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Travis Japan川島如恵留が“アイドル”というフィルターを通して見た“人間らしさ”とは?

2024年11月28日 18時00分

インタビュー

1問1問、言葉を選び、丁寧に答えてくれた川島如恵留さん

1問1問、言葉を選び、丁寧に答えてくれた川島如恵留さん

Travis Japanの川島如恵留さんが、自身の30歳の誕生日である11月22日に初のエッセイ「アイドルのフィルター」(幻冬舎)を発売しました。全編書き下ろしの初の著書には、46本の日常についてのエッセイやL.A.留学のコラムが独創的な感性でつづられています。

インタビュー中は、自身が話すときだけではなく、話を聞くときも相手の目をしっかりと見て耳を傾けるなど、じつに川島さんらしく誠実な印象を受けました。本を書き上げた喜びやこれからのこと、推し楽だけに明かしてくれたエピソードまで、たっぷりとお届けします。

自ら売り込みに行って30歳という節目に夢がかなった

──初のエッセイを発売されたわけですが、今の率直なお気持ちを聞かせてください。

30歳の誕生日という人生の節目に、本を出版できる夢がかなってうれしいですし、ラッキーだと思っています。始まりは、本を出したいという思いのもと、幻冬舎さんに自ら売り込みに行ったことでした。多くの方々に助けられて発売に至りましたが、一生懸命に努力したという自負があるので、たくさんの人に手に取ってもらえたらと思っています。

──お誕生日と発売が同日なんて、ファンにとってもうれしい限りですね。

ずっと支えてくれているファンの方に、僕本人から誕生日プレゼントを渡すような形になりました。学校やお仕事や家事などきっと忙しいと思うけれど、本だったら時間にとらわれずに楽しんでもらえるはず。もし読み終わったときに「もう1冊買っちゃおう!」と思ってもらえるような作品になっていたら、本当にうれしいですね。

──メンバーの皆さんは読まれたのでしょうか?

おそらく読んでいないと思いますし、渡しても読んでくれるかどうか怪しいです(笑)。このエッセイにはメンバーさえも知らない「川島如恵留」がたっぷりと詰まっています。ちょっと恥ずかしいのと、読んだら僕に対する見方が大きく変わってしまうかもしれないという怖さもあって、読まれないくらいでちょうどいいような気がしています。

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川島如恵留にとって“書く”ということ

──実に濃厚な内容を、約12万字も書かれたわけですが、ご執筆される中で壁にぶつかった瞬間もあったのでしょうか。

一度もなかったですね。僕はもともとアウトプットするのが大好きなので、自分の中からよどみなく言葉が生まれてくるんです。出しても出してもカラカラになることがない。

エッセイは短編小説のような感覚で、「あなたはどう思う? 僕は今こう思っているんだよ」

という思いをストーリー仕立てにして書き進めました。そうして最初に1本書いてみたときに、これなら僕は無限に書き続けられるなと思って、エッセイ本に挑戦したんです。

──なるほど。実は拝読していて、まるで川島さんが隣でお話してくれているような印象を受けたんですが、そういう思いを持って書き進めていたんですね。

まず書きたいことをいったんバーッと書き出して、それから削っていくという作業をしました。つまりパーツごとに作って合体させるのではなく、1本の大きな丸太から熊を彫り出していくイメージで文章を書くんです。そして最終的には、必ず自分で音読をしてみる。書籍を読み上げてくれるようなメディアで聴いて楽しむときにも、「川島如恵留」として違和感のないようにしておきたかったから。だからもし読んだときに隣で話しているように感じてもらえたなら、僕としては正解だし、うれしいです。

──L.A.留学に行かれたときのエピソードもたくさん書かれていましたね。

びっしりと書きました。これはぜひTravis Japanのファンの方にも読んでいただきたいです。事務所のお世話にもなりましたが、現地でのレッスンや生活面で自分たちの自主性や行動力を求められた7カ月間でした。それを通して、周りに支えてもらえていなかったら僕たちは今この場にいないんだということをあらためて感じました。そのとき僕は27歳で、一番下のメンバーは23歳で、もしかしたら気づくには遅い年代だったかもしれないけど、スタッフさんのありがたみや愛というものを再確認できたのは一番大きな成長だったんじゃないかと思います。

──次に本を出すときに、書いてみたいものってありますか?

それこそ10年ほど前から思っていたことですが、舞台脚本を書いてみたいです。脚本の書式って、僕たちは見慣れているけれど、多分一般的には読書家でもなじみのない方のほうが多いと思うんですよね。だからこそ舞台脚本を出版して、多くの方に知ってもらいたい。そして「これを舞台化したら面白いよね」というワクワク感と、そこから舞台化につなげていく過程を共有していきたいと考えているんです。もし実現した暁には、脚本だけでなく演出にも携われたらと思っています。

川島如恵留(Noel Kawashima)

1994年11月22日生まれ。東京都出身。青山学院大学総合文化政策学部卒業。小学生で芸能活動を始め、子役として活躍。2012年にTravis Japanの結成メンバーとなり、2022年に「JUST DANCE!」で全世界配信デビューを果たした。2024年4月、個人のYouTubeチャンネル「のえるの隙間時間」を開設。英語が堪能なほか、宅地建物取引士、秘書検定、旅行業務取扱管理者の資格を取得するなど、アイドルという枠にとどまらず、活躍の場を広げている。

Travis Japan プロフィール|STARTO ENTERTAINMENT

「アイドルのフィルター」川島如恵留(Travis Japan)

2024年11月22日発売

幻冬舎刊

 

ハイレベルなダンスパフォーマンスと歌声で世界を魅了するTravis Japan川島如恵留が挑んだ初のエッセイ。30歳という節目の誕生日に発売され、日常のふとした出来事から新たな発見まで、“アイドル”というフィルターを通した思いがユニークな言葉でつづられている。またTravis Japanの転機となったL.A.留学中のエピソードをコラムとして収録。約12万字全編書き下ろし、撮り下ろしフォトも満載の一冊。

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