FANTASTICS木村慧人　熱意を注いで臨む「レッドブルー」で見せる役へのこだわり

「BTTM」はお客さんと一緒に成長を実感

——木村さんご自身の近況についてもお聞かせください。先日、FANTASTICSのメンバー6人で主演を務められた「BACK TO THE MEMORIES」（以下、BTTM）が千秋楽を迎えられました。拝見したのですが、とても楽しい舞台で。

ありがとうございます。

——もうこの「BTTM」も4回目となりましたが、いかがでしたか？

1回目の頃は、東京と大阪2都市での公演で、コロナ禍のためにお客さんもキャパの半分ぐらいしか入れられない状態から始まりましたが、今回は全国6都市で公演して、さらに追加公演として東京ガーデンシアターで4公演できて。自分たちとしてもうれしいことでしたし、お客さんと一緒に成長できているなっていうのを改めて実感した公演になりました。

——コント的なところでは、木村さんはよく“慧子ちゃん”として女装する側にいらっしゃるイメージですが、今回は別のメンバーがギャル役で、木村さんが不良役でしたね。もしかして、この作品のために体を作っていらっしゃったからですか？

いや、単純にそっちの役をいただけなかっただけです（笑）。今回は、太眞呉（たまご）ジョニーという不良で頑張りました。
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——アドリブが満載で大変な舞台ですよね。

そうですね（笑）。大喜利で答えるところとかは当然、毎公演変えていますし。本当に同じ公演がなかったです。ギャルと不良の告白シーンでは、舞台演出の方から「今日はこの人に行こう」っていう指示があるんですが、それを（八木）勇征くんが乱すんですよ。僕が勇征くんに告白するはずだったのに、勇征くんが（瀬口）黎弥くんに行っちゃうから僕が（中島）颯太に行ったり。流れが変わった途端に対応するっていうのをみんなが舞台上で瞬時にやるので、対応力がかなり身についたと思います。

——年々、稽古時間は短くなっていっているとか。

そうなんですよ。今回は、昼に始まって夕方には終わっていました（笑）。なので、僕は、その稽古の後「レッドブルー」に向けてジム通いしていましたね。

——本当に多忙な日々だったのですね。ここのところ俳優としてコンスタントにドラマに出られていますけど、今、お芝居していて楽しいですか？

めちゃくちゃ楽しいです。やっぱり自分じゃない自分になれるっていうのは、お芝居の仕事ならではですよね。うまくいかないことだらけで課題も多いですけど、だからこそ楽しいです。
いろんな現場を経験して、台本の読み方も変わってきました。今は、キャラクターのバックボーンや、台本に書かれていない部分にどんなことがあったのかを考えて、台本に書き込んだりしています。「さっちゃん、僕は。」のときに熊坂出監督からも言われて、よりいろいろなことを掘り下げて考えるようになって。やっぱり想像力を働かせることが大事だなと感じています。
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——では最後に、推し楽は皆さんの“推し活”を応援するメディアということで、木村さんの“推し”についてもお聞かせいただけますか？

推してるものか……いっぱいあるな。疲れたときの癒やしになるサウナもある意味推しですし。「レッドブルー」のビジュアル撮影までの期間は食事制限をしていたので、終わった後に自分へのごほうびとして「僕のヒーローアカデミア」のくじを引いたら、絶対欲しいと思っていたフィギュアが出ました。デクと爆豪の幼少期のフィギュアで、めちゃくちゃ人気のものなんです。

——マンガやアニメ、お好きなんですね。

そうですね。今も「ONE PIECE」のアニメを見ていて、3周目に入りました。

——えっ、テレビシリーズを3周ですか？

はい。1000話以上あるので、めっちゃ時間かかります。今3周目の700話ぐらいまで来たところですけど、何度見ても飽きません。「ONE PIECE」は面白すぎます！

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取材・文：高瀬純
撮影：須田卓馬