2024年10月07日 09時00分
レポート
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「PLAVE FAN CONCERT ‘Hello, Asterum!’ ENCORE」の様子
韓国発・5人組バーチャルグループのPLAVE(プレイブ)が、コンサート「PLAVE FAN CONCERT ‘Hello, Asterum!’ ENCORE」を10月5、6日の2日間、韓国・ソウルの蚕室室内体育館で開催しました。推し楽では、わずか10分でチケットが売り切れとなった本公演の初日の模様をレポートします!
PLAVEはYEJUN(イェジュン)、NOAH(ノア)、BAMBY(バンビ)、EUNHO(ウノ)、HAMIN(ハミン)の5名で構成され、2023年3月に韓国でデビュー。公演タイトルにある「Asterum」とは、彼らが暮らす「カエルム」と「テラ(地球)」の間に位置する神秘的な空間を指す名称です。PLAVEは作詞、作曲、振付制作などをメンバー自身が手掛けるセルフプロデュースグループとして注目を集め、8月20日リリースの最新デジタルシングル「Pump Up The Volume!」は男性K-POPアイドルのうち2024年に初めて、韓国最大級のストリーミングサイト・Melonのチャート「TOP100」で1位を獲得する快挙を成し遂げました。
YEJUN(イェジュン) | |
NOAH(ノア) | BAMBY(バンビ) |
EUNHO(ウノ) | HAMIN(ハミン) |
打ち立てる数々の記録でその影響力を証明するPLAVEは、HYBE JAPANによる日本進出および日本国内におけるアーティスト活動の支援を受けており、日本での活躍も期待されます。今年4月にソウル・オリンピック公園オリンピックホールで開催されたPLAVE初の単独コンサート「Hello, Asterum!」のアンコール公演である本公演は、初日公演を全世界にWeb生中継、2日目公演は日本国内3カ所の映画館でライブビューイングが実施されました。
公演開始時刻にはWeb中継画面上に世界中からアクセスが集まり、チャット欄では「緊張する」「もう待てない!」とPLLI(プリ / PLAVEのファンネーム)たちの抑えられない興奮の言葉が並びました。開演直後、ステージ上のスクリーンにはパソコンの画面を模した近未来的な演出が。バーチャルな街並みや宇宙空間が映し出され、テーマパークのアトラクションに乗っているような感覚に包まれます。客席はオリジナルペンライトの白い光で埋め尽くされ、とってもキレイ!
PLAVEのデビュー曲「Wait for you」のイントロとともに、ついに登場した5人のメンバーたち。純白の貴族風ジャケットに身を包んだ姿は王子様そのもので、客席からは悲鳴にも近い歓声が沸き上がります。ハミンのクールな低音ボイスによるラップパートや、バンビが全身で声を振り絞るように歌った伸びやかなハイトーンボイスに、会場は早くもヒートアップします。曲の途中ではメンバーそれぞれが客席に向かっていとおしそうに手を振る場面もありました。
歌い終えた5人は高揚した様子でMCに突入。ウノ、ノア、イェジュン、バンビ、ハミンの順で自己紹介をし、腕全体で大きくハートマークを作ったり、ウインクをしたりとファンサービスを欠かしません。リーダー・イェジュンが「3、2、1」と合図すると、一瞬の衣装チェンジ! かっちりとしたブルーのジャケットにロングブーツを合わせたコーディネートに変身し、スタンドマイクに持ち替えた彼らは、人気曲「I Just Love Ya」を披露したあと再び一瞬で衣装チェンジを。PLLIにはおなじみのカジュアルスタイルの衣装で「Why?」を歌唱します。息の合ったトレインダンスで、曲調にマッチしたキュートな魅力を爆発させました。
キャップにパーカ姿のハミンは、長い手足を存分に生かしたキレのあるダンスで魅了。ノアは力強く艶やかな歌声でグループを牽引し、ウノはときに髪を乱しながらもクールなラップとボーカルでステージを支配します。5人それぞれが持ち味を発揮するステージングに、会場のボルテージがますます上がっていく中、披露されたのは最新シングル「Pump Up The Volume!」。ステージ上に出現したベンチを使って縦横無尽に動き回る5人は、ギターをかき鳴らすような仕草のダンスでも抜群のチームワークを見せました。
中継画面上のチャット欄には、韓国語、中国語、日本語と国際色豊かなコメントがひっきりなしに並びます。MCタイムはイェジュンの仕切りでコミカルに進行。おしゃべりする5人の親しみやすい姿は、クールなパフォーマンスとギャップがあり、PLLIたちをキュンとさせます。コーナー企画ではアクセサリーを身に着け、5人それぞれが喜びや不安といった5種類の“感情”を個性豊かに表現。特にメガネをかけたイェジュンと頭にリボンをつけたバンビの姿に「かわいい!」と歓声が上がっていました。
続くカバーコーナーでは、トラックに乗せたハミンとウノのラップバトルや、イェジュンとバンビのフリースタイルダンスがテンポよく披露され、レアな姿に会場は大盛り上がり。そのままステージはソロ楽曲披露パートへ。韓国のミュージックシーンを代表するアーティストたちのカバー曲で、メンバーおのおのが魅了します。
先陣を切ったのはバンビ。IUの「Hold My Hand」のカバーをハンドマイクで披露し、ステージ上のベンチに腰掛けたり寝転がったりしながら自慢のハイトーンボイスを響かせます。ブラックの手袋をはめた姿について「かっこつけました」とあとから自ら振り返りました。
未公開曲の「LIT」を披露したのは、瞳を赤く光らせたウノ。火柱が走るステージをバイクで疾走! 冷静沈着なラップパートから、徐々に盛り上がるにつれて感情をあらわに歌い上げる姿は迫力満点でした。
ウノとバンビのペアで披露されたaespaの「Next Level」は、太い音色のギターリフが鳴り響くロックナンバー。ラップのユニゾンをキメて、客席を射抜くような鋭い眼光で息の合ったペアダンスを披露します。小柄なバンビと筋肉隆々のウノ、その対比が美しく、めまぐるしい展開に観客は息をのみました。
ひときわ大きな歓声が上がったのがハミンのソロ披露曲、NFの「The Search」。オールブラックの衣装に着替え、手のひらを使って客席をあおりながら全身でラップを歌い上げます。グループのマンネ(最年少)であるハミンが見せた雄々しい表情に惹きつけられました。
ノアはWOODZの「Drowning」を歌唱。高くせりあがったステージ上に、タンクトップにデニム姿で登場するや、ハスキーなボーカルで魅了します。ときおり声がかすれるほどの絶唱や、拳を突き上げたり客席にマイクを向けたりしてあおる姿は、長いブロンドヘアもあいまって往年のロックスター然としていました。
暗転後ステージに現れたのは、グランドピアノの前に座ったイェジュン。ピアノソロのイントロを見事に奏で、BLACKPINK・ROSEの「On The Ground」を歌い始めます。ファルセットと地声、ラップとメロディーを自由に行き来する歌唱力の高さはさすがの一言でした。
ソロコーナーを終えると、ブラックとホワイトのモノトーンで統一された衣装に着替えて再登場した5人。特にノアとウノは開襟シャツからのぞくデコルテがセクシーです。MCでは「広い会場に来られたので、これをやらないわけにはいきませんね!」とメンバーから観客へ“ウェーブ”の要求が! 客席には見事な一体感で前列から後列、後列から前列へのウェーブが作られました。統率の取れたPLLIの様子に「うわーお!」「うますぎます!」「PLLIに元気をもらいました」と感激するメンバーたち。
ノアが「次のステージはもっとPLLIの近くで歌おうと思います」と切り出すと、鳴らされたのはバラード曲「From」。客席中央に設置されたセンターステージ上空から舞い降りるように5人が登場し、ダンスのないこのナンバーで客席を見つめたり、手を振ったりと、歌唱しながら思い思いにPLLIへの愛情を表現します。「一緒に歌ってください」というハミンの声に反応するように、ラストのサビでは客席からも合唱が巻き起こりました。
メドレー風に続けて披露されたのは「Dear. PLLI」。「PLLIの曲です」と冒頭に語り掛けたノアは、両腕で自身を抱きしめるような仕草でファンの目を奪います。曲が終わると「PLLI愛してる!」「PLLI大好きだよ!」と口々に愛を語るメンバーたち。イェジュンは「僕たちが空から舞い降りてきてびっくりしましたよね? PLLIの歌だからみんなの近くで歌いたくて」、ウノは「まるでPLLIとPLAVEが小さな宇宙の真ん中にいるようで感動しました」とうれしそうに話しました。
会場の盛り上がりは最高潮の中、本編ラストの曲「WAY 4 LUV」が披露されます。5人の一糸乱れぬ伸びやかなダンスは見事。空を仰ぐようにソロパートを歌い上げるノア、間奏で照れくさそうに手でハートマークを作るウノ。シンガロングに沸く客席を前に、曲が終わると5人は肩で息をしながら画面の中へ吸い込まれていきました。
すかさず巻き起こるアンコールに応えて登場した5人は、新作に収録される予定の新曲「12:32 (A to T)」を歌唱したあと、PLLIへの思いを語り始めます。
ハミンはPLAVEの活動を料理にたとえ、「今日の僕たちの料理はおいしかったですか? よかった。これからもPLLIの皆さんのお口に合うように頑張ります」とコメント。バンビは「この大きな会場でのチケットを売り出すとき、埋められるか少し不安でしたが、PLLIはやっぱりすごい。僕たちの常連客になってくださいね。いつもかっこいい姿を見せますから」と笑います。やや神妙な面持ちで話し始めたイェジュンは「PLLIの前でステージに立つのが一番楽しい。今日はPLLIよりも僕のほうが幸せです。この幸せをくれてありがとうございます。どう恩返しすればいいのかわからない。これからもPLLIのためだけに歌うイェジュンでいます」と堂々宣言。ノアから「イェジュンさん涙目になってる!」とツッコまれると、「でも今日は泣きません。悲しい姿は見せませんよ」と頼もしい笑顔を見せました。
ノアは「いつも夢の中で描いていた絵が現実になったことに感謝します。PLLIと会う機会が多くないので、今日のようなステージが本当に大切でありがたいです。これからも想像以上をお見せしますから、期待していてください」と話し、最後にウノが「1回だけの人生で僕らを愛してくれて本当にありがとうございます。皆さんがいなかったら僕たちは音楽を奏でる理由がないです。そういう理由を作ってくれてありがとうございます」と締めくくりました。
白い衣装に着替えて「ちょっと早いクリスマスですね」と笑い合いながら披露したのは、アンコール曲「Merry PLLIstmas」。涙で目を潤ませるバンビとイェジュンに、声を震わせるノアの姿がありました。続いて「僕たちの映画を見に行く?」という問いかけから始まったのは「Our Movie」。サビでは「一緒に歌いましょう!」というメンバーの声に応えるように、客席からも大きなシンガロングが巻き起こりました。イェジュンが「PLLI! これからも一緒に歩みましょう!」と叫ぶと、紙吹雪が舞い、祝祭感あふれるラストを彩りました。
曲が終わり「バイバイ!」「気をつけて帰ってね!」というメンバーの呼びかけにも、客席からはダブルアンコールを求める声援は止みません。ダブルアンコールでは、PLAVEのバーチャルで未来を予感させる世界観を体現した楽曲「Pixel World」が披露されました。お揃いのTシャツにデニム姿の5人は、ステージが名残惜しく、楽しくて仕方ないといった様子。ダンスの合間で身体を大の字にしてジャンプするイェジュンの姿が印象的でした。「皆さんは生きる理由です!」とウノが叫び、楽曲は5人のユニゾンパートへ。客席とステージが一体となり、「Hey, ho!」と会場全体に大合唱が響きます。熱いアンセムがいつまでも消えない余韻を残し、公演は大成功で幕を下ろしました。
取材・文:篠田冴
©VLAST
YEJUN(イェジュン)、NOAH(ノア)、BAMBY(バンビ)、EUNHO(ウノ)、HAMIN(ハミン)の5名からなる韓国発のバーチャルグループ。PlayとReve(夢)を組み合わせたグループ名には、「夢をかなえるために新しい世界をつくっていく」という意味が込められている。作詞、作曲、振付制作などをメンバーたちが手掛けるセルフプロデュースグループとして、2023年3月に「ASTERUM」でデビュー。バーチャルグループで初めて韓国の地上波音楽番組1位を獲得し、急速に注目を集める。2024年7月には、リリースからわずか5カ月弱の2ndミニアルバム「ASTERUM:134-1」がストリーミング総再生回数10億回を達成。韓国最大級のストリーミングサイトMelonの殿堂「ビリオンズクラブ」に史上最短で名を連ねた。2024年8月20日リリースのデジタルシングル「Pump Up The Volume!」は、男性K-POPアイドルで同年初めてMelonチャート「TOP100」で1位を獲得する快挙を成し遂げた。
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