XG、ストイック＆ポジティブな魅力でALPHAZを圧倒！初の東京ドーム決定で感極まる

XGが2月22日に初のワールドツアー「XG 1st WORLD TOUR "The first HOWL"」の東京公演を東京・有明アリーナで開催しました。彼女たちは昨年5月の大阪・大阪城ホール公演を皮切りに、韓国・ソウルや中国・上海ほかアジア地域10都市、ロサンゼルスやニューヨークほかアメリカの8都市、イギリス・マンチェスターやロンドン、ドイツ・ベルリン、フランス・パリほかヨーロッパ6都市、オーストラリア2都市での海外公演などを経て、東京公演を迎えました。

ALPHAZ（XGのファンネーム）のポジティブな期待感が徐々に会場を埋め尽くすと、場内が暗転してXGの7人が登場しました。最初の衣装では空山基のセクシーロボットをオマージュしたような巨大なサングラスが目を引きました。メンバーはヘアスタイルで個性をアピールします。JURINは真っ赤なロングヘアに短い前髪、CHISAは毛先をピンクに染めたポニーテール、HINATAは明るいグリーンヘア、HARVEYはツインテール、JURIAはパーマをかけたブラウンヘア、MAYAはブロンド、COCONAはお馴染みになった坊主と、7者7様のクールネスを放っていました。

最初の見どころは日本だけでなく、アメリカやカナダ、ブラジルなどの南米地域、イギリス、ドイツ、フランスといったヨーロッパでも好評を博した「WOKE UP」です。音数が少ないトラップビートに淡々とラップを乗せていくこの曲は、XGがたどってきた質実剛健な活動スタイルが具現化した楽曲でした。ライブではあのクールさパワフルさを同時に表現できるかがポイントになってきます。ヒップホップとはうまければ万事よしという音楽ではないのですが、「WOKE UP」は音源でアーティストとしての実力を誇示しているので、ライブでヘロヘロなラップをすると一気に説得力がなくなってしまいます。ですが、彼女たちは盤石な安定感のあるラップと歌に、ライブならではの躍動感を乗せてALPHAZを圧倒しました。

もちろん彼女たちの魅力は研ぎ澄まされたストイックさだけではありません。UKガラージのビートを取り入れた「IYKYK」では衣装チェンジ。大きなサングラスの下に隠されていた目元のアーティスティックなメイクが露わになります。70年代のサイケデリックな色彩感のヒッピースタイルを2025年的解釈で着こなした7人が舞い歌うステージは、一気に華やかで明るくなります。「SOMETHING AIN'T RIGHT」では情感豊かなボーカルチームとラップチームが交互にグルーヴを作っていきます。有明アリーナを巨大なダンスフロアに変えて約1万5000人のALPHAZを踊り狂わせました。

R&Bバラード「IN THE RAIN」では光沢感ある水色のスーツに着替えます。歌とラップで繊細な情感を表現し、振り付けでは21本もの傘を使って、メンバーが投げた傘を受け取るという難易度の高いパフォーマンスに挑戦しました。本編最後の「IS THIS LOVE」ではジャケットを脱いでスタイリッシュかつスポーティー、セクシーなかっこよさのブラスタイルを披露しました。

XGのライブでは、ALPHAZが狼の遠吠えを真似てアンコールを要求します。「IS THIS LOVE」の後、場内が暗転するとそこかしこから「アォー」という遠吠えが聞こえてきました。映像で狼のアニメーションが映し出されると遠吠えはさらに大きくなり、テンションが最高潮になったところで再びXGがステージに帰ってきました。

そしてこの日、XGにとって初の東京ドーム公演が5月14日に開催されることが発表されました。メンバーは「泣きそう」と感極まったコメントを残し、もちろんALPHAZからも驚きと歓喜の大声援が上がりました。ポジティブなエネルギーをそのまま「NEW DANCE」に注入して、有明アリーナはハッピーに包まれます。そして最後にXGの7人はセンターステージでしっかりと抱き合いました。その姿から達成感と新たな決意を感じました。

なお彼女たちは3月8、9日に福岡・西日本総合展示場 新館、3月15、16日に大阪・大阪城ホールでコンサートを行い、3月後半に中国4都市、4月後半に南米2都市を周り、5月14日にツアーファイナルとして東京ドーム公演を行います。東京ドーム公演のチケットは公式ファンクラブ会員向けの最速先行抽選受付が2月28日15時より3月9日23時59分まで実施されます。

取材・文：宮崎敬太