2025年03月11日 11時00分
インタビュー
2025年03月11日 11時00分
インタビュー
「あなたを奪ったその日から」に出演する阿部亮平。
食品事故で子どもを失った母親が、事故を起こした惣菜店の社長の子どもを誘拐し復讐を果たそうとするが、大きな誤算があって……。北川景子さんが主演を務め、4月にスタートするドラマ「あなたを奪ったその日から」に、Snow Manの阿部亮平さんが出演します。誘拐されなかった長女の家庭教師という役で、これまで演じてきたさわやかなイメージとはまったく違うとのこと。役作りや現場でのエピソードについて伺いました。
――「あなたを奪ったその日から」に出演が決まったときの思いをお聞かせください。
オファーをいただいたことに関しては、とてもうれしかったです。演じる玖村は家庭教師という役ですが、今まで演じてきた役とはまったく違う展開になりそうで、自分にとってすごい挑戦だなと思いました。マネージャーさんからも「こういうお話が来ていて、チャレンジグだけど」と相談されて、役どころやストーリーを1回噛み砕いたうえで、「よろしくお願いします」とお伝えしました。
――どのあたりが特に挑戦だと感じましたか?
僕が今まで演じてきた役は、さわやかだったり、正義感があったりということが多かったんです。今回の玖村は、家庭教師から時系列が変わっていくにつれて、芯がブレたりするところがあって。もしかしたら、見ている方をイラっとさせるかもしれません。葛藤に悩む弱さは人間らしくもあるので、心の揺れ具合をうまく表現できたらいいなと。
――役のオファーを受ける、決め手になったことは何でしたか?
まずストーリーがすごく面白いことは1つありました。最終話までのあらすじをいただいて、どうなるのかわからない展開が多いんです。登場人物ごとに点と点が繋がるタイミングがズレているのも面白いし、全員の点が繋がるタイミングも絶妙。どう落ち着くのか、最後まで見逃せません。放送が始まってもいないのに、自分がこのドラマのファンになっているかもしれません(笑)。かつ、共演者の皆様がとても豪華で、自分が得られるものも大きそう。物語を盛り上げるスパイスになれたらうれしいなと思います。
――復讐ものは流行りでもありますが、自分で見ていてハマった作品もありますか?
復讐ものとは違いますけど、昨年、メンバーの深澤(辰哉)が出演していた「わたしの宝物」は、展開から目が離せませんでした。事件が起きて、この先どうなるのか、このキャラがどんなことを思っているのか、次週が楽しみで。そういうドラマは面白いですよね。今回の「あたなを奪ったその日から」も、クランクイン前に台本がすべて上がっていて、回が切り替わるタイミングが神なんです(笑)。「えっ、ここで終わるの? この状態のまま、1週お預け?」って、すごく気になりました。キャラクターごとに考えていること、最優先すべきことがちゃんとあって、だんだん全貌が見えてきます。自分が親になったことはなくても、「親の立場なら、こう考えるのが正義なのかも」と思ったり、それぞれの正義の形が何なのか、見届けてほしいです。
――玖村の役作りに関しては、どんなことを意識していますか?
話の段階によって、玖村が感じることは変わると思います。それでも芯のなさは目立っていて。「人間ってそうだよな。そこまで芯を持っていられないよな」と思う人と「何やっているんだよ」と思う人が、ちょうど半々に分かれるようなラインが、きっとある気がします。目指すところはその辺だろうなと。
――共感するところもありますか?
最初に登場するときはまだ誠実で、自分と近いところもあるかもしれません。その後どんどん変わっていく玖村に関しては、台本を最初に読んだときから「芯がないな」と思ったのと同時に、「これだけのことがあったら、こうなってしまうかな」とも考えさせられました。そんな事件も起こりますので、ぜひお楽しみに(笑)。
――演じるうえでの面白みも感じますか?
こうした復讐劇では繋がりが本当に繊細で、こちらがちょっとチグハグだったりしたら、見ている方をミスリードしてしまう可能性もあって。そういう意味で、僕たちの演技は物語を繋げるうえでもすごく大事だし、慎重にやりたいと思っています。役の考えていることがしっかり明確に出るほうが良くて、求められているものがあるのも感じます。
――演技に迷ったら、どんなことをしますか?
何かあったら、共演する方に聞いてしまうかもしれません。素晴らしい役者さんがたくさんいらっしゃいますから、吸収する絶好のチャンスでもあって。前回のドラマでも、「この演技はどうしたらいいですかね?」と聞いていましたし、逆に共演者さんから「阿部ちゃん、ここどうするの?」と聞いてくださることもありました。今回もたくさん吸収して、クランクアップを迎えたいと思っています。
――今回の共演者で以前からの知り合いは?
皆さん、ほぼ初めましてです。ドラマで見たことのある役者さんばかりで、台本を読んでいて「この方なら、こうリアクションをされるんじゃないか」と想像できます。けど、役が1つ乗っかると、そうならないときもあって、迫力に感動することもあります。自分も相手の方の演技をしっかり受け止めて、返すようにしています。
――現場でのエピソードはありますか?
シリアスな展開が続いて、衝撃を受けた表情を長尺で撮るシーンもありますけど、カットが掛かったら和やかになります。最近、大森南朋さんとのシーンがあって、カットが掛かってすぐ、「こんな事実を知らされたらガビーンだよね」と(笑)、フランクに話し掛けてくださいました。
――初共演の皆さんと仲良くなるための、阿部さんなりの極意と言うと?
差し入れをする、とかどうでしょう(笑)? たとえば僕が1シーンしかない日でも、皆さんは朝からどこかに集合して、ロケバスでこちらに来て……ということもあって。ちょっとでも撮影中の息抜きをしてもらえたらいいな、という気持ちはあります。
――今回はいつものさわやかなイメージとは違う役ということで、Snow Manのメンバーにも驚かれていますか?
(取材日時点で)まだメンバーと共有してないんです。でも、Snow Manは全員のスケジュールは共有しているので、撮影が始まってから、気になって聞いてくれたメンバーは何人かいました。メインで繰り広げられる復讐劇にどう絡んでくるのか。玖村の存在でどうややこしいことになってしまうか(笑)、皆さんに見届けてもらいたいし、面白いストーリーとしてお勧めしたいです。
取材・文:斉藤貴志
※記事初出時、一部内容に誤りがありました。修正してお詫びいたします。
2025年4月スタート 毎週(月)22:00~22:54
食品事故で子どもを失った母親・中越紘海(北川景子)が、事故を起こした惣菜店の社長・結城旭(大森南朋)を恨むなか、図らずも旭の子どもを誘拐してしまう。復讐を果たそうとする紘海だったが、その誘拐には大きな誤算があった。紘海は誘拐した子どもをどうするのか? 周囲を巻き込んでいく復讐はどこに行く着くのか? 我が子を失うことになった事故の真相は?
出演
北川景子 / 仁村紗和 / 平祐奈 / 阿部亮平 / 筒井道隆 / 大森南朋ほか
スタッフ
脚本:池田奈津子
音楽:村松崇継
演出:松木創
企画:水野綾子
プロデュース:三方祐人
制作:カンテレ/共同テレビ
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