2025年02月27日 17時00分
インタビュー
2025年02月27日 17時00分
インタビュー
――駿が舞香を抱き締めて、あごをクイッと上げるシーンもありますが、見せ方も意識していますか?
そうですね。自分の所作はもちろん、相手もきれいに見せないといけなくて。そこは丁寧に、震えながら頑張っていました(笑)。監督に「ここはこうして欲しい」と言われて、「1回試していいですか?」とやってみたり。
――難しい演出が入るんですか?
たぶん原作通りのシーンにしたい、というのがあって。それが不自然でなく、動作と連動するように努めました。
――舞香を優しく励ましたり、甘いささやきをしたり、溺愛ぶりもポイントですよね。
会社にいるときと舞香と2人でいるときは、口調も雰囲気も違ってきます。
――鈴木さん的に「こんなことをするんだ」と思うようなことも?
私生活であごクイとかしませんからね(笑)。あと、真横から抱き締めるシーンがあって。僕も今まで、前からとかバックハグはありましけど、原作でも舞香が座っている真横からだったんです。それは初めてで、手が回らないし、手首の角度がわからない(笑)。でも、原作ではその角度から抱き締めていたんです。たぶん舞香から駿の顔が見えないのが大切なところで、監督と「手首はどうしたらいいですか?」「こっちのほうがいいと思うよ」と、やりながら話し合っていました。
――ロマンチックな感じではなくて(笑)。
紺野さんが笑っていました(笑)。「その手首の角度はすごいね」って。シーンとしてはきれいになりましたけど、段取りではロマンチックではなかったです。横からって意外と難しくて。
――演じるうえで、恋愛ものならではの醍醐味はありますか?
1対1の芝居が多くて、2人の空間を作り上げて、どれだけ息が合うか。他のジャンルだと、4~5人でまた違う掛け合いで会話が弾みますけど、2人の空気感は独特かなと思います。
――そういう空気感を作るために心掛けることも?
今までの作品でもやりにくかったことはなくて、紺野さんに関しては「Seventeen」モデルだった頃に出会っていたんです。「久しぶり」から会話を始められて、違和感なく入れました。
――駿が舞香に惹かれていくのは、鈴木さん目線でも納得できました?
わかります。あんなに真っすぐでまっとうに生きている舞香の強さや、変わらない心遣いはすてきだなと思います。
――前半の撮影で、特に印象に残っていることはありますか?
海沿いを2人で散歩しているシーンは風が強くて、舞香の長い髪が大変そうでした。靴もパンプスだったから「砂浜を歩くものではないよね」と、遠目から撮られながら2人で笑っていました(笑)。
――駿が舞香に理想のデートの食事を聞くシーンもありますが、鈴木さんだったら何がいいですか?
僕も舞香と一緒で、家でゆったり食べたいです。
――鈴木さんも駿のように料理はするんですよね?
多少です。あんなにカッコ良くできませんけど、どちらかと言うと2人で作りたいかなと。一緒に作って、一緒に食べるのが理想です。パスタでもいいですし、自分がメインを作っている間に相手が食材を切ったり、他のものを作ったり。一緒に作業をするのが楽しそう。だから、広いキッチンを準備しておこうと思います(笑)。
――夜景の見えるおしゃれなレストランで食事したりは?
僕はそんなカッコつけられないです(笑)。みんな事前準備したり、すごいなと思います。そんなことをしているとバレないようにするわけですよね。半分はバレている気もしますけど(笑)。そういう演出みたいなことをするのが、僕は得意じゃないんです。自然体で日常を楽しみたいタイプかもしれません。
――最後に恒例で、鈴木さんの推しているものをうかがいたいのですが、前回は格闘技のこと語っていただきました。エンタメ関係では何かありますか?
あまりアニメーション映画は見ないんですけど、去年久しぶりに「ロボット・ドリームズ」を見て、すごく涙しました。2回見に行って、2回目は序盤から危なかったです。大好きな作品になりました。
――何がそこまで刺さったんでしょう?
セリフのない映画ですけど、遠くにいても繋がっているドッグとロボットの関係性が、全編を通して好きでした。
――映画を見て涙することは珍しいんですか?
いえ、よくあります。日常生活ではあまり泣きませんけど、作品やスポーツを見て涙することは多くて。毎年の箱根駅伝はスタートの時点で泣きそうです(笑)。ここまで頑張ってきたんだなとか、体調不良で走れない選手がいて全員で作り上げるレースなんだと思うと、始まった瞬間からハーッとなります。映像がまた、感動のストーリーみたいに流れるから、まんまとやられています(笑)。
――鈴木さんも作品を通して、そういう感動を届けてくれています。
どんどん作品に出て、たくさんのことを感じていただきたいです。感動だけでなく、いろいろな感情を引き出せるようになれたらと思っています。
取材・文:斉藤貴志
撮影:You Ishii
2月27日(木)スタート
MBS 毎週(木)24:59~ほか
ホテルを運営する会社で働く服部舞香(紺野彩夏)は、社内の結婚間近の交際相手に二股をかけられてしまう。廊下でひとり泣いていたところを目撃されたのは、社長の佐鳥駿(鈴木仁)。大企業の御曹司で誰もが振り返るほど容姿端麗な彼から「嘘の恋人になって復讐しよう」と持ち掛けられる。駿も婚約相手から逃れるために協力が欲しいらしく、舞香は偽装恋人を演じることに。やさしい励ましや甘いささやきは全部演技のはずなのに、勘違いしそうになる。しかし、駿にはまだ秘密があるようで……。
1999年7月22日、東京都出身。
2014年に「アミューズオーディションフェス」でファイナリスト。2016年に「第31回メンズノンノモデルオーディション」で準グランプリから、「MEN’S NON-NO」専属モデルに。2017年にドラマ「リバース」で俳優デビュー。主な出演作はドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」、「モトカレ←リトライ」、「さらば、佳き日」、「素晴らしき哉、先生!」、映画「ジオラマボーイ・パノラマガール」、「からかい上手の高木さん」など。
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