2025年02月04日 17時00分
インタビュー
2025年02月04日 17時00分
インタビュー
”言葉”が持つ力について語ってくれた中条あやみさん
——スタイリングはどんなリクエストを出されたんですか?
自然の中で撮影するので、ちょっと遊び心のある衣装も取り入れたいなと思っていました。あと、自分の私物を入れたくて。乗馬のカットで着ているシャツは10年くらい持っている物なんです。他にも、スニーカーや帽子など、自分の大切にしてきた長年の相棒みたいな物を衣装に取り入れたくて、そういうことも話し合いながら決めていきました。
オーダーメイドの白ドレスはこれまでのすごく大事な場面で着たものなので、このフォトエッセイにも入れたいと思いました。イタリアの職人さんがレースを一個一個、手で繋ぎ合わせて作っていて、そういう手仕事みたいな物もすごくいいなと思って。
——長く大事にされている物や手仕事で作られた物、それも今の中条さんのこだわりですね。
好きなんですよね。日本の食器も、焼き物や漆塗りなど職人さんが手で作った思いが込められていて。「一点物」って聞くとすごく特別な感情が生まれるし、出会いでもある。一つ一つのものに、意味を残していきたいと思う年齢になってきたのかもしれないですね(笑)。昔は興味がなかったけど、年齢を重ねるたびに、“死ぬまで持っていたい”と思うような、一生ものに興味を持つようになってきました。
——撮影で印象に残っていることはありますか?
ずっと奇跡みたいなことが起きていたんです! カルデラでの撮影は、私が池のほうへ走って行ったら同じタイミングでそこに放牧されている馬が走ってきたんですよ。馬使いみたいでしたね(笑)。
あと、池のほとりに着くと一瞬だけ晴れて池に青空が映ったり、滝でのカットもずっと曇っていたのに、私たちが着いた瞬間に晴れてきて、滝のミストで光のカーテンが作られたり! 滝も水もすごくきれいで、ルンルンしてる背中が写っています(笑)。梅雨時期で雨の多い季節だったんですけど、大雨に降られることもなく、撮影になると毎回、天気が味方してくれました。
——お気に入りのカットを聞こうと思っていたのですが、そんなすてきな撮影となると選ぶのが難しいですかね(笑)?
そうなんですよ! 本当に難しいんですけど、……やっぱりこの本の最初に入っている滝での写真が一番好きですね。本当にこれは奇跡だったと思うんです。表情が見えそうで見えないけど、絶対に喜んでいるのが伝わってくるくらい感動していました。このときに着ているスパンコールのトップスも私服なんですよ。「滝でこれを着たら反射してきれいだろうな」と思って。中華街で買ったもので「いつ着るんだろう……」と思っていたんですけど、ここで力を発揮できてよかったです(笑)。
——エッセイの合間にはノートのようなページもありますが、これはどんな意図で入れたのでしょうか?
その質問していただけると思ってなかったです(笑)!
——いくつかあったので気になっていて!
この本は性別や年齢にかかわらず、いろんな方に手に取ってもらいたいと思っているんです。だからこそ、読む時期によって感じ方や言葉の受け取り方が違うだろうなと思って。私自身もこれまでに経験したことがあるからわかるんですよね。だから、読んだときに思ったことを書き込んでもらえたらいいなって考えたんです。“書き込むフォトエッセイ”ってなかなかないですよね(笑)。自分が思ったことや感じたことを書いてもらって、一緒に作り上げていく本にしたいので、皆さんぜひ書き込んでください!
——中条さんのメモも一緒に書かれていますよね?
あの戒め的な付箋(笑)。あれは私がメモに書き出した言葉をピックアップしていただいています。
——中条さんと一緒にメモしてるみたいな楽しさがありますね。
そうですね(笑)!
——本の中では10年後の自分へのお手紙もありますが、どんなことを考えながら書かれましたか?
10年後の自分って想像つかなくて。「人生辛いな~」「きついな~」と思ってるかもしれないけど、先の事はわからないからこそ面白いと思うし、10年後の自分に“こうあってほしい”と思うのも、ちょっと厚かましい感じがしたんです。そのときにしか感じられない事もあるので。だから、とにかく私が尊敬するひいおばあちゃんからもらった言葉を贈りました。上品だけど、内に秘めた情熱を持っているひいおばあちゃんのように、すてきな年の重ね方をしてパワフルに生きていたいなと思って。自分に向けた言葉ですけど、読んでいる方もきっとこれを見てハッとなることもあるんじゃないかなと思いながら書きました。
——そんな優しさや勇気をもらうような言葉が詰まった一冊でした。でも逆に、世間では言葉によって苦しくなってしまう人もいます。そんな方に対して、中条さんはどんな言葉をかけてあげたいですか?
SNSもそうですけど、世の中にはいい言葉だけじゃなくて悪い言葉もあって、私もそれに傷つくことはあります。反対に、知らず知らずのうちに自分が誰かを傷つけていることもあるかもしれない……。でも、やっぱり私は言葉によって元気をもらってきたなと思うんです。自分を大事にして、自分を見つめ直すことで人にも優しくしたり、いい言葉をかけることができると思うから、まずは自分自身のことを大事にしてほしいです。自分が“自分の一番の味方”になってあげてほしい。すごくシンプルな言葉で表すと「セルフラブ」ですね。自分を愛して大切にしてほしいなって思います。
——とても心に響きました。では最後に、中条さんが最近“推し”ているものを教えてください!
ひとり映画館かな! 映画はよく見に行くんですけど、ひとりで見る映画が結構好きで。見終わった後に誰かと作品について語るのもいいんですけど、ひとりでぼーっと「この映画いいな~」と思ったり、「ははっ!」って笑ったりできるんですよ(笑)。
——確かに、泣くのも我慢しなくていいですね(笑)。
そうなんです! 気になっちゃうじゃないですか? ポップコーンも好きなだけ食べていいし(笑)。皆さんも時間があったら、ぜひひとり映画館してみてください!
取材・文:久野麻衣(t-press)
撮影:遥南碧
スタイリスト:藤井希恵(THYMON)
ヘアメイク:横山雷志郎(Yolken)
1997年2月4日生まれ。大阪府出身。2011年に雑誌「Seventeen」専属モデルとして活動を始め、翌年にドラマ「黒の女教師」で女優デビュー。ドキュメンタリー番組「アナザースカイ」で2期にわたってMCを務めるなど、映画・ドラマ・雑誌・CMと幅広く活躍。主な出演作はドラマ「白衣の戦士!」(’19年)、「君と世界が終わる日に」、「TOKYO MER~走る緊急救命室~」(共に’21年)、映画「あまろっく」(’24年)など。4月25日には出演映画「#真相をお話しします」が公開予定。
2025年2月4日(火)発売
幻冬舎刊
「表現することは、自分を知ってもらうこと。人を知ることは、自分を知ること」——ファッションモデルとして数々の雑誌のカバーを飾り、女優としてもテレビドラマや映画で活躍する中条あやみが、自身で選んだ撮影場所、九州・阿蘇の壮大な自然の中で撮り下ろした写真とともに、素の表情、素の心でつづった言葉を散りばめる初のフォトエッセイ。明日=未来への一歩を、元気に楽しく踏み出せるように――。読者にもハッピーな気持ちをもたらし、いつも傍らに置いておきたくなるようなパワーチャージが叶う一冊。
10
この記事はいかがでしたか?
1記事10回までリアクションできます
2025/03/14
LE SSERAFIMの“HOT”なショーケースをレポート! 3周年に向けた思いと愛
2025/03/14
【推し楽】井上祐貴のチェキが当たる♩Xフォロー&リポストキャンペーン(2025/3/14 10:00-2025/3/28 23:59)
2025/03/14
【推し楽】小笠原海のチェキが当たる♩Xフォロー&リポストキャンペーン(2025/3/14 10:00-2025/3/28 23:59)
2025/03/14
【推し楽】鈴木仁のチェキが当たる♩Xフォロー&リポストキャンペーン(2025/3/14 10:00-2025/3/28 23:59)
2025/03/14
作間龍斗&山下美月の“山田愛”が止まらない!? 「山田くんはかっこよくなきゃ」
RECOMMENDED TAGS
REAL TIME RANKING
CHEER RANKING