2024年10月18日 10時00分
特集
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テヨンの“TY TRACK”の世界に浸れる「TAEYONG: TY TRACK IN CINEMAS」
NCT・TAEYONGのライブ映画「TAEYONG: TY TRACK IN CINEMAS」が10月18日から全国公開されます。本作は2024年2月24、25日に韓国ソウル・オリンピック公園オリンピックホールで開催されたソロコンサート「2024 TAEYONG CONCERT <TY TRACK>」の模様を中心に構成されたもので、TAEYONG自身が公演への思いをしっかりと語る映像や、練習風景なども見ることができます。監督を務めたのはオ・ユンドン。BTS、BLACKPINK、SEVENTEEN、aespa、イム・ヨンウン、BE:FIRSTの映画も手がけています。
TAEYONGは2013年にSMエンタテインメントの公開練習生である「SMルーキーズ」のメンバーとしてK-POPシーンに登場しました。自分が初めて彼を認識したのは翌2014年に発表されたRed Velvetの「Be Natural (feat. SR14B TAEYONG(태용))」。シンプルに楽曲が大好きだったので、デビューしたばかりのRed Velvetの4人(イェリは合流前でした)の中に、いきなり端正な顔立ちの男の子がフレームインして、本格的なラップを始めてものすごく驚いたのを覚えています。ちなみに当時のSMエンタテインメントはどちらかというと、歌唱に力を入れていた事務所でした。それゆえの意外さもありました。この曲でTAEYONGが発したワードが、今回の映画のタイトルでもある“TY TRACK”だったのです。
自分はルーキーズ時代のTAEYONGをそこまで知らないのですが、DOYOUNGとHAECHAN(当時はDONGHYUCK)の3人で撮影したオフショット映像の中に、すでに“TY TRACK”というワードが出てきます。映画のトレイラーでは「TY TRACKという言葉が生まれてちょうど10年。自分の歌で自分自身に挑戦したいと感じました」と語られています。
「2024 TAEYONG CONCERT <TY TRACK>」は、TAEYONGにとって初めてのソロコンサートです。それほど大きな会場ではなかったため、自分を含めほとんどのファンが生で見られなかったので映画化の一報は非常にうれしいものでした。またファン的にはTAEYONGの顔面を大画面で見られること、さらにTAEYONGの音楽を映画館のハイスペックな音響で堪能できることも楽しみでした。
映画のセットリストは以下のとおり。
Concrete
Virtual Insanity
¥€$
Ghost
Ups & Downs
GWANDO
SHALALA
APE
TAP
Run Away
Move Mood Mode feat. WENDY
404 File Not Found
404 Loading
Moon Tour
Moonlight
RUBY
Back to the Past
映画の中でTAEYONGは「理想とするソロコンサートをやるには自分の実力が足りなかった」という主旨の発言をしていました。NCT 127として何度もドームツアーを行い、空前絶後のスタジアムライブ「NCT NATION」も大成功させました。常に世界各地でハイクオリティーなコンサートをしているのに、TAEYONG自身は「自分もようやくソロコンサートをやるレベルに達したかも?」という感覚だったようです。彼がアーティスティックな感性の持ち主であることは十分知っていましたが、自分が想像していた以上に謙虚で、かつ音楽に対して純粋で真摯な情熱を持った人でした。また本番に自信がないから、「練習はやればやるほどいい」とも話していました。
ファンの方はご存知かもしれませんが、TAEYONGは2023年10月にNCT 127で「Fact Check」をリリースした後、11月にツアー「NCT 127 3RD TOUR 'THE UNITY'」で、韓国、名古屋、ジャカルタ、ブラカン、バンコク、マカオ、大阪、東京を年を跨いで回りました。そして2024年1月に兵役の試験を受けています。NCT 127「Walk」の制作もこの期間だったはず。そんなハードスケジュールでも「練習はやればやるほどいい」のです。
公演にはNCTのメンバーたちが多数駆けつけました。TAEYONGは「公演前に(メンバーと)会うと緊張するかと思ったけど、逆にリラックスできた」と話していました。このシーンからNCTのメンバーに対する絶大な信頼感を読み取ることができました。
確かNCT 127のコンサートでTAEYONGは「自分のような不甲斐ないリーダーでメンバーに申し訳ない」といった内容のMCをしていました。それを聞いたとき「そんなことないのに。なんて謙虚な人なんだ」と驚きましたが、映画の中でも改めて「メンバーがいたから(NCTとして)ここまで活動してこられた」と語っています。NCTとは外から見ている以上に、固い絆で結ばれた大家族のようなグループなのでしょう。
劇中でTAEYONGが話していましたが、このコンサートにはストーリーがあります。ダンス、構成、セット、ライティング、衣装、ヘアスタイル、メイクといったディテールにもすべて意味があるようです。練習風景でも振り付けや細かい動きをダンサーや演出家と何度も確認し合っていました。だけど、現場でライブを見た人はもちろん、この映画を見た人の大半は「TAEYONGかっこよすぎる」という感想しか持てないでしょう。それくらい完璧なショーだったからです。ですが、今回は映画。何回も見られます。1回目はゼロの状態で見て、2回目はセットリストの日本語訳を頭に入れて、3回目は1〜2回目に気になった箇所を見直して……みたいなことができます。自分なりに考察して、ストーリーを読み解いてみるのも楽しいかもしれません。TAEYONG自身もこだわり抜いたアートをしっかり見てほしいから、この映画の制作を決めたのではないでしょうか。
同時に「TAEYONG: TY TRACK IN CINEMAS」は兵役期間中のTAEYONGからファンに向けたプレゼントでもあると思います。彼は現在、韓国海軍軍楽隊という音楽が主任務となる部隊で活動しています。TAEYONGはこれまでSoundCloudで自作曲を発表したり、Vlogを公開したり、さまざまな形で自己表現をしてきました。今回の映画はライブ映像が中心ですが、見終わった後、なぜかもっともTAEYONGの人間性に近づけた気がしました。彼は言葉よりも芸術で自分を表現する人なのだと思います。そういう意味でもテヨンペンの方はもちろん、シズニの皆さんにはぜひ劇場で見ていただきたい作品です。そしてTAEYONG、可能なら、除隊後に日本でもソロコンを開催してください!
文:宮崎敬太
© 2024 SM ENTERTAINMENT CO., Ltd. All Rights Reserved.
2024年10月18日(金)公開
2D・ScreenX・4DX・ULTRA 4DX
NCT・テヨン初のソロコンサート「2024 TAEYONG CONCERT <TY TRACK>」を、シネマティックカメラを総動員して多角的に捉えたコンサート映画。初ソロアルバム「シャララ (SHALALA)」や本コンサートで初披露となった2ndミニアルバム「TAP」の楽曲、未発表曲まで、テヨンならではのカラーを盛り込んだ多彩な音楽と圧巻のパフォーマンスを収録。さらにステージの準備過程やコンサート当日の舞台裏、テヨンが自分自身を語るインタビューが盛り込まれ、“TY TRACK”のすべてを体感できる作品。
出演
TAEYONG
スタッフ
監督:オ・ユンドン
© 2024 SM ENTERTAINMENT CO., Ltd. All Rights Reserved.
1995年7月生まれ。2016年4月にSMエンタテインメントのボーイズグループ・NCTのメンバーとして、同年7月にはNCT 127のメンバーとしてデビュー。NCTのリーダーを務める。2019年に発足したSMエンタテインメント所属アーティストからなるユニット・SuperMに参加。2023年6月に作詞作曲を自ら手掛けた1stミニアルバム「SHALALA」でグループ初のソロデビューを果たす。2024年2月、ソウル・オリンピック公園オリンピックホールで初ソロコンサート「2024 TAEYONG CONCERT <TY TRACK>」を開催。2月26日に2ndミニアルバム「TAP」を発表した。同年4月よりNCTメンバーで初めて軍服務に入る。
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