松村北斗に萌えるリリー・フランキー、隙を見せる松たか子。「ファーストキス」初日舞台挨拶

 本日2月7日、映画「ファーストキス　1ST KISS」の初日舞台挨拶が行われ、松たか子、松村北斗、リリー・フランキー、脚本家の坂元裕二、塚原あゆ子監督が登壇しました。

この日の舞台挨拶は、映画を観た直後のお客さんの前で行われたため、会場はまだ作品の余韻に浸っている様子。そんな会場の雰囲気を感じとったリリーは、「皆さん一様に同じ表情というか、“無”みたいな感じ（笑）。どういう感情になってるんですかね？ 僕も観終わった後、これはちょっと泣いてしまいました。もう皆さん、『わぁ〜北斗〜！』みたいな感じでもないですよね（笑）」と、会場の雰囲気に圧倒されていました。また、公開を迎えた心境について聞かれた松は、「この日を迎えられて本当に幸せに思っていますし、映画を観た直後の皆さんにお会いするのも……なんかね、なんだろう……（感動を）ぶち壊したらいけないなみたいな（笑）。本当にモザイクかけてほしい感じですけど（笑）、感激していますし、スタートを迎えられて幸せだと思っています」とコメント。


続いて松村が「皆さんの顔色を見ると、僕が最初に台本を読んだ時と同じような反応な気がします。これから日を追うごとにどんどん、SNSなのか、街角で言っていただけるのかわからないですけど……」と話すと、すかさずリリーが「街角で？ 街角ですれ違った人から『あの映画いいよ〜』って言われるの（笑）!?」とツッコミを。すると松村は「ロマンスの香りがしますけども（笑）」と相性抜群のトークを繰り広げました。

そんな二人の微笑ましいやり取りからもわかるように、この撮影をきっかけにすっかり仲良くなったという松村＆リリー。リリーが「この間、吉岡里帆さんが、撮影中に僕がずっと北斗くんのことを触ってるみたいなことを言ってて……ネットニュース見て愕然としました（笑）」と明かし、会場の笑いを誘います。松村は「何回かごはんにも連れて行っていただいて。今もずっと予定を合わせようとしています」とうれしそうに語っていました。

また本作の脚本を担当した坂元は、「作中で松村さんが老けメイクをしたりお腹を出したりするから、ファンの人が怒ってるんじゃないかってすごく心配になって『ほっくん』で検索したんです（笑）。そしたら、『ほっくんの魅力爆発！』って書いてあって安心しました」と明かすと、リリーが「お腹大きい松村くんもかわいくないですか!?　あれ相当『萌え〜』ってなったよ」と松村への溺愛っぷりを見せました。すると松村も「あと半年いただけたら大きくなります」とかわいらしい返しで会場を和ませていました。

また、松村の印象を聞かれた松は、「すごく楽しくいろいろなプロモーション活動も一緒にやらせていただいたんですけど、私のダメなところをどんどん引き出していく方なんです。これってどういうことだろうと思って（笑）。でもそれすら楽しむことができました」と語り、プロモーション活動を共にしたことですっかり打ち解けたようすを見せました。一方、松村は松に対して「もしかしたら松さんの話とリンクするかもですけど、『思ったより隙のある方なんだな』と。年下の僕が言うのはおかしいんですけど、とっても愛嬌のある、隙のある方なのかなと思いました」と明かします。するとリリーは、「どういうところに隙を感じるの？ 僕もそこにつけこまなきゃいけないから（笑）」と興味津々。松村は「半分いじったような会話とかできちゃうような。たまにですよ？ ボケっとしてるっていうか（笑）。『松さん、聞いてますか？』とか言えちゃうんです。（松の反応を見て不安になり）……違いますか？」と話すと、松は「その通りです……（笑）」と恥ずかしそうに微笑んでいました。

またバレンタインまで一週間ということで、「ファーストバレンタイン、ファーストチョコの思い出」についてトークをすることに。松は、「中学生の時にチョコを渡したい人がいて。本命にはチョコと、プラスで何かをあげなきゃと思って、洋服屋さんに行ってシャツを買ったんです。店員さんが『これでうまくいかなかったら返しに来ていいよ』って言ってくれたんですけど、返さなくてすみました」と甘酸っぱいエピソードを披露してくれました。その話を聞いたリリーは、「松さんはチョコレートを作ってあげたことはあるんですか？」と、またしても松に興味津々！ 松が「あんまり作ったことないかも。できればイベントはそっと過ごしたい……。ちょっとこれから頑張っていこうかな」と話すと、リリーは「もうすぐバレンタインですから、今日、松さん俺らのチョコ持ってきてらっしゃるんじゃないですか!?」と無茶振りすると、松は「皆さんいっぱいもらうでしょうから、私なんかがお荷物増やしちゃいけないなって」と上手に返します。すると松村が「はなから頭になかった感じしますね」とツッコミを入れ、会場の笑いを誘いました。

　
また松村はバレンタインの思い出について「小学一年生の時に、チョコをひとつもらったんです。『どうやら人気者はチョコをもらえるらしい』という認識だったので、『幸先いいな！』と思ってたんです。でも、それ以降、誰からももらわずに学校生活が終わりました……。ファーストで唯一みたいな体験です」と切ないバレンタインエピソードを披露。するとまさかの坂元が胸ポケットからチョコを取り出し松村に渡すような素振りを見せ、会場を盛り上げました。

フォトセッション後には松村が「ここに来てくださった皆さんの心がこの映画によって潤ったことが表情から読み取れて、すごく幸せな時間でした。ひとりでも多くの方の心に、そういうものが広がっていくとうれしいなと思います」と挨拶を。続いて松が「（役名の）カンナとして生きた楽しい日々が、もう完全に皆さんに渡るんだなと思うと、とても幸福な気持ちと寂しい気持ちもありますが、もう全て皆さんのものです。ちょっとでも元気になって劇場を後にしていただければ幸いです。本当にありがとうございました！」と本作を力強くアピールし、終始和気あいあいとした舞台挨拶は幕を閉じました。

取材・文：紺野真利子
撮影：古賀良郎