「今の吉野北人がそのまま出ていると思う」写真のみで構成された写真集「Orange」へのこだわり

LDH JAPANと幻冬舎とタッグを組み、12カ月連続でTHE RAMPAGEメンバーをフィーチャーした書籍を刊行する企画「GL-16〜THE RAMPAGE BOOKS〜」。その第7弾として、ボーカル・吉野北人さんの2nd写真集「Orange」が発売されました。イタリアで撮影された写真の数々はとてもアーティスティックで、圧倒的美、美、美の連続！ 200ページを超える大ボリュームの1冊です。

タイトル決めやカメラマンの選定も含め、吉野さん自身がやりたいことを詰め込んだ「Orange」。そのこだわりや撮影の裏話など、たっぷり語っていただきました。

あえて文字を入れず、写真だけで勝負をした本作のこだわり

——実物を拝見して分厚さに驚きました。しかもインタビュー等のテキストはほぼなく、写真だけで勝負しているのがすごいなと。

撮れ高がすごかったんですよね。イタリアに行く前に衣装を決めたんですけど、その時点では7、8パターンだったんです。でも、持っていった予備も全部着て、結局その倍以上のパターンで撮影しました（笑）。気候の変化が激しかったので、「今晴れてるから撮っちゃいましょう」みたいなことも結構あって、さらにたくさん撮れて。伝えたい言葉は前回の写真集（「As i」）でも残せたし、今回この写真の量に加えてさらに文字を入れるととんでもないページ数になってしまうなと思って（笑）。それで、最後に手書きのメッセージだけ入れる形にしました。

——本当にいろんな衣装、いろんな場所でのショットが収められていて、見ていて飽きませんね。

見応えがかなりあると思います。イタリアのよさが出つつ、自分のいろんな表情も引き出していただいて、めちゃくちゃいい写真集になりました。

——カメラマンはどういう経緯で尾身沙紀さんに決まったのですか？

最初にInstagramで写真を拝見したんですけど、それが質感といい、雰囲気といい、ドタイプだったんです。この世界に自分が入って一枚の写真になったら……と想像するとすごくいいなと思って。それで、編集部の方に自分から提案しました。

——映画「ベニスに死す」を彷彿とさせるようなセーラーカラーの衣装もあり、イタリアならではのショットも見どころですね。

せっかくイタリアで撮るなら、名作といわれる作品のオマージュだったりとか、イタリアっぽさを出したいねという話をして。それこそ、このコスプレみたいな写真（貴族のような衣装）なんかは、もうここでしか着られないですよね（笑）。雰囲気がある街並みだからこそ成立するという。イタリアの文化だったり、そのよさを活かしながらの撮影になりました。

——これだけの量があって、選ぶのは難しいと思いますが、お気に入りの一枚というと？

表紙にもなっているこの写真ですね。僕は、撮影が始まる前から絶対朝日か夕日どちらかの“オレンジ”の光で撮りたいなと思っていて。イタリアの街並みも含めてすごくいい一枚になったなと思います。これを撮る直前まで雨が降っていて、あきらめたときに急に夕日が出てきて、急いで撮ることになって。本当は“もうこの日の撮影は終わらせてご飯に行きましょう”という流れだったんですけど、もしかしたら晴れるかもしれないから、一応衣装を着て行っていたんです。そうしたらパーッと晴れはじめて、奇跡的に撮影ができました。これを撮れた時点で、もうこの写真集は大丈夫だなと思いました（笑）。

――結構珍しいことだと思うんですけど、もう撮影の前に「Orange」というタイトルを決められていたんですね。

そうです。1st写真集の「As i」もそうでしたが、タイトルから決めたほうがイメージを固めやすくて。 “Orange”って決めたら、そこからオレンジ色のものが目に入るようになったり、細かいところまで目線が行き届いたりするので、やっぱりタイトルを先に決めるのって大事だと思いました。今回、2冊目（の写真集）ということで難しい部分もあると思っていたんですけど、タイミングよくパッとワードが出てきたので、「『Orange』はどうですか？」と編集の方に相談させていただきました。