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Plastic Treeが振り返る30年「僕はプロミュージシャンです!」と言えるようになったあの日

2025年03月20日 12時00分

インタビュー

ツアーへの意気込みを語ってくれたPlastic Treeの皆さん。(左から)佐藤ケンケンさん、有村竜太朗さん、長谷川正さん、ナカヤマアキラさん

ツアーへの意気込みを語ってくれたPlastic Treeの皆さん。(左から)佐藤ケンケンさん、有村竜太朗さん、長谷川正さん、ナカヤマアキラさん

1997年のメジャーデビュー以降、幾度かのメンバーチェンジを経て、国内オルタナティブ・ロック、シューゲイザー、グランジシーンのトップを走り続けているPlastic Tree。ダウナーかつ繊細な楽曲によって構築される世界観は唯一無二で、若い世代のバンドマンたちへも多大な影響を与えています。そんな4人組が、4月から足掛け3年にわたる大規模ツアー「Phylogenetic Tree Live/Tour 2025-2027」をスタートさせます。一体どんな物語を見せてくれるのか? 有村竜太朗さん(ボーカル/ギター)、ナカヤマアキラさん(ギター)、長谷川正さん(ベース)、佐藤ケンケンさん(ドラム)のメンバー全員に話を聞きました。

集大成となったセルフタイトル作の完成を経て

――バンドの結成30周年を迎えた2024年には、セルフタイトル作品である16thアルバム「Plastic Tree」のリリースや、30周年を記念した全国ツアーなど、さまざまなイベントがありました。振り返って、どんな1年間でしたか?

長谷川正 アルバムのリリース自体が4年ぶりと、かなり久しぶりになりました。2020年に「十色定理」というアルバムを出して、そのあとコロナ禍で大変な時期に入ってしまったので、次の作品についてはなかなか具体的な見通しが立たなかったんです。でも一昨年くらいから、少しずつ「次のアルバムを」という話が出てきて。そうやって久しぶりにアルバムを出せたタイミングが、ちょうどバンドの30周年という節目と重なったので、すごくうれしかったです。

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ベースを担当している長谷川正さん

――ファンの方々からのツアーの反響はいかがでしたか?

長谷川 みんなとても楽しみに待ってくれていたのを感じました。自分たちにとっても、新曲をたくさん演奏するツアーが久しぶりだったので、すごくいい刺激になりましたし、非常に楽しいツアーでした。しかも春と秋の2回に分けてのツアーだったので、長い時間をかけてじっくりとアルバムに向き合うことができました。

――そんな濃密な1年を経て、今年4月から全国ツアー「Phylogenetic Tree Live/Tour 2025-2027」がスタートします。これまでにリリースしたアルバムタイトル1作品ずつを表題として全国を巡っていく壮大なツアーですが、あらためてこの企画に込めた思いを聞かせていただけますか?

有村竜太朗 去年出したセルフタイトルアルバムが、今の自分たちの集大成と言える作品になったので、それを経てこれからどんな活動をしていこうかなと考えたときに、気付いたらかなりキャリアの長いバンドになっていました。キャリアがある分、過去に作品がたくさんあって、中にはあまりライブで演奏しない曲もある。そういう曲も含めて、過去の作品としっかり向き合うのもいいんじゃないかな、と思って企画したのがこのツアーです。過去のアルバムをテーマにしたツアーを作ってみる、という試みですね。どのくらいの規模感でやれるかな? と思ったら、作品数がかなりあったので3年くらいかかるな、みたいな感じで(笑)。2027年がメジャーデビュー30周年にあたるので、それまでじっくり時間をかけて、全アルバムをたどっていければいいなと思っています。

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ボーカルとギターを担当している有村竜太朗さん

――とても面白いコンセプトですね。各アルバムのいわゆる“再現ライブ”になるのでしょうか?

有村 いえ、音源や当時のライブを再現するわけではないです。もちろん収録曲を全曲やりますが、今の僕らの解釈で演奏するので、もしかしたら曲によってはアレンジが変わっているかもしれないし、テンポ感が変わっているかもしれないし、新曲もやるかもしれません。長い計画なので、まだ決めていない部分もたくさんあって、ツアーを回りながら少しずつみんなで決めていこうと思っています。

ツアーは“スタート”の2枚で始めたい

――ツアーの第一弾として発表されている「Act.1」では、1stアルバム「Hide and Seek」(1997年7月リリース)と11thアルバム「アンモナイト」(2011年4月リリース)が表題作に選ばれています。この2作を選んだ理由を教えていただけますか?

有村 このツアーがこれから進んでいくにつれて、表題に据えるアルバムタイトルはランダムに選んでいくつもりで、特に時系列は気にせずにやっていこうと思っています。ただスタートだけは、やはりメジャーデビュー作である1stアルバムは欠かせないなと。この作品から、長いツアーを始めていきたいというイメージがありました。それがまず「Hide and Seek」を選んだ理由です。そして11枚目の「アンモナイト」は、(佐藤)ケンケンが加入してから最初のアルバムなので、今の4人がスタートしたアルバムという意味で選びました。ツアーの始まりは両方とも“スタート”の2枚にしたいと思ったのが決め手です。

――佐藤さんへの熱い思いも込められたチョイスなんですね。

佐藤ケンケン 恐縮です(笑)。素晴らしい案だと思います。

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ドラムを担当している佐藤ケンケンさん

――「Act.1」以降の展開も非常に楽しみですが、表題作がランダムに選ばれるということは、次に何が出てくるか予測不能ということでしょうか?

有村 そうです。「Act.1」を回りながら決めていくかもしれないです。演奏してみての実感も大事にしたいなと思っているし、お客さんの反応も見てみたいです。今はSNSで反応を知ることができますから。もしくは会場が決まっていて、その会場であればこういうことができるから、というようなアイデアも浮かぶかもしれないですね。

――セットリストが事前にある程度わかるので、初めてPlastic Treeのライブを見に行くお客さんも参加しやすいですね。

有村 サブスクや公式YouTubeチャンネルで僕らの曲を聴いてもらえるので、表題作を先にお伝えしておけば「この曲が聴ける」と思ってもらえます。もしお気に入りの曲があったら、それをきっかけにライブを見に行ってみたいと考えてもらえたらうれしいです。あとは、ずいぶん昔にライブを見てくれた方にも「あのツアー、当時行ったからもう一回見たいな」と思ってもらえたら。僕らもファンの方々と久しぶりにお会いできるのは楽しみですし、そういうすてきな出来事があればいいなと思っています。

――過去に発表した楽曲をあらためて演奏することになりますが、「この曲、自分で作ったのにめちゃくちゃ難しいな……」と感じることはありますか?

有村 全然あります。ライブのことを考えないで作ってしまった曲もたくさん。「Hide and Seek」は1stアルバムだったので、自分に何ができるかよくわからないままで作っていたところがあって。実際、当時は「この曲、ライブでどうしたらいいんだろう?」と悩んだこともありました。今となっては、もう何度も演奏しているので、ライブならではのアプローチも含めて表現できていますね。

――ナカヤマさんは楽曲の表現や解釈に対して、今だから変わったところはありますか?

ナカヤマアキラ 意識してではないですが、結果そうなっちゃった……という意味では、やっぱり1stアルバムの頃と、30年たった今では、スキルも上がっていますから、何も考えなくてもそれなりに演奏できます(笑)。そういう意味でもこのツアーでは、30年分積み重ねてきたものを演奏に反映したいと考えています。

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ギターを担当しているナカヤマアキラさん

――佐藤さんは2009年にバンドに加入され、1997年リリースの1stアルバム「Hide and Seek」は加入前の作品となりますが、どんな思いでこのツアーに臨みますか?

佐藤 「Hide and Seek」の曲も含め、一通り演奏したことのある楽曲ですが、気を引き締めて、いい演奏をしたいと思っています。バンドの曲全体で見ると、まだやったことない曲が2~3曲くらいあると思うので、それも楽しみですね。

 

「Phylogenetic Tree Tour Act.1」

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2025年4月25日(金)

会場 神奈川県 CLUB CITTA’(ファンクラブ限定公演)

-a piece of “アンモナイト”-

開場 17:30 開演 18:30

 

2025年5月5日(月・祝)

会場 宮城県 Rensa

-a piece of “Hide and Seek”-

開場 16:00 開演 17:00

 

2025年5月10日(土)

会場 兵庫県 神戸Harbor Studio

-a piece of “アンモナイト”-

開場 17:00 開演 18:00

 

2025年5月11日(日)

会場 大阪府 UMEDA CLUB QUATTRO

-a piece of “Hide and Seek”-

開場 16:00 開演 17:00

 

2025年5月23日(金)

会場 愛知県 名古屋THE BOTTOM LINE

-a piece of “Hide and Seek”-

開場 17:30 開演 18:00

 

2025年5月24日(土)

会場 京都府 京都FANJ

-a piece of “アンモナイト”-

開場 16:00 開演 17:00

 

2025年6月14日(土)

会場 東京都 Zepp Shinjuku (TOKYO)

-a piece of “Hide and Seek”-

開場 16:00 開演 17:00

 

「Phylogenetic Tree Tour Act.1」

楽天チケットにて、チケット好評発売中

https://r-t.jp/phylogenetic_tree_act1

※3月20日(木)12:00より受付開始

Plastic Tree

4人組ロックバンド。メンバーは有村竜太朗(Vo./Gt)、ナカヤマアキラ(Gt)、長谷川 正(Ba)、佐藤ケンケン(Dr.)。1997年6月にシングル「割れた窓」でメジャーデビュー。バンド結成30周年となった2024年に、16枚目のアルバム「Plastic Tree」をリリース。2025年4月11日にライブ「Peep Plastic Partition #29 アローンアゲイン、ワンダフルワールド」を東京都・Zepp Hanedaで開催。2025年4月25日から約2カ月間、全国ツアー「Phylogenetic Tree Tour Act.1」を開催。

 

Plastic Tree Official WEB SITE|プラスティック トゥリー オフィシャルウェブサイト
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