高杉真宙、念願の弁護士役は愛されキャラ！改めて気付く“知ること”の大切さ

将棋×リーガルドラマ「法廷のドラゴン」で、依頼人ファーストの優しすぎる弁護士・歩田虎太郎を演じる高杉真宙さん。そんな虎太郎がバディを組むのが、上白石萌音さん演じる空気を読まない将棋の天才、天堂竜美です。正反対な二人が、事件を将棋の定跡になぞらえて解決に導くという完全オリジナル脚本の今作について、高杉さんにお話を聞きました。

慌てふためきながら頑張りました（笑）

――高杉さんは今作で初めて弁護士を演じていますが、いかがでしたか？

実は、ずっと弁護士を演じてみたいと公言していたんですが、思った以上に大変でした。法廷のシーンでは、なじみのない専門用語だらけの長いセリフをずっとしゃべらないといけないので、頭を抱えることもあって。それに、事件が発生するたびに、新しい人の名前がたくさん出てくるんです。他のドラマに比べて、セリフを覚える量が多かったので、かなり苦労しましたね。

――でも一つ、夢がかなったんですね。

叶いました！ とはいえ、弁護士というと、もっとスタイリッシュで固いキャラクターを想像していたんです。でも、虎太郎はどちらかというとあわてふためくキャラクターで……（笑）。

――虎太郎は愛されキャラですよね。

そうですね。なので、そのぶん楽しんで演じさせてもらいましたし、監督からは「ここはもっと早くまくし立ててほしい」など、いろんなアドバイスをいただきながら演じていたので、僕自身も慌てふためきながら頑張りました（笑）。まだビシッとした弁護士の役は諦めていないので、いつか理想の弁護士も演じてみたいですね。

――胸元には弁護士バッヂが光っていますが、つけてみていかがでしたか？

これは偽物なのですが、それでもちょっと誇らしい気持ちになりますね。この現場に入る前に、少しでも役立てばと思い、弁護士について勉強はしていたんですが、さすがに弁護士資格は取れませんでした（笑）。でも少し勉強するだけでも、ニュースで訴訟問題や事件があると、より詳しく理解できることが増えたので、改めて知ることの大切さに気付きました。

――主人公の竜美は、プロの棋士を諦めて、弁護士の世界に飛び込んでいますが、同じような経験はありましたか？

僕は学生の頃からこの仕事をしていたので、学校生活を普通に楽しむことを諦めていたんです。でも、当時のマネージャーさんが「行事は大事にしたほうがいい」と言ってくれる方で、修学旅行や体育祭、文化祭などのイベントは積極的に行けるようにスケジュールを組んでくださって。今もその経験が役作りにいい影響を与えてくれるので、すごく感謝しています。

自信がある人と話していると自分も頑張ろうと思える

――竜美を演じる上白石萌音さんは、共演前と共演後、どう印象が変わりましたか？

共演する前は、もっとおとなしい方なのかなと勝手に思っていたんです。でも、実際にお会いしてみると、ものすごく面白い方で、ギャグセンスも高いんですよ。ボケもツッコミも秀逸なんです！ 僕は小ボケが多いので、大変だったと思います（笑）。

――あはは。おふたりはバディを演じましたが、演じる前に話し合うようなことはありましたか？

それはなかったですね。どちらも好きなように演じていたように思います。虎太郎と竜美はチグハグなところが魅力ですし、虎太郎が竜美に振り回されている構図はすごくほほ笑ましくて、このバランスがうまくやれている秘訣なんだろうなと思いながら演じていました。

――竜美は好き嫌いがはっきりしている女性ですが、高杉さん自身は竜美のキャラクターのどんなところに魅力を感じましたか？

負けず嫌いなところは素晴らしいなと思いましたね。それに、自信があったり、勝ちにこだわる人って、一緒に話していると自分も頑張ろうと思えるんです。それに、自分に対して厳しいということは、自分を認められる人でもあると思うので、すごくいいなと思いました。

――高杉さんも負けず嫌いですか？

負けず嫌いです（笑）！ もしかしたら面倒だなと思われてしまうかもしれないですが、ちょっと頑固なので正しいと思ったことは、そうそう曲げたくはないんですよね。とはいえ、相手に強制するわけでもなく、譲ることができるので、そこは大人な部分なのではと思っています。