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唯一無二の美声と流麗な演技! 声優・神谷浩史の代表作を振り返り

2025年01月28日 17時00分

特集

唯一無二の美声で、声優界をけん引し続けている神谷浩史さん

唯一無二の美声で、声優界をけん引し続けている神谷浩史さん

その月に誕生日を迎えた声優さんをクローズアップするこの企画。1月は本日28日に誕生日を迎えた神谷浩史さんをご紹介します。30年にわたる声優としてのキャリアと実力に加え、唯一無二の特徴的な美声で知られる神谷さん。これまでの出演作とともに、そんな神谷さんの魅力に迫ります。

「ハチミツとクローバー」で大注目! 声優人生の転機となった出来事とは?

1994年に「ツヨシしっかりしなさい」でアニメ声優としてデビューを果たした神谷さん。実はアニメ作品のみならずナレーターとしてのお仕事も多かったとのこと。神谷さん特有のハキハキとした心地よい語り口は、若手時代から培ってきたナレーター経験によるものも大きいはずです。

デビュー後はナレーター業を充実させつつ、アニメ作品でメインキャラクターを務めることも増えていき、2002年にはアニメ「デジモンフロンティア」で主人公ら5人の少年少女のうちの一人・源輝二を演じます。少年たち自身がモンスターへと変身(進化)して敵と戦っていく物語で、神谷さん演じる輝二も「ヴォルフモン」や「ガルムモン」をはじめとした4種ものデジモンへと進化します。全て変身者の輝二の声で演じられてはいるものの、同作品内でいくつものキャラクターを演じきった神谷さん。アニメ声優としての確かな実力をアニメ業界に示したことは間違いありません。

その後もキャリアを積み上げていく神谷さんは、デビューから約11年後の2005年に主演を務めたアニメ「ハチミツとクローバー」(以下:ハチクロ)で大きな話題を集めました。神谷さん演じる主人公・竹本祐太ら5人の美大生を中心に巻き起こる青春群像劇で、アニメのみならず実写映画化やドラマ化もされるなど大ヒットを記録。竹本は、恋や将来に悩む未熟な若者として描かれ、その純粋さが神谷さんの自然な演技によって最大限に表現されています。なかでも最終話のラストは作中屈指の名シーン。ヒロイン・はぐみとの恋に思案しながらも、最後に自分の中で一つの答えを出した竹本。「今ならわかる。意味はある。あったんだよここに」という泣きながらのセリフに、見ているこちらまで涙してしまいます。

またこの作品を収録している時期、神谷さんは交通事故に遭い1カ月近くもの間、意識不明の状態に。幸い声優仲間の励ましもあって約半年後に復帰を果たしますが、「ハチクロ」をはじめ出演を予定していた作品には、一時的に代役が立てられました。それから神谷さんは「自分の代わりはいる」(2019年放送、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」より)と危機感を抱くようになり、声優という仕事に一層のプロ意識を持つようになったと後に語っています。そういった意味でも「ハチクロ」に出演していた2005~2006年という時期は、神谷さんにとっての大きな転機であったといえます。

復帰後の大ブレイク! 新房昭之監督作品で続けざまの抜てき

2007年には、アニメ「さよなら絶望先生」で主人公・絶望先生こと糸色望役に抜てきされた神谷さん。本作は、ブラックユーモアをふんだんに盛り込んだ独特な雰囲気の学園コメディー。神谷さん演じる絶望先生は、全てを後ろ向きに考える超ネガティブ教師で「絶望した! 〇〇に絶望した!」が口癖の偏屈なキャラクターです。鬱屈(うっくつ)したセリフを次々と放つ絶望先生ですが、それら全部が神谷さんのハキハキとした美声によって流ちょうに叫ばれるので、そのギャップも相まって視聴者の笑いを誘います。原作マンガから高い人気を誇るキャラクターですが、神谷さんが演じたことで、その魅力が爆増していることは間違いないでしょう。

「さよなら絶望先生」はその人気ぶりから続編の制作が決定。第3期が2009年夏クールに放送されますが、神谷さんは同クールに開始された「化物語」でも主役に抜てきされています。その作品を手がけるのは「絶望先生」の新房昭之監督。つまり、当時の神谷さんは、同時期に同監督の作品でともに主役を演じるという、異例の快挙を成し遂げているのです!

「化物語」から始まる「物語シリーズ」で神谷さんが演じるのは、ひょんなことから吸血鬼もどきの人間となってしまった主人公・阿良々木暦。そんな暦が“怪異”(人々のうわさ話や信仰から生まれた妖怪のようなもの)に取りつかれた少女たちと出会い、共に戦い、成長していく物語ですが、皮肉の効いたセリフの数々やキャラクター同士の冗舌な掛け合いも、本作を人気たらしめる特徴の一つです。暦もまた、ニヒルな性格とやや理屈っぽい口調がポイントのキャラクターで、「無理だったかもしれない。無茶だったかもしれない。でも無駄じゃなかった」など、思わず口に出したくなるようなウィットに富んだ名言の数々を残しています。中には、まるで早口言葉のように難解な長ゼリフも多いのですが、神谷さんはそれすらも滑らかにしゃべりあげてしまいます。「絶望先生」にも言えますが、こうした流ちょうなしゃべりの演技は、ナレーターとしても活躍する神谷さんの技術の集大成であるといえるでしょう。

実は以前から新房監督の作品にたびたび出演している神谷さん。アニメ「月詠 -MOON PHASE-」 (’04年)の森丘耕平役や、「ぱにぽにだっしゅ!」(’05年)の犬神つるぎ役およびネコ神様役、「ひだまりスケッチ」(’07年)のチョコ山役、「荒川アンダー ザ ブリッジ」(’10年)のリクルートこと市ノ宮行役など、さまざまなキャラクターで起用されており、新房監督から厚い信頼を得ていることがうかがえます。

神谷浩史(Hiroshi Kamiya)

1月28日生まれ。千葉県出身。1994年にデビューを果たし、「夏目友人帳」夏目貴志役、「ONE PIECE」トラファルガー・ロー役、「進撃の巨人」リヴァイ役など、数々の人気作品で主要キャラクターを務め、その功績から声優アワードでは最多得票賞を5年連続で受賞し殿堂入りを果たす。ラジオ番組のパーソナリティーとしても活躍するほか、2009年8月にはミニアルバム「ハレノヒ」でアーティストデビュー。2024年7月にはミニアルバム「HARETTER」をリリース、8月・9月には「神谷浩史 LIVE 15th Anniversary Live Tour」を実施するなど精力的に活動を行っている。

神谷 浩史 | 株式会社青二プロダクション
神谷浩史(Hiroshi Kamiya)

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