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神尾楓珠&桜田ひよりが振り返る、初共演で受けた刺激と葛藤への共感

2025年02月07日 11時00分

インタビュー

手紙への思いや音楽の力についても語ってくれた神尾楓珠さん、桜田ひよりさん

手紙への思いや音楽の力についても語ってくれた神尾楓珠さん、桜田ひよりさん

将来に期待してないけど、周りには負けたくないという葛藤

――将来に希望が持てなくて就活が滞っている丈流と、夢を追いながらできない自分がイヤになっている美優。心情的にわかるところはありましたか?

神尾 僕も高校生のときに進路をどうしようか迷っていて、本当に丈流のような気持ちになっていました。自分の将来について、そんなに期待してないけど、周りには負けたくない。そこでの葛藤にはすごく共感できました。

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桜田 私も好きなお仕事をしているはずなのに、ちょっとしたことで挫けてしまったり、イライラしてしまうことがあります。そんなふうになる自分もつらくて、もどかしい。壁に当たってしまう部分はわかりました。

――“偶然”が折り重なる物語でもありますが、お二人は偶然が大きなことにつながったような経験はありますか?

神尾 前の事務所のオーディションを受けて、何もできなくて、何をしたらいいのかもわからなくて。たぶん受からなさそうだったんです。でも、スタッフさんのデスクに受けたみんなの履歴書が置いてあって、たまたま一番上が僕のだったみたいなんです。それを通り掛かった社長が見て、「こいつを入れよう」と言ってくれたらしくて。

――のちに“国宝級イケメン”となる神尾さんの写真を見て?

神尾 いや、ただサッカー部で坊主だったのが伸びかけくらいの写真でしたけど、社長的にはそれがよかったみたいです。オーディションを見ていたわけではなくて、たまたま一番上に置かれていた僕の履歴書が目に入ったということで、偶然が重なったなと思います。

桜田 私は中学生の頃、ずっと犬を飼いたいと思っていて。たまたま入ったお店で、「この犬はようやくお客さんにお見せできるんです」というところに立ち合えました。そこでもう心臓を持っていかれて、抱っこさせてもらって、この子と一緒に過ごしていることがバーッと想像できたんです。「絶対に家族に迎え入れよう」となったのは、偶然のおかげでした。

――今はそのときに想像した通りになっています?

桜田 すっごくかわいくて! 今朝も「行ってくるね」と言ったら、尻尾をフリフリしていました(笑)。

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――劇中では、2人が同じA-riというアーティストを推していて、話が弾みました。音楽がもたらすそういう力って、あると思いますか?

神尾 すごくあると思います。僕も好きなアーティストがいて、あまり知らない人でも同じアーティストを好きだと聞いたら「いい人だ」って(笑)、一気に距離が近くなります。そこで扉が開く感じはよくわかります。

桜田 一つのコミュニケーションとして、同じものを好きって、それだけでテンションが上がりますよね。私自身、J-POPもK-POPも洋楽もいろいろ聴くタイプで、音楽に毎日の生活を支えられていて。共演者の方やスタッフさんに同じアーティストを好きという方がいると、つい話し掛けたくなります。音楽の力はすごく大きいと思います。

「大きな玉ねぎの下で」を聴くと想像力が働く

――作品絡みで伺っていくと、タイトルになっている爆風スランプの「大きな玉ねぎの下で」は、もともと知っていました?

神尾 知っていました。でも、ちゃんと歌詞を追ったのは今回が初めてです。すごくピュアだなと思いました。言葉がストレートで、1回聴くだけでしっかり伝わってくる。今の曲はタイパということで、サビしか聴かない人が増えていますよね。こういうストーリー仕立ての曲は減ってきていますけど、僕はすてきだなと思います。

桜田 私もフルで聴いたのは初めてでした。「ペンフレンド」とか馴染みのない言葉から、当時はこんな感じだったのかなと想像力が働きました。今回、A-ri役のasmiさんが現代風にカバーされていて、その歌声も本当にすてきで、現場でもよく聴いていました。

――日本武道館には行ったことはありますか?

神尾 去年の年末に初めて、THE YELLOW MONKEYさんを見に行きました。

――イエモン世代ではなくないですか?

神尾 叔母の影響を受けたんです。最近のバンドにない世界観、ギラギラした感じがすごくカッコよくて。武道館ライブでも、吉井(和哉)さんの色気やバンド全体の妖艶な感じはいまだに変わらず、魅了されて見入ってました。

桜田 私は武道館に行ったことはないです。今回のポスターを撮っているとき、ビルの窓からあの光景が見えて、改めて「これが玉ねぎなんだ」と眺めていました。

――平成パートともつながるラジオには馴染みありますか?

神尾 これといって聴いている番組はないですけど、車を運転しながらラジオをかけています。そこで流れてくる音楽を聴いて、いいなと思ったり。そういう出会いはあります。

桜田 私は語学番組(NHKラジオ「ボキャブライダー」)に出ていたくらいです。でも、映画の中で、推しのラジオでの日常的な話や普段出ないエピソードを聴いたり、自分がリクエストした曲を流してもらえたりするのは、すごく楽しい時間なんだろうなと思います。

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――最後に恒例の質問になりますが、お二人が推しているものを教えてください。

神尾 BUMP OF CHICKENさんです。中学生の頃、友達に薦められて、一番有名な「天体観測」から入ったんですけど、いろいろな曲を聴いていくうちに、気づいたらどハマりしていました。

――BUMPの魅力を語っていただけますか?

神尾 どんなシチュエーションにも合う曲があって、そのときの心情によって聴きたい曲が変わります。寄り添ってくれる感じがすごくあって。落ち込んだときは「embrace」、テンションを上げたいときは「Stage of the ground」。アルバムだと「ユグドラシル」が一番人気で僕も好きですけど、「orbital period」もいいですね。あと、「COSMONAUT」もキャッチーで、王道のBUMPらしさとはちょっと違いますけど、聴いていると明るい気持ちになれます。

――桜田さんの推しは?

桜田 先ほどお話しした愛犬ですね。男の子でとってもかわいくて、写真フォルダがワンちゃんで埋まっていって、すごく幸せ。表情が豊かで、喜んだり、ちょっと悲しそうな顔をしたり。アルクという名前で、フランス語で弓という意味なんですけど、カッコいいからと家族で決めました。

――どんなふうにかわいがっているんですか?

桜田 休みの日は一緒にソファでゴロゴロしていることが多いです。この子のために頑張ってお仕事しようと思っています(笑)。

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取材・文:斉藤貴志
写真:YURIE PEPE
ヘアメイク:奥山信次(barrel) / 神尾、池上豪(NICOLASHKA) / 桜田
スタイリスト:寒河江健 / 神尾、津野真吾(impiger) / 桜田
衣装協力:ZIN KATO / 桜田 

©2024 映画「大きな玉ねぎの下で」製作委員会

大きな玉ねぎの下で

2025年2月7日(金)全国公開

 

丈流と美優は夜はバー、昼はカフェになる「Double」でそれぞれ働いている。“夜の人”と“昼の人”をつなぐのは連絡用のバイトノートだけ。最初は業務連絡だけだったが、次第に趣味や悩みも語るように。会ったことがないからこそ、素直になれた。でも、実は2人は顔見知り。しかも、まったくそりが合わず関係は最悪。互いの素性を知らないまま、2人は日本武道館で初めて会う約束をするが……。一方、あるラジオ番組では、30年前の文通相手との恋が語られていた。顔は知らないけれど好きな人と、武道館で初めて会う約束をして……。令和と平成、ふたつの恋が交錯し、ひとつの奇跡が待ち受ける。

 

出演
神尾楓珠 / 桜田ひより / 山本美月 / 中川大輔 / 伊東蒼 / 藤原大祐  / 窪塚愛流  / 瀧七海 / 伊藤あさひ / 休日課長 / 和田正人 / asmi / 飯島直子 / 西田尚美 / 原田泰造 / 江口洋介

 

スタッフ
監督:草野翔吾
脚本:髙橋泉
ストーリー原案:中村航
音楽:大友良英
主題歌:asmi「大きな玉ねぎの下で」(Sony Music Labels Inc.)
製作プロダクション:ダブ
製作委員会:東映 / U-NEXT / ダブ / ニッポン放送
配給:東映

映画公式ホームページ

©2024 映画「大きな玉ねぎの下で」製作委員会

大きな玉ねぎの下で

神尾楓珠(Fuju Kamio)

1999年1月21日生まれ、東京都出身。2015年に俳優デビュー。主な出演作はドラマ「顔だけ先生」('21年)、「17才の帝国」('22年)、「いちばんすきな花」('23年)、「くるり~誰が私と恋をした?~」('24年)、映画「彼女が好きなものは」('21年)、「20歳のソウル」('22年)、「恋は光」('22年)など。「サスティな!~こんなとこにもSDGs~」(フジテレビ系)でMCを務める。4月25日公開の映画「パリピ孔明 THE MOVIE」に出演。

神尾楓珠 - TALENTS|株式会社Coccinelle Entertainment

桜田ひより(Hiyori Sakurada)

2002年12月19日生まれ、千葉県出身。幼少期から役者として活動し、2014年にドラマ「明日、ママがいない」で注目される。主な出演作はドラマ「彼女、お借りします」('22年)、「silent」('22年)、「あたりのキッチン!」('23年)、「あの子の子ども」('24年)、映画「祈りの幕が下りる時」('18年)、「交換ウソ日記」('23年)、「バジーノイズ」('24年)、「ブルーピリオド」('24年)など。ドラマ「相続探偵」(日本テレビ系)に出演中。

桜田ひよりオフィシャルサイト

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