2024年11月29日 17時31分
レポート
2024年11月29日 17時31分
レポート
「2024 NCT WISH ASIA TOUR LOG in JAPAN」パシフィコ横浜公演より
NCT WISHが、メジャーデビュー後初となる単独ツアー「2024 NCT WISH ASIA TOUR LOG in JAPAN」を、11月3日より全6都市12公演で開催中。この記事では、全公演ソールドアウトとなった本ツアーより、神奈川・パシフィコ横浜での11月28日公演の様子をお届けします。
NCT WISHは、NCT 127、NCT DREAM、WayVに続く“最後のNCT”と謳われる6人組ボーイズグループ。NCT NEW TEAM(仮)としてのプレデビュー期間を経て、2024年2月21日に日韓同時デビューを果たしました。メンバーは韓国出身のシオンとジェヒ、日本出身のリク、ユウシ、リョウ、サクヤの6人。リクが活動休止中のため、現在ツアーは5人体制で行っています。
ツアーのコンセプトは“ゲームの世界”。ゲームで遊んでいるメンバーが突如ゲームの世界へ引き込まれ、パフォーマンスを通してゲームを観客とともにクリアしていくという世界観が展開されました。そのため開演前から、モニターにはゲームが始まる前のような「NOW LOADING...」という映像が流れており、客席の期待感を高めます。
ライブの幕開けを飾ったのは、デビュー曲「WISH(Japanese ver.)」。ホワイトを基調とした爽やかな衣装をまとったメンバーが現れると、NCTzen(シズニ / NCTファンの呼称)はネオングリーンに輝くペンライトを振り、大きな歓声で彼らを迎え入れます。シオンは「シズニ、会いたかったよー!」と叫び、序盤ではカラフルな映像が流れる中で、彼らはエネルギッシュなナンバーを立て続けに披露しました。シズニも息の合った掛け声をステージに送り、早くも会場に一体感が生まれます。
最初の幕間映像は、まるで恋愛アドベンチャーゲームのような画面の中に、メンバーがさまざまな扮装で登場。シオンはスーツ姿の会社員、リクは学ランを着た学生、サクヤは着ぐるみなど、かわいい変装にシズニは大興奮!それぞれに甘いセリフを言っていくのですが、まだ演技に不慣れなメンバーの雰囲気がなんともかわいらしく、シズニからは何度も「かわいい!」と黄色い声が上がっていました。
そしてゲームから飛び出してきたように、制服風の衣装にチェンジして現れたNCT WISH。「3 Minutes」ではシオンがサクヤをバックハグし、シズニから悲鳴が上がります。5曲を立て続けに届けたところで、メンバーが順にあいさつ。この日の公演は日テレプラスで生中継されていたため、5人はカメラにも「楽しんでいきましょう!」と呼びかけていました。11月18日に誕生日を迎えたばかりのサクヤは、この横浜公演が17歳になってから初めてのコンサートだと、うれしそうに話します。
続くゲームコーナーでは、シズニに告白する「イヤホンガンガンゲーム」にメンバーが挑戦。ところがトップバッターのユウシとサクヤから苦戦し、ユウシが「どうしよう、好きになっちゃったかも」というお題を伝えたいところを、サクヤは「トシオ、あったかい?」と全く聞き取れておらず、そのままアンカーのシオンへ。紆余曲折を経たにもかかわらず、シオンは「俺の彼女になって」としっかり甘い言葉を放って、シズニのハートをつかんでいました。
本ツアーでNCT WISHは、豪華なカバーステージも披露。1曲目はNCT WISHのプロデューサーを手がけるBoAが2002年に発表した「No.1(Japanese ver.)」でした。最年長のシオンが生まれた年にリリースされたこの楽曲を、メンバーは凛としたパフォーマンスで新たに生まれ変わらせます。そしてNCT Uの「Make A Wish」では、それまでのはつらつとした清涼なイメージから一変、クールなパフォーマンスで沸かせました。
プレデビュー曲「Hands Up」は、結成時からステージでの披露を重ねてきた楽曲であるだけに、体に染み付いているようなパフォーマンスで魅了。シズニも手慣れた様子で掛け声を届けて、会場がひとつになりました。「Dunk Shot」中のシュートチャレンジでは、メンバーが順にバスケットゴールへシュートを繰り出すも、全員が失敗。後半はそれぞれが天使やタコなどかわいい被り物をしてパフォーマンスし、サクヤは合間にしっかりとヒヨコの帽子をピコピコと動かしていました。
後半戦では雰囲気がガラリと変わり、モノトーンの衣装にチェンジしたメンバーが、「CHOO CHOO」「NASA」でクールかつ激しいパフォーマンスを繰り広げていきます。いずれも12月25日リリースのニューアルバム「WISHFUL」の収録曲。このツアーで初披露となったため、シズニが食い入るようにステージを見つめる姿が印象的でした。メンバーも相当エネルギーを爆発させたようで、踊り終えると「お水飲んでいいですか……!」と息を切らしていました。
前日の11月27日に全曲の配信がスタートした「WISHFUL」。ジェヒは「音源ではリクの声も聴こえるからいいですよね」とにこやかに話し、不在のリクへ思いを寄せます。そしてトークの話題はリード曲「Wishful Winter」のミュージックビデオ撮影の裏話に。デビュー前、自身も筋金入りのシズニだったことで知られるリョウは、「それにしても、バラード曲が出るのが早いと思わなかった? デビューして1年を超えた頃に、収録曲で出るかなと思ってました。バラードがタイトル曲というのもうれしかったです」とファン目線で語り、メンバーを「さすが!」と唸らせました。
最後のパートでは「Songbird(Japanese ver.)」などをパフォーマンス。NCT WISHは終始一糸乱れぬシンクロダンスで魅了し、本編の幕を下ろしました。そしてシズニが声を合わせて「Tears Are Falling (Japanese Ver.)」を歌うと、ツアーTシャツなどカジュアルな衣装にチェンジしたメンバーが登場し、優しい声でシズニへの思いを歌い上げていきます。
最後は1人ずつあいさつ。美しい歌声の持ち主であるジェヒは「いつも(ステージで)待機しながら緊張するけど、ペンライトを見たら急に気にならなくなるんです。いつも僕たちに勇気と“できる力”をくれて、本当にありがとうございます」と、ゆっくりと日本語の表現を確かめながら言葉を紡ぎ、最後はアカペラでも思いを伝えました。
キュートな表情と、バチバチな低音ラップのギャップで魅せたサクヤ。衣装チェンジで舞台裏にはけた際に飲む水について「本当においしいんです! レベチですね。世界で一番おいしい」と話して笑わせつつ、「待機していると(シズニの)声も聞こえてくるんです。『来てよかった!』とか。そういう声を聞くと、もっとおいしくなります。本当に皆さんの声がエネルギーになっています」と話して感動も呼びました。また頼もしいリーダーのシオンは「こんなにたくさんのシズニの皆さんの前で舞台ができてうれしいし、本当に楽しかったです。シズニの皆さんが僕の“自信感”です。本当に本当に感謝しています。僕たちも、シズニの“自信感”になれるアーティストになるために頑張ります!」と温かい言葉でコメントしました。
ファンへの思いが込み上げたのか、普段はシャイで一見クールなユウシが「ちょっと泣きそうになりました……」と話し始めると、客席からは大きな声で応援が。その声を聞いてユウシは、さらに涙をこらえながら「今の気持ちを言葉で伝えるのは難しいんですけど、こんなにたくさんの方々が……。ありがとうございます」と感謝を伝えました。
最後はリョウが「僕たちはもうちょっとでデビューしてから1年。すごいなあと思って。1年の終わりを、こうしてツアーで終われるのがすごくうれしいです。ツアーをするたびに絆が強くなる気がするし、絆を強くするためにもっといっぱい活動したいなと思っています。信じ合える存在になれることを願って、ずっと頑張ります」と、熱い思いを表します。そしてシオンが「NCT WISHにはシズニしかいません。シズニが幸せでいられるために、6人で頑張ります」と、力強く話しました。
そしてNCT WISHは、スタンドマイクを前に「Wishful Winter」をパフォーマンス。温かい歌声と、クリスマスを彷彿とさせるような振付で魅了します。最後の「Our Adventures」ではメンバーが客席を練り歩き、シズニとタッチをしたり、一緒にハートマークを作ったりして心を通わせました。ユウシの目にはこらえきれず涙が光り、被り物の耳で隠そうとする姿に、シズニももらい泣き。NCT WISHはフレッシュでありながらも確かな実力を見せ、約2時間にわたるステージを終えました。
取材・文:岸野恵加
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