大森元貴のサプライズバースデーも成功！ ミセス渾身のツアームービーがついにお披露目

大森元貴、若井滉斗、藤澤涼架による3人組ロックバンド・Mrs. GREEN APPLEが2023年12月～2024年3月まで開催したライブツアー「The White Lounge」が映画化。その「Mrs. GREEN APPLE // The White Lounge in CINEMA」が9月13日から全国公開となりました。公開初日には東京・丸の内ピカデリー1で初日公開記念舞台あいさつが行われ、Mrs. GREEN APPLEの3人が、ツアーの舞台裏や映画の見どころを語りました。

ファンクラブ限定で開催されたライブツアー「The White Lounge」は、音楽劇の表現技法を取り入れて斬新な演出を多用し、衣装やセットはすべて白で統一。楽曲にもアレンジを加えて、音楽業界だけでなく演劇界でも大きな話題になりました。本作はそのツアーに、新たに追加撮影されたシーンを加えて全国公開されます。

この日、満員の観客の拍手に迎えられ、白のジャケットで装いをそろえた大森、若井、藤澤が登壇。ツアーのプランナーとゼネラルプロデューサーを務めた大森は「2019年に『The ROOM TOUR』をやって、同じ系譜でもっとアグレッシブな表現をできればいいなと思っていましたが、ファンクラブで信じられない数の応募がありまして」とコメント。衣装やドレスコードを白で統一したことについては「白が基調になっている舞台なので、舞台と自分が乖離（かいり）しないようにちゃんとつなぐものとして、白のドレスコードがライブで必要なのでは」と考えてのアイデアだったと明かします。

大森元貴

ツアー終了後に追加撮影された場面もありつつも、「どこからどこまでが追加撮影だったのか分からないくらい自然でした」という大森。さらに、実はツアー中と違う髪色にしていて、3人ともウィッグを着けての撮影だったそうです。藤澤は映画の見どころについて「難しいよね。まだこれから見るので……『ここからこれが見られるんだ』っていう、没入感が（笑）」とネタバレを語ってしまいそうな様子。「ライブとは違う、映像ならではの没入感があります」と慎重に言葉を選んで語っていました。

ここまで1人沈黙気味の若井が「ちょっとまだ、日本時間に慣れてなくてすみません……何で1人にするんだ！」と突然発言。というのも、3人はアメリカ・ニューヨークから帰国したばかりで「ニューヨークから帰ってきたばかりというネタをやるからツッコんでくださいねって（若井が）言っていたんですよ。時差に慣れてないとか言うからぜひツッコんでね、という話だったんですが、それを僕らがことごとく無視して（笑）」と大森が舞台裏を明かし、さらに会場はほんわかとした空気になります。

若井滉斗

ツアーでのグルメの話題になると、若井は「ご当地の白米を必ず食べるようにしていました」と「White Lounge」にちなんだこだわりをアピールし、大森は「高知で食べたカツオがおいしかったです」と振り返ります。藤澤は「地元が長野の松本なんですけど、そこに帰れたのがうれしくて。おみそ汁がおいしかったのを覚えています」と話すが、なぜか客席は微妙な反応。「めっちゃつまんない…？ 人ってこんなにすべるんですね」と苦笑いしていました。

ネタバレぎりぎりのトークは続き、藤澤が「いろんな動きや展開もあったり……そういった動きの中でメイクだったりアクションとか」と言い掛けたところで3人にどよめきが起こります。メンバーの活躍ぶりについては大森も「普段藤澤はキーボード、若井はギターっていうところを、ちょっとだけ逸脱というか、もっと踏み込んだ状態で2人にスポットが当たるシーンもあるので、いつものわれわれじゃ見られないものがあるのかな」と明かしました。

藤澤涼架

また、1月に突発性難聴を患っていることを公表していた大森は「ツアー中にちょっと耳を患ったので『公演どうなる、飛ばすかな』とか内心ドキドキしていたんですけど、ありがたいことに無事完走できて、完走し終えたときはみんなでちょっと涙ぐみましたね」と心境を告白していました。

トークも終わろうというところに会場に「ハッピーバースデー」のメロディーが流れます。公開翌日9月14日に28歳の誕生日を迎える大森へのサプライズで、大きなケーキも登場。若井と藤澤、そして会場のファンから「おめでとう！」とお祝いされます。

9月14日で28歳の誕生日を迎える大森にサプライズで、誕生日ソングとともにケーキが登場。

「なんかサプライズって恥ずかしいですね。ありがとうございます」。感謝する大森に、若井は「僕が13歳のときに初めて出会って15年。これからもよろしくね」と言い、藤澤も「僕が20歳になる年に出会って元貴は16歳くらいだったかな。これからもよろしくお願いします」と語り掛けますが、大森は「いやひねりがないのよ。2人目って違うこと言うでしょ」とツッコんでいました。

大森は「27歳の年は5カ月連続リリースがあったり、レコード大賞や紅白歌合戦もあったり、すごくすてきな濃密な時間を過ごさせてもらいました。初めてのことづくしだったので、28歳は地に足着けていい意味で余裕を持った大人になりたい」と抱負を語り、続けて「まず体がすごく硬いのでストレッチを毎日することを抱負としてよろしいでしょうか」と話していました。

最後に、3人があらためて映画への思いをファンに伝えます。「本当に今までのミセスにはない一面だったり、音楽の表現だったり、たくさんちりばめられています」（藤澤）、「普段の僕らでは見られないような、表情だったりとか表現をしているので楽しんでいただけたらなと」（若井）、「初めての映画化で、僕たちにとって自分たちのエゴというか、こういう表現をしてみたいという一言から、こういう規模になって多くの方に届けることができて本当に幸せに思います。知っている楽曲も知らない楽曲もあるかと思いますが、いろんな側面を楽しんでいただけたらなと思っております。ぜひ楽しんでいってください」（大森）と、映像で見るMrs. GREEN APPLEに期待が高まるイベントになりました。

取材・文：大宮高史