「ふっと肩の力を抜けるような存在でありたい」純烈が主演ドラマで伝える“純烈化”

前向きになれる瞬間にはいつもファンの姿がある 

――ドラマの主人公たちのように「純烈化」したエピソードを教えてください。

酒井　毎日何らかの形で「純烈化」していますが、この前、能登で被災者の皆さんの前で歌ったときに、目の前にいた82歳のおばちゃんがバンバンしゃべりかけてきたんです。最後は「アンコール！」って言ってくるのでステージに上げたら、踊り出したうえに自分の柔軟性の自慢を始めたんですよ。それに白川や岩永も乗っかって、どんちゃん騒ぎになって、それを見て観客もワーッてなったんです。普段のコンサートなどでは、こちらも元気はもらいつつも、やっぱり皆さんを元気付ける気持ちが強いんですけど、あのとき被災者の皆さんがワーッとなったときの勢いというのは圧倒的なものがあって。それって、健康センターでのライブに似ていて、応援しに行ったつもりが、3倍や5倍になって元気を返されるんです。それがすごくうれしいんですよね。

岩永　あれは強烈でしたね。すごく印象的でした。あのあと、みんな「健康センター時代を思い出した」って口をそろえて言っていましたから。僕は見たことはあったんですけど、ステージの上で経験したのは初めてだったので、「これが純烈の真骨頂なんだな」と感じました。

後上　コンサートとかでお客様の席にお邪魔して、握手なんかしていたりすると、袋に入ったお菓子だったり、封筒に入ったおひねりだったりを頂くことがあるのですが、地方に行くと、田舎のおばあちゃんが「あんた頑張って歌ってるわね」って個包装されていない飴をくれたり、顆粒タイプの生薬の半分なくなったやつをくれたりするんです。自分だったら他人にあげないんですけど、「頑張ってるからあげたいな」と思ってくれるわけで、そのピュアさに触れると「純烈をやっててよかったな」ってすごく元気になりますね。

白川　後上さんが最近ご結婚されたんです。お相手の方が、元AKB48の総監督の横山由依さんなんですけど、AKB48っていったら日本のスーパーアイドルじゃないですか。その横山さんが後上さんと一緒になった……。いわば、横山さんが「純烈化」されてしまったということ。それが一番悔しいです！

酒井　そうやなぁ。なんで結婚したんやろう（笑）。

後上　悔しいみたいですね（笑）。家ではそんなふうには感じませんけど、「純烈化」していたら全力で止めたいと思います！
 

――最後に、皆さんの“推し”を教えてください！

酒井　僕は競馬ですね。今、自分の競走馬が１歳なんですけど、北海道で育成中で。今年デビューするので、めっちゃ楽しみなんですよ！

岩永　僕は8歳の娘ですね。バレエとダンスをやっていて、どうも勉強は好きじゃないみたいなんですけど、好きなダンスはものすごく集中していて、飛び級して上のクラスに入ってるんです。この間の日本武道館公演も見に来てくれたんですけど、僕らよりもバックダンサーの皆さんを集中して見ていたみたいで……（苦笑）。それくらいのめり込んでいる彼女の将来が楽しみだなって思っています。

後上　（読売）ジャイアンツです。昔からずっと好きで見ていて、中学生のときに阿部慎之助監督がルーキーとして入ってきて、それがキャプテンになって、監督になって……と何十年も見続けながら、世代交代を大河ドラマのように見て楽しんでいます。2024年はポストシーズンでちょっと悔しい思いをしたので、来シーズンは日本一を目指して応援していきたいと思っています。

白川　僕はうちのネコちゃんかな。仕事で疲れているときにすごく癒やしをくれる存在で、ずっとかわいがっているので、ネコちゃんにはずっと長生きしていただきたいなという思いも込めて推していきたいです。

取材・文：原田健
撮影：大川晋児