2025年03月20日 12時00分
インタビュー
2025年03月20日 12時00分
インタビュー
ツアーへの意気込みを語ってくれたPlastic Treeの皆さん。(左から)佐藤ケンケンさん、有村竜太朗さん、長谷川正さん、ナカヤマアキラさん
――現在のロックシーンで活躍するミュージシャンの中には、Plastic Treeに影響を受けたことを公言する方が数多くいます。そういった後輩の方々と接する機会はありますか?
有村 俺はめちゃめちゃあるほうだと思います。ミュージシャンが集まるところによく行くっていうのもあって、交流は多いんじゃないですかね。THE NOVEMBERSとかthe telephonesとか、あの界隈のバンドとは仲がよく、つながりがあります。
――後輩のミュージシャンの方々からは「有村さん、有村さん!」と慕われているのでしょうか?
有村 いや、そんなヨイショみたいな感じはないですね(笑)。単純に「実は大好きで」って言ってもらうのはめちゃめちゃうれしいし、光栄なことだと思ってます。しっかりバンドで活動しているのに「今度、Plastic Treeのコピーバンドをやるんです」って言ってくれる方もいて。そういう人たちとの交流は素直にうれしいです。
――逆に彼らから刺激を受けることはありますか?
有村 なるべくその人たちの音楽は聴かないようにしているんです(笑)。だってきっと似ているものを好きだろうから、変に影響されたらヤだな、と思って。とは言いつつ、結局いい音楽は耳に入ってくるんですけどね。そうやって僕らに対して好きだって言ってくれる彼らの心のピュアさ、みたいなものにはグッときますし、刺激をもらってます。
――海外人気が非常に高いというのもPlastic Treeの特徴ですが、どのように受け止めていますか?
有村 昔から何度か海外にはライブで行かせてもらっていて、だいたいどこに行っても、想像よりたくさんのお客さんが来てくれることが多かったので、やっぱり高揚した覚えがあります。コロナ禍になって海外での活動ができなくなってしまったんですが、その間にもTikTokで僕らの楽曲が使われてるって聞いて。「なんでこの曲で、若者がこんなにクルクル回ってるんだ?」みたいな感じで(笑)、面白いなと思っています。今は今の時代なりの伝達方法で、我々に興味を持ってくれる方がいるのはありがたいですね。だからこれからも積極的に海外に向けてもアプローチできたらいいなと思っています。
――バンドのオフィシャルサイトでは、国内公演でも“For overseas customers”と海外からの来場者に向けたチケット販売情報が掲載されています。けっこういらっしゃるのでしょうか?
有村 実際、外国人の方でも国内のライブにいらっしゃいますよ。楽しそうにしているのが見えます。台湾の方が多く来てくださるイメージがありますけど、ヨーロッパ、アメリカ……いろいろな国からお越しになると聞いています。それこそ今は世の中的にもインバウンド人気がすごいので、僕らのことも日本文化だと思って、遊びに来ていただきたいです。
――結成からの30年間を思い返して、一番うれしかったことを教えていただけますか?
長谷川 去年、バンドとして30周年を迎えられて、本当にうれしかったです。始めた頃は、できるだけ長くやりたいともちろん思っていたんですけど、気が付いたら30年もやれていたというのは、自分たちなりにやっぱりすごいなと思いました。しかも、バンドを始めた頃の感覚をちゃんと持ったまま30周年を迎えられて、すごく幸せだと思っています。
佐藤 作詞作曲をほとんどやってこなかったんですけど、自分から「やっていいですか?」と立候補して、メンバーに相談しながら楽曲を作れたことですね。初めて作詞をしたのが「雪月花」という曲で、初めて作曲したのが「ブルーバック」(共に、アルバム「アンモナイト」に収録)です。
ナカヤマ 1stアルバムでメジャーデビューできたことです。90年代はメジャーデビューというのがステータスとして確立されていて、それをもってプロミュージシャンだという自覚もできましたし、その日から「僕はミュージシャンです!」と自信を持って言えるようになったくらい、メジャーデビューというものにパワーがありましたから。
有村 初めてツアーを回ったときがうれしかったですね、もう何十年も前ですけど。ナカヤマさんの「プロミュージシャンになった」話に近いんですけど、俺はそれで初めて「バンドマンになった!」みたいな感じがあって。機材車で全国津々浦々巡って初めて「ここからバンドマン人生のスタートなんだ」みたいな感覚になりました。遠くに行くことも好きだったので、素直に喜んではしゃいでました。そのあとにたいへんな苦労が待っているのも知らず(笑)。僕ら、活動の拠点が千葉だったんですけど、千葉から「旅行くぞ~!」ってときはすごい高揚感がありました。
――では、逆に一番ピンチだったことも教えていただけますか?
長谷川 思い返すといろいろあります。メンバーが替わったタイミングとか。ただ、それも含めて、バンドっていう存在に救われてきた気がします。コロナ禍の頃も「これからライブとかできなくなっちゃうのかなぁ?」という漠然とした不安はありましたけど、それでも前に進めました。やっぱりバンドっていう存在があったからこそだと思います。
佐藤 ツアーが始まる直前に病気になって、入院したことです。サポートドラマーの方にツアーで叩いてもらったんですが、ファイナルが武道館で。ファイナル公演の1週間前くらいに「やりたいです!」って無理やり退院して、叩かせてもらいました。2012年の「青の運命線」というツアーでした。
ナカヤマ やっぱりコロナ禍です。音楽って娯楽だから、最初に「自粛してください」と言われましたよね。「本当にどうしたらいいんだろう?」って途方に暮れて。配信ライブという形が生まれて「助かった~!」と思いましたけど、その発想に至るまでにいろんな人が考えに考えて、すごいピンチだったなぁという実感がありました。
有村 やっぱり身体ですかね。僕も一回病気になってライブを飛ばしちゃったことがあったんです。そのとき、「バンドできないか……」と落ち込みました。でも、メンバーにもスタッフにもお客さんにもすごく助けられて、思いのほか早く復帰できましたし、復帰して初めてやったライブはやっぱり最高でした。
――ありがとうございます。最後に「推し楽」というサイト名にちなんで、皆さんそれぞれの今の“推し”を教えてください!
長谷川 「ベルサイユのばら」です! もともと原作からすごく好きで、当時のテレビアニメも見ていたんですけど、今リメイク映画が上映されているので、また“ベルばら”熱が再燃してます。映画は近々見に行こうと思ってます。
佐藤 なんだろう。あめですかね。キャンディー。新しいのどあめを見ると、ついつい買っちゃいます。
ナカヤマ 最近寒いんで、鍋です。食材買ってきてとりあえず作ると、3食分くらい続きますよね。非常に楽なので、推してます(笑)。
有村 ベタなんですけど、猫です。僕はボンベイっていう黒猫を1匹飼ってるんですけど、その子以外でも、猫を見ちゃうともうヤバいですね。道端にいるとどうしても追っかけちゃいます。
取材・文:篠田冴
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2025年4月25日(金)
会場 神奈川県 CLUB CITTA’(ファンクラブ限定公演)
-a piece of “アンモナイト”-
開場 17:30 開演 18:30
2025年5月5日(月・祝)
会場 宮城県 Rensa
-a piece of “Hide and Seek”-
開場 16:00 開演 17:00
2025年5月10日(土)
会場 兵庫県 神戸Harbor Studio
-a piece of “アンモナイト”-
開場 17:00 開演 18:00
2025年5月11日(日)
会場 大阪府 UMEDA CLUB QUATTRO
-a piece of “Hide and Seek”-
開場 16:00 開演 17:00
2025年5月23日(金)
会場 愛知県 名古屋THE BOTTOM LINE
-a piece of “Hide and Seek”-
開場 17:30 開演 18:00
2025年5月24日(土)
会場 京都府 京都FANJ
-a piece of “アンモナイト”-
開場 16:00 開演 17:00
2025年6月14日(土)
会場 東京都 Zepp Shinjuku (TOKYO)
-a piece of “Hide and Seek”-
開場 16:00 開演 17:00
「Phylogenetic Tree Tour Act.1」
楽天チケットにて、チケット好評発売中
https://r-t.jp/phylogenetic_tree_act1
※3月20日(木)12:00より受付開始
4人組ロックバンド。メンバーは有村竜太朗(Vo./Gt)、ナカヤマアキラ(Gt)、長谷川 正(Ba)、佐藤ケンケン(Dr.)。1997年6月にシングル「割れた窓」でメジャーデビュー。バンド結成30周年となった2024年に、16枚目のアルバム「Plastic Tree」をリリース。2025年4月11日にライブ「Peep Plastic Partition #29 アローンアゲイン、ワンダフルワールド」を東京都・Zepp Hanedaで開催。2025年4月25日から約2カ月間、全国ツアー「Phylogenetic Tree Tour Act.1」を開催。
ツアーへの意気込みを語ってくれたPlastic Treeの皆さん。(左から)佐藤ケンケンさん、有村竜太朗さん、長谷川正さん、ナカヤマアキラさん
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