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素直で愛嬌あるダークヒーローを演じた間宮祥太朗が“主役”へ思うこと

2024年10月25日 16時48分

インタビュー

ドラマ「ハスリンボーイ」から推しの話まで語ってくれた間宮祥太朗さん

ドラマ「ハスリンボーイ」から推しの話まで語ってくれた間宮祥太朗さん

池袋の裏社会を舞台に、非合法ツールを取り扱う「道具屋」になったさえない大学生が、悪人たちと渡り合う「ハスリンボーイ」。WOWOWでドラマ化され、間宮祥太朗さんが主演を務めます。さまざまな役でインパクトを残し、近年主演作が相次ぐ間宮さんが、表と裏の狭間で生き抜くダークヒーローを魅力あふれるキャラクターとして体現しました。

スーパーマン的に見えないような親近感を

――間宮さんには出演オファーが絶えないかと思いますが、ご自分で作品を選んでいるんですか?

ここ1~2年くらいで、事務所と相談しながら自分でも考えるようになりました。

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――「ハスリンボーイ」に関しては、どんなところに惹かれました?

裏社会の道具屋という題材も面白いですし、草下シンヤ先生の原作にはリアリティーがベースとしてあります。エッジが効いたドラマが多い印象のWOWOWさんでやるのも、親和性が高いなと思いました。

――役者として、タモツを演じることに面白みも感じられましたか?

タモツが面白い部分の一つは、もともとは平凡に過ごすはずだった普通の大学生という点なんです。だからこそ、池袋の裏社会で生き抜くストーリーが面白くて、そこは惹かれるところでした。

――さえない大学生だけど、裏社会の人間たちを相手に肝が据わっている。そのあたりの塩梅は、演じるうえで考えるところではありました?

スーパーマン的に見えないようにはしました。親近感が一つのポイントになってくると思ったので。素直で愛嬌があるのがタモツの魅力です。たぶん周りが「力になりたい」となって、出会った人を巻き込んでいくのではないかと。

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――役者さんによっては、自分と近い部分を広げて役にアプローチをするようですが。

僕は自分と近いか遠いかは、演じるときに特に意識していません。ただ、自分という素材は変わらないので、その素材でこの表現ではここまでにしか見えない、といった計算はある程度しています。内面的に近い部分を使うとかは、あまり考えないですね。

前半の肝はタモツが一歩踏み出したシーン

――今回は全体的に、そこまで演技に悩むことはありませんでした?

シーンごとに監督と話しながら、塩梅を探っていく感じではありました。タモツは立場的に巻き込まれる側で、どちらかというとリアクションがメインなんです。ゼロから行動を起こして、周りをどうこうするというより、何か問題が起きて人が動いているところに、リアクションを取っていて。そこは素直に演じていました。

――2話で、駿河太郎さんが演じたヤクザの若頭からクレームを受けて、電話で「もう一度確認させてください」と12時間も繰り返したシーンは、面白かったです。

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面白さはもちろん意識しました。原作でもコミカルに描かれていましたし、きっと太郎さんも面白さを入れてくるのはわかっていたので。現場では音声だけだったのですが、カットバックになったときにテンションがどんどん上がっていく感じは、太郎さんだからイメージできたところはありました。

――電話を切って、最後はタモツが布団の上で「シャーッ!!」と。

原作を読んで、あそこは振り切ったほうがいいなと思ったんです。

――駿河さんら裏社会の人たちは、顔見知りの役者さんでも、劇中で対峙すると怖かったりもしました?

裏社会慣れしているキャストの皆さんというか……(笑)。悪人役として安心と信頼の方々だったので、タモツとして怖さは感じました。

――3話で、半グレ集団の侘威蛾(たいがー)のパーティーで必死の訴えをするシーンでは、現場はどんな空気感でした?

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アウェイでしたね(笑)。メインキャストの方たちとは別に、パーティーに来て盛り上がる役のエキストラさんたちが、ディテールをかなり練習されていたんです。「それだと大学生の飲み会だよ」とか、半グレのパーティーの空気をずっと作っていて。そこに僕は後から入ってきて、あれよあれよと引っ張られていきました。だから、タモツの感覚のままでしたね。

――他にドラマの前半で、特に印象に残ったシーンはありますか?

一つの肝になるのは、拘置所で九条(玉山鉄二)と面会して「道具屋をやります」と宣言するところですね。自分から一歩踏み出したタモツの動機が明かされて、前半では一番大きかったと思います。

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――九条には窮地を救ってもらった恩義があるとはいえ、自ら裏社会に身を投じるのは、よほどの思いですよね。

そこに(難病で入院している九条の娘の)マユカちゃんの存在があったり、九条の背中を見て何を思ったか、というところですかね。

ⓒ草下シンヤ・本田優貴/小学館 ⓒ2024 WOWOW INC.

連続ドラマW-30「ハスリンボーイ」(WOWOWプライム)

2024年11月1日(金)スタート 毎週(金)22:00~(全8話)


久保田タモツ(間宮祥太朗)は奨学金の返済を背負い、バイトに明け暮れるさえない大学生。詐欺に遭って人生最大のピンチに見舞われるが、「道具屋」の九条(玉山鉄二)に窮地を救われた。自分のために逮捕された九条を継ぎ、非合法ツールを取り扱う道具屋として、池袋の裏社会へ足を踏み入れていく。悪人たちと命がけの駆け引きを繰り広げる先に辿り着く未来とは……?

出演 
間宮祥太朗 / 毎熊克哉 / 横田真悠 / 竹原ピストル / 駿河太郎 / 遠藤雄弥 / 武田航平 / 山口祥行 / 後藤剛範 /  一ノ瀬 颯 / 玉山鉄二

スタッフ
原作:草下シンヤ・本田優貴「ハスリンボーイ」(小学館ビッグスピリッツコミックス刊)
監督:鈴木浩介
脚本:小寺和久 / 掛須夏美
音楽:堤裕介
チーフプロデューサー:青木泰憲
プロデューサー:廣瀬眞子 / 笠置高弘 / 河相沙羅
製作:WOWOW / トライストーン・エンタテイメント

ハスリンボーイ | オリジナルドラマ | WOWOW

ⓒ草下シンヤ・本田優貴/小学館 ⓒ2024 WOWOW INC.

連続ドラマW-30「ハスリンボーイ」(WOWOWプライム)

間宮祥太朗(Shotaro Mamiya)

1993年6月11日生まれ、神奈川県出身。2008年に俳優デビュー。主な出演作はドラマ「ナンバMG5」(’22年)、「真夏のシンデレラ」(’23年)、「ACMA:GAME アクマゲーム」(’24年)、映画「殺さない彼と死なない彼女」(’19年)、「破戒」(’22年)、「ある閉ざされた雪の山荘で」、「変な家」(ともに’24年)など。「劇場版 ACMA:GAME 最後の鍵」が公開中。映画「アンダーニンジャ」が2025年1月24日より公開。

Tristone Entertainment Inc.

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