2024年10月16日 17時43分
インタビュー
2024年10月16日 17時43分
インタビュー
1st写真集の撮影秘話を語ってくれた三山凌輝さん
NHK連続テレビ小説「虎に翼」で伊藤沙莉さん演じる主人公・寅子の弟役・直明を熱演し注目を集め、BE:FIRSTのメンバーとしても存在感を放つ三山凌輝さんの1st写真集「Gaze」が、本日10月16日に発売。さまざまな表情が映し出されたフランス・パリでの撮影エピソードや、俳優として、アーティストとしての活動について伺いました。
「Gaze」通常版表紙
――今回の写真集に「Gaze」というタイトルを選んだ背景を教えてください。
全体のコンセプトは最初に決めていたんですけど、撮影したシチュエーション、環境、自分のコンディションなど、いろんなタイミングが重なってできた写真集だと思ったので、すべての撮影が終わったあとに出来上がったものを見て「Gaze」とつけました。
――「Gaze」が思い浮かんだのは、どんなインスピレーションからだったのでしょう?
撮影していた時期は、僕の中で変化がすごく大きかったんです。このときにしか撮れなかった表情がいっぱいあるし、それが魅力になったと感じていて。しかも、僕の特徴的な目の表情や視線から「写真の温度感や表情が伝わるね」という話になったんです。そこから、“視線=Gaze”という案が生まれて、“写真の中にいる僕の視線”だけじゃなくて、その瞬間の感情で僕の目に映った景色など、いろんな意味を持たせられるなと思いました。
――「自分の中の変化」とは?
いろいろなことが重なったタイミングだったんですよね。でも、そんな時期にパリで撮影したことがすごくよかった。ファッションが好きだから、こだわりのスタイリングでパリのクラシックな背景に溶け込むことができたのが楽しかったし、自分の感情とパリの街もいい具合に溶け合っていったんです。グレーっぽい空や落ち着いた街の背景が、逆にアンニュイな表情にマッチしたりして。そこでしか映し出せない瞬間でしたね。
――普段と違う世界の中に溶け込むことで、変化した面はありましたか?
そうですね。行ったことのない地でもありますし、一週間ずっと撮影していたので、自分の考えを見つめ直したりする時間もあったし、スタッフのみんなと他愛もなくごはんを食べる楽しい瞬間もあって。その直後に撮影したシーンもあるから、いろんな感情の変化が表れています。最終的には僕自身すごくポジティブに変化していったので、ドキュメンタリーを撮ってもらっているような感覚もあって、濃い一週間でした。
――街中で撮影された写真は、パリに暮らしているような自然な演出や三山さんの表情がすてきでした。演出のアイデアもご自身で出していったのでしょうか?
スタッフの方と「現地っぽく見えたらいいよね」「こう見せたいね」と話し合いをしながらバリエーションを考えました。コンセプトとしても、パリに来た意味や新たな自分を見つけるような、次のステップに進んでいくようなストーリーの写真集にしたいと話していたんです。だからこそ、よりリアリティーが増した写真になったんだと思います。
――街中の撮影で印象に残っているエピソードはありますか?
光が天才的なショットがあるんですよ! 最終日に撮った写真なんですけど、写り込んだ光が絶妙な雰囲気でいい感じに映し出されていて、終わりにふさわしいショットになったなと思っています。
――最初からその仕上がりを想定した撮影だったんですか?
「そういう光が撮れたらいいね」とは話していたんですけど、衣装も含めてこんなにバチッと決められるとは思ってなかったですね。空の雰囲気も最高だったし。こういう写真が“視線”っていうイメージにもつながったんだと思います。
――本作は楽天ブックス限定版表紙も発売されます。表紙に選ばれた写真のこだわりポイントを教えてください。
これは衣装にパリのブランドを使っていて、遊びの効いたストリートなファッションで、ラフな感じにスタイリングして撮影しました。パンツは僕の自前なんですよ。このときに撮影で行った公園はど真ん中にメリーゴーラウンドがあって、その際のインパクトが強く残っていますね。
「Gaze」楽天ブックス限定版表紙
――パリらしい重厚な背景で大人っぽく撮られている写真も印象的でした。
せっかくのパリなので、“圧倒的”を演出した写真を撮りたかったんですよね。だから、車やレストランも事前にスタッフさんと相談し、いろいろとご協力いただいて撮影することができました。レストランは「アラン・デュカス」というパリの中でも素晴らしいところで、どう撮っても絵になるようなきれいな内装でした。天井もすごくきれいなのであえて“あおり”で撮ってみたり。それに合わせて衣装はちょっと貴族っぽいミディアムな丈のシャツがマッチしていたのもよかったなと思います。車のほうは完全にリッチに振り切った演出をしたかったので、アクセサリーのスタイリングにはこだわりましたね。
「Gaze」誌面カット
――本当にどのカットも細部までこだわりを感じるスタイリングが素晴らしかったです。
それはうれしいですね! 夜中まで会議室にこもって衣装を決めていたので。ロケーションと照らし合わせて、状況に応じて変更することも考慮しつつ「これくらいバリエーションがあったほうがいいな」と想像しながら決めました。
――役者、アーティストとしてどんどん活躍の場を広げていらっしゃいますが、それぞれの視点で見る景色に共通点や相違点はありますか?
共通点は「自分であることに変わりはない」ということですかね。結局、自分ですから。でも、表現をアウトプットするアプローチ方法は大きく違います。役を通して芝居として成立させるのか、歌の上に立って自分というものを最大限にするか。ただ、どちらも置かれた状況によって出てくる「自分」があると思うんです。現場の環境によって、変わってくる部分があるんでしょうね。
――演技でいうと、三山さんの演技は“目に映っているもの”がちゃんと伝わるなと感じますが、目の演技で何か意識されていることはありますか?
特に目だけを意識することはないですよ! 目が大きいぶん、印象や情報量が多いんじゃないですかね(笑)?
――なるほど(笑)。では、今年演技のお仕事で成長を感じた瞬間は?
朝ドラに出演させていただいた経験で得たものは大きかったです。半年も続く役をやることってなかなかないですし、素晴らしいキャストの皆さんとの出会いもありましたし。圧倒的にお芝居が上手な皆さんとご一緒させていただいたことで、自分のお芝居も研ぎ澄まされる感覚でした。しかも、主人公・寅子の家族役だったので、リラックスしているほどいいシーンになりましたね。
――今後はどんな作品に挑戦してみたいですか?
海外作品に出たいです。昔はずっと「ハリウッド!」って言っていたんですけど、今は配信系の作品をはじめ、さまざまな可能性が広がっているので、それだけにこだわらず、2年以内には実現させたいなと思っています。
――では、写真集を楽しみにしているファンの方へのメッセージをお願いします。
初めてのパリでの撮影でしたけど、撮影時期も含め、このときにしか撮れなかった表情がすごくたくさんあって、いろんな思いや表情の変化が詰まっています。自分自身の表情だけでなく、毎日写真を撮ってくださったカメラマンさん、パリの背景、ファッション、全部込みで、このときにしか映し出せなかった三山凌輝の姿があるので、自分の人生の一部を切り取ったような写真集になりました。ぜひそんな視点で楽しんでいただけたらなと思います。
――最後に、「推し楽」は「推し活するあなたを“推す”メディア」ということで、三山さんの最近の“推し”を教えてください!
筋トレですね! 特に肩周りの筋肉を鍛える「サイドレイズ」。僕はボクシングをやっていたから背中と肩が強いし、そもそもすごく(筋肉が)発達しやすいんです。きっと肩の才能が天才的なんじゃないかな(笑)!
――“肩の才能”もお持ちだったとは(笑)!
より磨いていって「メロン肩」と呼ばれるような大きい肩にしていこうと思います(笑)。
取材・文:久野麻衣(t-press)
撮影:野間憲治
ヘアメイク:西村裕司(earch)
スタイリスト:八木啓紀
1999年4月26日生まれ。愛知県出身。俳優として活動を開始し、2021年にSKY-HI主催のボーイズグループ発掘オーディション「THE FIRST」に参加。ダンス&ボーカルグループ・BE:FIRSTのメンバーに選ばれる。その後も映画「HiGH&LOW THE WORST X」(' 22年)、NHK連続テレビ小説「虎に翼」(' 24年)へ出演するなど、俳優・アーティストとして活躍。2025年2月には主演を務める映画「誰よりもつよく抱きしめて」が公開予定。
2024年10月16日(水)発売
主婦と生活社刊
俳優、アーティストとして幅広く活躍し、唯一無二の個性を放つ三山凌輝によるファン待望の1st写真集。撮影地として選んだのは、いつかは訪れてみたかったという憧れの地・パリ。美しいパリの街を巡りながら、パリジャンのように日常を楽しむ無邪気な姿や、芸術に触れる優雅な佇まい、ドキッとするほど大人な一面、リラックスした甘いムードまで。
目に映るもの、心が見つめたものなど、三山凌輝のさまざまな視線=「Gaze」を詰め込んだ一冊に。本人の直筆で綴ったメッセージも必読!
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