2024年09月06日 16時00分
インタビュー
2024年09月06日 16時00分
インタビュー
初主演映画で激しい格闘アクションにチャレンジした関哲汰さん
映画「100秒の拳王 -ケンカバトルロワイアル-」が9月6日よりシネマート新宿ほかにて全国公開されました。主演は今作が単独初主演となるONE N' ONLYのメンバー・関哲汰さん。本格的な格闘アクションに挑んだ彼が今作にかける熱い思いを語りました。
映画「100秒の拳王 -ケンカバトルロワイアル-」場面写真 (c)2024 映画「100秒の拳王 -ケンカバトルロワイアル-」製作委員会.
――単独初主演おめでとうございます。決まったときは、どんなお気持ちでしたか?
とにかく驚きました。「ケンカバトルロワイアル(以下:ケンバト)」(ブレイキングダウンでも活躍するバン仲村が主催する格闘技イベント)は、この映画の出演が決まる前から見ていたコンテンツだったんです。それが映画化されて、自分を主演に抜てきしていただけるなんて、まったく考えてもみませんでした。もともとアクション系の作品をやってみたかったので、そこもすごくうれしくて。すぐに家族や友人に報告しました。もちろんメンバー(ONE N' ONLY)にも!
――皆さんの反応はいかがでした?
REIとEIKUも「ケンバト」が好きでよく見ていたみたいなんです。REIは「マジ頑張ってこいよ!」って励ましてくれて。EIKUもアクション系が好きなので「いいな~」って言ってましたね。みんな温かいエールを送ってくれました。
――撮影までは、どのように体づくりをされていったのですか?
実は、出演が決まってからクランクインまで1カ月ぐらいしか準備期間がなかったんです。当時はジムにも通っていなかったので、ひたすら自宅で筋トレの日々。マシンもなく、ダンベルと自重トレーニングが中心でしたが、摂取カロリーを増やして一気に4キロほど体重を増やしました。撮影中も筋力が付いていたので、今では8キロくらい体重がアップしてますね。
――ショートスパンでの体づくりは大変でしたね。関さん演じる鷲田隆は、クールで感情を表に出さない陰のあるキャラクターですが、演じてみていかがでしたか?
そうですね。セリフも少なかったので、台本にある「……」の部分をどう表現するのか、そのことにとても悩みました。この沈黙がどういう意味を持っているのか、それを表情だけで伝えなくてはいけない。そこが一番難しかったですね。監督と話し合いながら、セッションしていきました。
――役づくりについてはいかがでしたか?
僕は役に入る前に、自分でキャラクター設定をしちゃうんです。その人が好きなものとか、趣味、過去のことも掘り下げたりして。台本では描かれてない部分を、自分の中でイメージしながら人物像をつくりあげていきました。
――そうなんですね。ちなみにどんなキャラ設定を?
日常的な部分なんですけど、鷲田なら自分が苦手なブラックコーヒーも飲めそうだなとか。魚肉ソーセージを食べるシーンが多かったので、すごく好きなんだろうなと思って、僕も毎日(魚肉ソーセージを)買って食べるようにしてみました(笑)。
――日常生活から鷲田になりきろうと……。
ハイ。鷲田は孤独な生い立ちなので、僕自身も家に帰ったらあんまりしゃべらないようにしたり。なるべく独りの時間を増やして、撮影期間は静かに過ごしてましたね。
――関さんご自身とは、かなり違いますか?
僕はもう普段から独り言とか言ってしまうぐらいよくしゃべるので、性格は真逆です(笑)。
――この映画では、いつもとは違う関さんの姿を見ることができますね?
そうですね(笑)。普段の僕ってけっこうおちゃらけていたり、明るい性格なんですが、この映画で僕を知ってくれた方には「クールな人なのかな」と思われるかもしれないですね。それでステージを見に来ていただいたら、あまりのギャップに引いちゃう人もいるかもしれませんね(笑)。
――本格的なアクションシーンを演じるにあたり、ご自身の中でモチーフにした選手はいらっしゃいましたか?
個人的には武尊選手(K-1 WORLD GP 3階級制覇のキックボクサー)のファイトスタイルが好きなんです。前にガツガツ行って、攻撃を食らいながらも攻めていく! 本当にパワー型な選手が好きで。動画とか見ながら「こういうところカッコいいな」とまねしたりしてました。
――迫力あるアクションシーンが展開されていきますが、実際の撮影現場はいかがでしたか?
K-1やKrush(立ち技格闘技イベント)でチャンピオンになっているHIROYAさんが殺陣を付けてくれたんですけど、本当に実戦型なんですよね。僕が相手の方に当ててしまったこともありましたし、逆に蹴りをもらったこともあったりして。
――痛そうですねぇ。
舞杞維沙耶さん(格闘家としてブレイキングダウンなどで活躍する現役ホスト)も手加減してくれてるんですけど重いんですよね~、“ズシン”とくる感じで。それでも、実戦型のほうがやっぱり燃えるんです。映画「バトルキング!! -We’ll rise again-」でもケンカのシーンは演じていたんですが、あのときはケンカを派手に見せるアクションで、今回の格闘技のアクションとは全然違うものでした。
――かなりハードな現場だったようで……。
そうですね。でも僕自身、男くさくて情熱にあふれているものがすごく好きなんです。監督の千村利光さんも本当に熱量のある方で、撮影中はすごく充実してました。肉体的にもハードでしたが、気持ち的な部分で板尾創路さんと対峙するシーンの撮影が一番キツかったですね。監督から「本気で行けよ。俺の腹を三発思いっきり殴ってから行け」って言われて。あれは今思い返してみても、本当に苦しかったですね。
――そこは本気で?
いや、やっぱり最初は手加減してたんですけど「全然お前のパンチなんて効かないから思いっきり来いよ」って言われて。全力で3発殴ってから撮影に臨んだんです。殴りながら「本当にスイマセン、スイマセン」って心の中でひたすら謝ってました。
――感情表現が難しいシーンでしたよね。
それまでのシーンが全部よみがえってきて、自然と涙があふれてきました。その瞬間だけ、なぜか板尾さんを憎く思えたんです。そういう気持ちになれたのは、やっぱり板尾さんがその空気をつくってくれたおかげなんですよね。独特の雰囲気というか。僕自身、完全に引き込まれていました。板尾さんの空気圏に入っていた、という感覚でしたね。
映画「100秒の拳王 -ケンカバトルロワイアル-」場面写真 (c)2024 映画「100秒の拳王 -ケンカバトルロワイアル-」製作委員会.
――板尾さんと細かく打ち合わせしたわけではなく……。
全然してないですね。楽屋で何気ない話はあったんですけど、演技の話とかは一切してないです。感情が爆発してしまったのは、自然と出たものだったので、思わず泣きすぎてしまって。監督に「ちょっとお前泣きすぎだよ!」って言われてしまいました(笑)。
――今後、やってみたい役柄はありますか?
そうですね、今度はヒールな役もやってみたいですね。ちょっとサイコパス系な感じの男を演じてみたいです。ネジが外れたような、ちょっといっちゃってる感じの役。わかりやすいキャラクターのほうがやりがいを感じるし、のめり込みやすい気がします。もちろん今作のようなアクションもやっていきたいですね。
――撮影が終わってから、生活の中で大きな変化はありましたか?
筋トレには、ますます拍車がかかりました(笑)。プライベートでK-1ジムにも通い出しましたから。
――それはすごいですね。
ハマっちゃいました。スポーツジムとは違うので、かなり疲れるんですよ。キックの連発なんて本当にやばいです、追い込みがキツくて。普段の僕は歌いながら踊るパフォーマンスをしているんですけど、運動量的にはその比じゃないですね。ずーっと動きっぱなしなので!
――パフォーマンスに還元された部分もありますか?
筋肉がつくと、ダンスにキレが出るんですよね。パッと動きを止められるのも、体幹がしっかりしてきたおかげかなと。これはこの映画から得られた大きなものだと思っています。
――関さん演じる鷲田は自分の存在を証明するために闘っていました。関さん自身にとっての存在証明とは?
ライブに来てくれた人を幸せにすることですね。僕らのパフォーマンスを見て、何かを感じ取ってくれたら一番うれしい。それが僕の存在証明ですね。
――映画のタイトル「100秒の拳王 -ケンカバトルロワイアル-」にちなんで、関さんにとって最高の100秒間を教えてください。
ライブ終わりで家に帰って、キンキンに冷えたコーラをグラスに注いで、好きなお菓子を食べながらYouTubeを見ている時間ですね。ダラダラしてて最高。その瞬間がもう本当に気持ちいいです。昨日も夜中2時にコーラを飲みながら、ポテチを食べてました(笑)。
――カロリーはあまり気にしていない?
ハイ。筋トレを始めてから基礎代謝が上がったせいか、摂取カロリーよりも消費カロリーが大きくなってるみたいで。たくさん食べないとすぐに痩せちゃうんですよね。逆にカロリー摂らなきゃって思ってます。だから高カロリーでも全然OKなんです。
――同じくタイトルに「ケンカ」とありますが……ONE N' ONLYのメンバー同士では、ケンカになるようなことってありますか?
いやぁ~、本当にくだらないケンカは多いです。この前なんてメンバーのEIKUと、水のかけ合いになりました(笑)。雨の日にEIKUから傘についた水滴をかけられて、「お前、やったな!」って僕もかけ返したりして、ずーっと水のかけ合いしてました(笑)。くだらないですよね~。で、二人とも濡れながら帰ることになるっていう(笑)。子どもですね。
――最後に関さんが今推しているモノを教えてもらえますか?
美顔器かな。電動式のタイプなんですけど、パックしながらやるのがオススメです。以前、美容にハマってた時期があって、その名残ですね。今も撮影前には使うことが多いです。うちのグループでも「みんなで1台買おうか?」って話も出ていたんですよ。
――みんなでお金を出し合って?
はい。美顔器って高価だけど、みんなでお金を出せばいい物が買えるかなって。でもまだ実現してないんです。多分メンバー同士で取り合いになっちゃいそうで。
――ケンカに発展するんでしょうか(笑)?
美顔器を巡ってケンカバトルロワイアルですね、きっと(笑)。
取材・文:池田衣里(t-press)
撮影:野間憲治
へアメイク:伊藤里香
1997年11月24日生まれ。神奈川県出身。EBiDANに所属する6人組ダンス&ボーカルユニット・ONE N' ONLYではTETTAとしてボーカルを担当。東海テレビ・フジテレビ「さくらの親子丼」('17年)、フジテレビ「JOKER×FACE」('19年)、日本テレビ「FAKE MOTION-たったひとつの願い-」('21年)などに俳優として出演。dTVチャンネル/ひかりTV「特命ぺこぱ~ぺこぱ貸します~」、ABEMA「いま、 好きな人いる?~2022年恋占いSP~」などバラエティ番組にも出演。グループとして主演を務めた「バトルキング!!-We'll rise again-」('23年)に続き、本作が映画単独初主演となる。
2024年9月6日(金)公開
「ケンカバトルロワイアル」(バン仲村が主宰する格闘技イベント)が全面協力し、ダンス&ボーカルユニット・ONE N' ONLYの関哲汰が主演を務める格闘アクションムービー。板尾創路、バン仲村、栗原類、武子直輝、福島善成(ガリットチュウ)など、個性的な共演陣にも注目。
戸籍を持たない男・鷲田隆(関哲汰)は、自分の存在証明をするために、ケンカバトルロワイアルの頂点「拳王」の座を目指す。エゴイスティックな男たちがしのぎを削る中、予選を通過した8名が喧嘩最強の称号をかけたトーナメントへ進む。鷲田は拳ひとつで成り上がろうと、100秒間の決戦に挑む。人生と運命が交差し、血湧き肉躍る100秒間の戦いの果てにあるものとは。
出演者
関哲汰 / 栗原類 / 武子直輝 / 福島善成(ガリットチュウ) / 藤原倫己 / 羽柴まゆみ / 舞杞維沙耶 / 安藤裕也 / 林雄介 / AZI / 畠山育朗 / フェアリン / あいかりん / せいせい / ELVA / いしだ壱成 / しゅはまはるみ / ニファエル / プリン将軍 / かれんあはは / 佐藤祐一 / バン仲村 / 板尾創路
スタッフ
監督&脚本:千村利光
企画&プロデュース:亀井文徳
エグゼクティブプロデューサー:亀井文徳、亀井由美子、増野光晴、藤原浩平
プロデューサー:中村真弓、増田悟司
撮影:倉田良太
照明:藤井隆二
録音:三橋里美
音響効果:三橋里美
衣装:加藤みゆき
ヘアメイク:佐々木愛
VFX:亀井由美子
編集:目見田健
音楽監修:亀井文徳
音楽:平間あきひこ、Jays
助監督:稲垣壮洋
脚本協力:虎太郎
格闘プロデュース:HIROYA
レフェリー監修:和田良覚
主題歌:湘南乃⾵「風乃時代」
挿入歌:ONE N’ ONLY「Fight or Die」
オープニングテーマ:ECLECTIC JAM「Dead or Alive」
制作:映画「100秒の拳王 -ケンカバトルロワイアル-」製作委員会
配給:S・D・P
©︎2024 映画「100秒の拳王 -ケンカバトルロワイアル-」製作委員会.
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