(笑)。
――今回の撮影の中で、特に覚えているシーンはどのあたりですか?
神尾 中野サンプラザの前で2人で「大きな玉ねぎの下で」を歌うシーンは、すごく印象に残っています。もうなくなるので、最後にあそこで撮影できてよかったです。
桜田 実際にあの場で大きな声で歌って、とても貴重な経験になりました。ちょっとお酒が回って、陽気に大熱唱しているシーンで、普段そんなことはしませんから(笑)。
神尾 酔っぱらっていたので調子がちょっとズレてもよくて、音程とか気にせずに歌っていました。
桜田 あそこから2人の距離が縮まりました。あと、2人がバイトをしている「Double」は、カフェの昼とバーの夜でまったく印象が違いました。私は昼の撮影しかしてなくて、夜に見たら空気感から変わっていて。ビルの1階を貸し切って建てられたセットで、スタッフさんが本当に細かいところまで作り込まれていたのがカッコよかったです。
©2024 映画「大きな玉ねぎの下で」製作委員会
2025年2月7日(金)全国公開
丈流と美優は夜はバー、昼はカフェになる「Double」でそれぞれ働いている。“夜の人”と“昼の人”をつなぐのは連絡用のバイトノートだけ。最初は業務連絡だけだったが、次第に趣味や悩みも語るように。会ったことがないからこそ、素直になれた。でも、実は2人は顔見知り。しかも、まったくそりが合わず関係は最悪。互いの素性を知らないまま、2人は日本武道館で初めて会う約束をするが……。一方、あるラジオ番組では、30年前の文通相手との恋が語られていた。顔は知らないけれど好きな人と、武道館で初めて会う約束をして……。令和と平成、ふたつの恋が交錯し、ひとつの奇跡が待ち受ける。
出演
神尾楓珠 / 桜田ひより / 山本美月 / 中川大輔 / 伊東蒼 / 藤原大祐 / 窪塚愛流 / 瀧七海 / 伊藤あさひ / 休日課長 / 和田正人 / asmi / 飯島直子 / 西田尚美 / 原田泰造 / 江口洋介
スタッフ
監督:草野翔吾
脚本:髙橋泉
ストーリー原案:中村航
音楽:大友良英
主題歌:asmi「大きな玉ねぎの下で」(Sony Music Labels Inc.)
製作プロダクション:ダブ
製作委員会:東映 / U-NEXT / ダブ / ニッポン放送
配給:東映
©2024 映画「大きな玉ねぎの下で」製作委員会
1999年1月21日生まれ、東京都出身。2015年に俳優デビュー。主な出演作はドラマ「顔だけ先生」('21年)、「17才の帝国」('22年)、「いちばんすきな花」('23年)、「くるり~誰が私と恋をした?~」('24年)、映画「彼女が好きなものは」('21年)、「20歳のソウル」('22年)、「恋は光」('22年)など。「サスティな!~こんなとこにもSDGs~」(フジテレビ系)でMCを務める。4月25日公開の映画「パリピ孔明 THE MOVIE」に出演。
2002年12月19日生まれ、千葉県出身。幼少期から役者として活動し、2014年にドラマ「明日、ママがいない」で注目される。主な出演作はドラマ「彼女、お借りします」('22年)、「silent」('22年)、「あたりのキッチン!」('23年)、「あの子の子ども」('24年)、映画「祈りの幕が下りる時」('18年)、「交換ウソ日記」('23年)、「バジーノイズ」('24年)、「ブルーピリオド」('24年)など。ドラマ「相続探偵」(日本テレビ系)に出演中。
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