2024年10月09日 04時00分
レポート
2024年10月09日 04時00分
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正門良規主演舞台「Touching the Void タッチング・ザ・ヴォイド ~虚空に触れて~」より
10月8日、東京・PARCO劇場にて舞台「Touching the Void タッチング・ザ・ヴォイド ~虚空に触れて~」のプレスコール&開幕前会見が行われ、主演の正門良規(Aぇ! group)、古川琴音、田中亨、浅利陽介、演出家のトム・モリスが登壇しました。
本作は、登山家のジョー・シンプソンがサイモン・イェーツとともにアンデス山脈を登頂した際、実際に起こった壮絶な遭難事故について執筆した小説を舞台化したもの。会見前に行われたプレスコールでは全4シーンがお披露目され、キャスト陣が“アンディさん”と呼んでいるというアンデス山脈のシウラ・グランデも登場しました。
最初に披露されたシーンは、「ジョー(正門)が死んだ」と聞かされた姉・セーラ(古川)が、「なぜ山に登るのか?」とサイモン(田中)とリチャード(浅利)に尋ねるシーン。サイモンとリチャードは、パブの机を岩壁に見立て、セーラに説明します。セーラは説明を受けるうちに、いつのまにか“岩壁”に登っていました。
続いて、リチャードがセーラに、サイモンとジョーが初めてシウラ・グランデ遠征の計画を立てたときのことを説明するシーンへ。ジョーとサイモンが地図を覗き込み、その山の美しさに魅了されている回想シーンと、現在パブにいるリチャードとセーラが混ざり合い、4人そろって地図を覗き込む姿が見どころです。
リチャードがセーラに、ジョーとサイモンの登山経路を説明するシーンでは、いよいよ大迫力の雪山シウラ・グランデ(アンディさん)が出現!
ジョーとサイモンが懸命に雪山を登っていくシーンは臨場感たっぷり。まるで2人が本当に雪山を登っているように感じられ、見ているこちらもドキドキさせられました。2人は山に登り、雪の中に穴を掘って一夜を過ごすことに。雪穴の中から見る美しい景色に感動します。
そして翌朝、山頂登頂に成功した2人でしたが、天候が悪化してしまい……。「この後、2人はどうなるの!?」と続きが気になるところで、プレスコールは終了となりました。
会見ではまずトム・モリスが、本作の日本版を初めて上演できることについての喜びを語りました。また、「素晴らしいキャスト陣のスキルに感銘を受けています。この公演を作っている間、みんなで楽しいハッピーな時間を作ってまいりました」と、キャスト陣についても絶賛。このコメントを聞いた正門は、満面の笑みでガッツポーズをして喜びを表現していました。
初日を迎える心境について聞かれた正門は「今(プレスコールで)見ていただいたとおり、セットもそうですし、キャスト4人にしてはやることが非常に多い作品なので、そのぶん感動とエネルギーの詰まった作品になっていると思います。これから見ていただく方にはすごく期待をして劇場に足を運んでいただけたらうれしいなと思っております」とコメント。古川は「もう今すぐ舞台を降りて、お客さんとして見たいと思えるシーンがたくさんあって、自分自身がそう思える舞台に出演できるっていうのは、私にとっては本当に幸せで感無量です」と、喜びの表情を見せました。
田中は「本当に、鬼のように段取りが多い舞台です(笑)。一つ一つが本当に危険だし、慎重に丁寧にやっていきたいです。『舞台でこんなことやっていいの!?』ということが盛りだくさんなので、お客さんの反応が今から楽しみです」と語り、浅利は「“アンディ”のおかげですごくいいお芝居ができています。舞台の後半で“どんな山なのか“というバッググラウンドが明らかになるんですけど、お客さんたちにもリアリティーを感じてもらえると思います。それを受け取って、渋谷の街に出ていってもらえたら」と、笑顔でコメント。
また、登山の経験があるか聞かれた正門は「一度ロケで三人四脚で六甲山を登ったことはあります」と驚きの回答を。「だから、この人たち(作中のジョーとサイモン)並にクレイジーなことは一回やってるんです(笑)」と、会場の笑いを誘いました。本格的な登山は経験がないと続け、「丁寧に一から作品のことや山について教えていただきました。昨日、監修の方がゲネプロをご覧になってくださったんですけど、もうすごい興奮したテンションで『よかったよ』って言っていただけたので、そこはひとつクリアできたかなと思います!」と、自信を覗かせました。また、正門と田中が体力づくりを頑張っていることを明かすと、トム・モリスも「2人とも本当に身体が利くようになっています。一幕の後は汗だくになっています。こんな演劇、他にないですよね?」と、2人の努力を称賛しました。
最後は公演を楽しみにしている人たちへ一人ずつメッセージを。トム・モリスは「稽古場にいらっしゃった方々が、『こんなの舞台でできないでしょ!?』って言っていました。でもこの4人はそれを、舞台上でやってのけてしまいます。日本全国の方々が見に来てくださるのを楽しみにしています。この公演はエキサイティングと危険を扱っていますが、笑える瞬間もありますよ。笑いたくなったら思いっきり笑ってください」と、ほがらかに話しました。
田中は「とにかく僕としては安全に演じたいです。だけど、自分を守りすぎずに、ちゃんとお客さんに届けることを意識して楽しんでやりたいなと思います」。浅利は、「近年稀に見るぐらい、大変な仕事に携わったなと実感しております(笑)。6000メートル級の山の上に、お客さんを連れていけたらなと思います」と、それぞれ意気込みを語りました。
古川は「私自身、登山はほとんど経験がなかったんですけど、本当に心震わせられるような、心に届くメッセージがたくさん詰まった作品になっているので、ぜひたくさんの人に来ていただきたいです」とアピール。
最後は座長の正門が「この作品は原作が小説であったり、映像化されていたりと、本当にファンの多い作品だと思います。でも僕は一番、舞台でやる意味があるというか、皆さんに体感してもらってやっと届く感動があると思っています。ぜひ舞台で、生で、この作品を感じていただけたらなと思っております」と力強く伝えると、報道陣から大きな拍手が送られ、会見は幕を閉じました。
取材・文:紺野真利子
撮影:藤木裕之
2024年10月8日(火)~11月4日(月・祝)
※10月8日(火)~11日(金)はプレビュー公演
東京都 PARCO劇場
2024年11月10日(日)~2024年11月17日(日)
京都府 京都劇場
スタッフ
原作:ジョー・シンプソン
脚色:デイヴィッド・グレッグ
演出:トム・モリス
出演
正門良規(Aぇ! group) / 古川琴音 / 田中亨 / 浅利陽介 / 田口太智 / ユーリック永扇 / 山下真輝
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